ストーカー行為等の規制等に関する法律
ストーカー行為を処罰するとともに、つきまとい等や位置情報無承諾取得等によって相手方に不安を覚えさせた者に、警察が警告をし、公安委員会が禁止命令等をすることができるようにし、その相手方が受けられる援助を定める法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 21
- 施行前の改正
- 0
この法令の内容
- 「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情、またはそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その人や、その配偶者、直系や同居の親族、その他社会生活で密接な関係のある人に対して、次のいずれかをすることです。つきまとい、待ち伏せ、進路に立ちふさがること、住居、勤務先、学校など、その人が現にいる場所や通常いる場所(住居等)の付近での見張り、住居等への押し掛け、付近をみだりにうろつくこと。行動を監視していると思わせることを告げたり、知り得る状態に置くこと。面会や交際など、義務のないことを要求すること。著しく粗野または乱暴な言動。無言電話や、拒まれたのに連続して電話、文書の送付、ファクシミリの送信、電子メールの送信等(電子メールなど相手を特定して送る通信や、情報を発信している人にメッセージを送る機能の利用)をすること。汚物や動物の死体など、著しく不快または嫌悪の情を催させる物を送ったり、知り得る状態に置くこと。名誉を害することを告げたり、知り得る状態に置くこと。性的羞恥心を害することを告げたり、性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録などを送ったり、送信したり、知り得る状態に置くこと。(第二条第一項, 第二条第二項)(根拠条文)
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- 「位置情報無承諾取得等」とは、同じ目的で、同じ人に対して、その承諾を得ないで次のいずれかをすることです。その人が持っている位置情報記録・送信装置(位置情報を記録または送信する機能を持つ装置で、政令で定めるもの)が記録または送信する位置情報を、政令で定める方法で取得すること。その人が持っている位置特定用識別情報送信装置(装置を識別する情報を送信し、周辺でその情報を受信した装置の位置情報を利用して所在地を特定するための装置)の位置情報を取得すること。その人の持ち物にこれらの装置を取り付けること、装置を取り付けた物を渡すこと、またはその他その人の移動に伴って装置が移動し得る状態にする行為で、政令で定めるものをすること。その人が持っている装置には、このようにして持たされた装置も含まれます。(第二条第三項)(根拠条文)
- 「ストーカー行為」とは、同じ人に対して、つきまとい等または位置情報無承諾取得等を繰り返してすることです。ただし、つきまといや待ち伏せ、住居等の付近での見張りなど、監視していると思わせること、義務のないことの要求、著しく粗野または乱暴な言動、電子メールの送信等は、身体の安全、住居等の平穏もしくは名誉が害され、または行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法で行われた場合に限られます。(第二条第四項)(根拠条文)
- 何人も、つきまとい等または位置情報無承諾取得等をして、相手方に、身体の安全、住居等の平穏もしくは名誉が害され、または行動の自由が著しく害される不安を覚えさせてはなりません。この規定に違反する行為が、警告と禁止命令等の対象になります。(第三条第一項, 第四条第一項, 第五条第一項)(根拠条文)
- 何人も、ストーカー行為または第3条に違反する行為(ストーカー行為等)をするおそれがある者だと知りながら、その者に、相手方の氏名、住所など、ストーカー行為等をするために必要となる情報を提供してはなりません。警告または禁止命令等があった場合に、相手方の情報を持っている人や手に入れようとしている人が、警告や禁止命令等を受けて現にストーカー行為等をするおそれがある者にその情報を提供するおそれがあると認めるときは、警察本部長等は、その人に対し、提供先がストーカー行為等をするおそれのある者であることを通知して、提供しないよう求めることができます。このとき、通知した事項をみだりに第三者に漏らさないよう求めなければなりません。(第六条第一項, 第六条第二項)(根拠条文)
- ストーカー行為等の相手方は、被害を自ら防止するための援助を警察本部長等に申し出ることができます。警察本部長等は、その申出を相当と認めるときは、被害を自ら防止するための措置の教示など、国家公安委員会規則で定める援助を行います。援助にあたっては、関係行政機関や公私の団体と緊密な連携を図るよう努めます。(第七条第一項, 第七条第二項, 第七条第四項)(根拠条文)
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、施行を待つ改正はありません。改正の履歴は下にあります。変更内容まで収録している改正は、改正のページに条文ごとに日本語と英語で示します。
施行済みの改正 14件
2026年5月21日
このサイトの条文
デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律
2026年3月10日
ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律
2025年12月30日
ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律
2025年12月10日
ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律
2025年6月1日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2024年4月1日
デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律
2024年4月1日
困難な問題を抱える女性への支援に関する法律
2023年6月16日
デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2022年5月25日
困難な問題を抱える女性への支援に関する法律
2021年8月26日
ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律
2021年6月15日
ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律
2017年6月14日
ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律
2017年1月3日
ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律
誰に適用されるか
適用される
- すべての人(何人も)。つきまとい等や位置情報無承諾取得等によって相手方に不安を覚えさせてはならず、ストーカー行為をした者は処罰されます。これらの規制の対象は、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情、またはそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的でする行為に限られます。(第三条第一項, 第二条第一項, 第二条第三項, 第十八条第一項)(根拠条文)
- ストーカー行為等の相手方の保護、捜査、裁判などに職務上関係のある人(職務関係者)は、職務を行うにあたり、相手方の安全の確保と秘密の保持に十分配慮しなければなりません。(第八条第一項)(根拠条文)
続き
- 国と地方公共団体は、職務関係者に対し、相手方の人権やストーカー行為等の特性などについての研修と啓発を行います。国、地方公共団体などは、保有する個人情報の管理について、ストーカー行為等の防止のために必要な措置を講ずるよう努めなければなりません。国と地方公共団体は、女性相談支援センターその他の適切な施設による支援、民間の施設での滞在の支援、公的賃貸住宅への入居についての配慮に努めなければなりません。(第八条第二項, 第八条第三項, 第九条第一項)(根拠条文)
- 国と地方公共団体は、ストーカー行為等をした者を更生させる方法や、相手方の心身の健康を回復させる方法などの調査研究の推進に努めなければなりません。また、ストーカー行為等の実態の把握、人材の養成と資質の向上、知識の普及と啓発、民間の自主的な組織活動との連携協力と支援に努めなければなりません。これらと相手方への支援を進めるため、必要な体制の整備、民間の自主的な組織活動の支援のための財政上の措置その他必要な措置を講ずるよう努めなければなりません。(第十条第一項, 第十一条第一項, 第十二条第一項)(根拠条文)
- ストーカー行為等に係る役務を提供した関係事業者は、相手方から求められたときは、ストーカー行為等が行われることを防止するための措置を講ずることなどに努めます。(第九条第二項)(根拠条文)
- ストーカー行為等が行われているときは、その地域の住民、相手方を雇用する人、相手方が通う学校の長は、相手方への援助に努めます。(第九条第三項)(根拠条文)
どのように守らせるか(11)
- 警視総監、道府県警察本部長または警察署長(警察本部長等)は、第3条に違反する行為があり、その行為をした者が更に繰り返すおそれがあると認めるときは、相手方の申出により、または職権で、国家公安委員会規則の定めにより、更に繰り返してはならないと警告することができます。ある警察本部長等が警告をした場合、ほかの警察本部長等は、同じ違反行為についてその者に警告することはできません。(第四条第一項, 第四条第二項, 第四条第五項)(根拠条文)
- は、同じ要件のもとで、相手方の申出により、または職権で、その行為をした者に対し、更に繰り返してはならないことと、繰り返されることを防止するために必要な事項を命ずることができます(禁止命令等)。禁止命令等をしようとするときは、聴聞を行わなければなりません。ある公安委員会が禁止命令等をした場合、ほかの公安委員会は、同じ違反行為についてその者に禁止命令等をすることはできません。(第五条第一項, 第五条第二項, 第五条第五項)(根拠条文)
- 第3条に違反する行為があり、その者が更に繰り返すおそれがある場合で、相手方の身体の安全、住居等の平穏もしくは名誉が害され、または行動の自由が著しく害されることを防止するために緊急の必要があるときは、公安委員会は、聴聞や弁明の機会の付与を行わずに、相手方の申出により禁止命令等をすることができます。相手方の身体の安全を守るために緊急の必要があるときは、職権ですることもできます。この場合、公安委員会は、禁止命令等をした日から15日以内に意見の聴取を行わなければなりません。ただし、所在が分からない人に対して、その15日以内に公示の方法で意見の聴取の通知をしたときは、通知が到達したとみなされる日(公示を始めてから2週間後)から14日以内となります。(第五条第一項, 第五条第三項, 第五条第四項, 行政手続法 第十五条第三項, 行政手続法 第十五条第四項)(根拠条文)
- 警告や禁止命令等がされたときは、相手方の所在が分からない場合などを除き、速やかに、その内容と日時が相手方に通知されます。警告、禁止命令等またはその有効期間の延長を申し出たのに、それがされなかったときは、申し出た人に、その旨と理由が速やかに書面で通知されます。(第四条第三項, 第四条第四項, 第五条第六項, 第五条第七項, 第五条第十項)(根拠条文)
- 禁止命令等の効力は、禁止命令等をした日から1年です。公安委員会は、継続する必要があると認めるときは、相手方の申出により、または職権で、有効期間を1年間延長することができ、その後も同じように更に延長できます。延長の前にも聴聞を行わなければなりません。(第五条第八項, 第五条第九項, 第五条第十項)(根拠条文)
- 禁止命令等やその有効期間の延長は、書類を送達して行いますが、緊急で送達するいとまがないときは口頭ですることができます。送達を受ける人の住所と居所が分からないときは、公安委員会は送達に代えて公示送達をすることができ、公示の措置を始めた日から2週間たつと、送達があったものとみなされます。(第五条第十一項, 第五条第十二項, 第五条第十三項, 第五条第十四項)(根拠条文)
- 警告をする警察本部長等と、禁止命令等をする公安委員会は、相手方の現在の住所または居所、行為が行われた時の相手方の住所または居所、行為をした者の現在の住所(日本国内に住所がないときや住所が知れないときは居所)、または行為が行われた場所を管轄するものです。(第十四条第一項, 第十四条第三項)(根拠条文)
- 警察本部長等は警告をするため、公安委員会は禁止命令等(その有効期間の延長を含みます)をするために必要があるときは、必要な限度で、第3条に違反する行為をしたと認められる者やその他の関係者に、報告や資料の提出を求め、または警察職員に質問させることができます。(第十三条第一項, 第十三条第二項)(根拠条文)
- ストーカー行為をした者は、1年以下のまたは100万円以下のに処されます。更に繰り返してはならないことを命ずる禁止命令等に違反してストーカー行為をした者は、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金に処されます。それ以外にこの禁止命令等に違反した者は、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処されます。(第十八条第一項, 第十九条第一項, 第十九条第二項, 第二十条第一項)(根拠条文)
- 地方公共団体の条例で、この法律が規制する行為を処罰する部分は、この法律の施行と同時に効力を失いました。平成25年、平成28年、令和3年の改正法も、改正後のこの法律が規制する行為(平成28年と令和3年の改正では、この法律に罰則のある行為)について同じように定めています。効力を失う前にした違反行為の処罰は、その地方公共団体が条例で別段の定めをしない限り、従前の例によります。(附則第二項, 附則第三項, 附則第三条第一項, 附則第三条第二項, 附則第三条第一項, 附則第三条第二項, 附則第二条第一項, 附則第二条第二項)(根拠条文)
- この法律を適用するときは、国民の権利を不当に侵害しないよう留意し、本来の目的を逸脱してほかの目的のために濫用してはなりません。(第二十一条第一項)(根拠条文)
他の法令とのつながり
- 行政手続法03
ほかに、収録していない法令を4件、名指しで参照しています。