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地方税法(ちほうぜいほう)

第一節 市町村民税(第三百二十八条から第三百二十八条の十まで)

地方税法等の一部を改正する法律(令和八年法律第二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、は字句が削られる箇所、取消線は削られる字句です。

第五款 退職所得の課税の特例

第三百二十八条

(退職所得の課税の特例)
第一項

第二百九十四条第一項第一号の者が退職手当等(所得税法第百九十九条の規定によりその所得税を徴収して納付すべきものに限る。以下本款において同じ。)の支払を受ける場合には、当該退職手当等に係る所得割は、第三百十三条、第三百十四条の三及び第三百十八条の規定にかかわらず、当該退職手当等に係る所得を他の所得と区分し、本款に規定するところにより、当該退職手当等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日現在におけるその者の住所所在の市町村において課する。

第三百二十八条の二

(分離課税に係る所得割の課税標準)
第一項

分離課税に係る所得割の課税標準は、その年中の退職所得の金額とする。

第二項

前項の退職所得の金額は、所得税法第三十条第二項に規定する退職所得の金額の計算の例によつて算定する。

第三百二十八条の三

(分離課税に係る所得割の税率)
第一項

分離課税に係る所得割の税率は、百分の六とする。

第三百二十八条の四

(分離課税に係る所得割の徴収)
第一項

市町村は、分離課税に係る所得割の徴収については、特別徴収の方法によらなければならない。

第三百二十八条の五

(特別徴収の手続)
第一項

市町村は、前条の規定によつて分離課税に係る所得割を特別徴収の方法によつて徴収しようとする場合には、当該分離課税に係る所得割の納税義務者に対して退職手当等の支払をする者(他の市町村において退職手当等の支払をする者を含む。)を当該市町村の条例によつて特別徴収義務者として指定し、これに徴収させなければならない。

第二項

前項の特別徴収義務者は、退職手当等の支払をする際、その退職手当等について分離課税に係る所得割を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月の十日までに、総務省令で定める様式によつて、その徴収すべき分離課税に係る所得割の課税標準額、税額その他必要な事項を記載した納入申告書を市町村長に提出し、及びその納入金を当該市町村に納入する義務を負う。

第三項

第三百二十一条の五第四項及び第五項並びに第三百二十一条の五の二の規定は、前項の規定により同項の納入金を納入する場合について準用する。この場合において、第三百二十一条の五の二第一項中「支払つた給与」とあるのは「支払つた退職手当等」と、「納入」とあるのは「申告納入」と、「前条第一項」とあるのは「第三百二十八条の五第二項」と読み替えるものとする。

第三百二十八条の六

(特別徴収税額)
第一項

前条第二項の規定により徴収すべき分離課税に係る所得割の額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる税額とする。

一

退職手当等の支払を受ける者が提出した次条第一項の規定による申告書(以下この条、次条第二項及び第三項並びに第三百二十八条の八において「退職所得申告書」という。)に、その支払うべきことが確定した年において支払うべきことが確定した他の退職手当等で既に支払がされたもの(次号において「支払済みの他の退職手当等」という。)がない旨の記載がある場合 その支払う退職手当等の金額について第三百二十八条の二及び第三百二十八条の三の規定を適用して計算した税額

二

退職手当等の支払を受ける者が提出した退職所得申告書に、支払済みの他の退職手当等がある旨の記載がある場合 その支払済みの他の退職手当等の金額とその支払う退職手当等の金額との合計額について第三百二十八条の二及び第三百二十八条の三の規定を適用して計算した税額から、その支払済みの他の退職手当等につき前条第二項の規定により徴収された又は徴収されるべき分離課税に係る所得割の額を控除した残額に相当する税額

第二項

退職手当等の支払を受ける者がその支払を受ける時までに退職所得申告書を提出していないときは、前条第二項の規定により徴収すべき分離課税に係る所得割の額は、その支払う退職手当等の金額について第三百二十八条の二及び第三百二十八条の三の規定を適用して計算した税額とする。

第三項

第一項各号又は前項の規定により第三百二十八条の二の規定を適用する場合における所得税法第三十条第二項の退職所得控除額の計算については、前二項の規定による分離課税に係る所得割を徴収すべき退職手当等を支払うべきことが確定した時の状況によるものとする。

第四項

所得税法第二百二条の規定は、前三項の規定を適用する場合について準用する。

第三百二十八条の七

(退職所得申告書)
第一項

退職手当等の支払を受ける者は、その支払を受ける時までに、次に掲げる事項を記載した申告書を、その退職手当等の支払者を経由して、その退職手当等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日現在における住所所在地の市町村長に提出しなければならない。この場合において、第二号に規定する支払済みの他の退職手当等がある旨を記載した申告書を提出するときは、当該申告書に当該支払済みの他の退職手当等につき第三百二十八条の十四の規定により交付される特別徴収票を添付しなければならない。

一

その退職手当等の支払者の氏名又は名称

二

前条第一項第一号に規定する支払済みの他の退職手当等があるかどうか並びに当該支払済みの他の退職手当等があるときは当該支払済みの他の退職手当等が所得税法第三十条第七項に規定する一般退職手当等、同条第四項に規定する短期退職手当等又は同条第五項に規定する特定役員退職手当等のいずれに該当するかの別及びその金額

三

前条第三項に規定する退職所得控除額の計算の基礎となる勤続年数

四

その者が所得税法第三十条第六項第三号に掲げる場合に該当するかどうか及びこれに該当するときはその該当する事実

五

その他総務省令で定める事項

第二項

前項の場合において、退職所得申告書がその提出の際に経由すべき退職手当等の支払者に受理されたときは、その申告書は、その受理された時に同項に規定する市町村長に提出されたものとみなす。

第三項

第一項の退職手当等の支払を受ける者は、退職所得申告書の提出の際に経由すべき退職手当等の支払者が電磁的方法による当該退職所得申告書に記載すべき事項の提供を適正に受けることができる措置を講じていることその他の政令で定める要件を満たす場合には、総務省令で定めるところにより、当該退職所得申告書の提出に代えて、当該退職手当等の支払者に対し、当該退職所得申告書に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。

第四項

前項の規定の適用がある場合における第二項の規定の適用については、同項中「退職所得申告書が」とあるのは「退職所得申告書に記載すべき事項を」と、「支払者に受理されたとき」とあるのは「支払者が提供を受けたとき」と、「受理された時」とあるのは「提供を受けた時」とする。

第三百二十八条の八

(退職所得申告書の不提出に関する過料)
第一項

市町村は、分離課税に係る所得割の納税義務者が退職所得申告書を正当な理由がなくて提出しなかつた場合には、その者に対し、当該市町村の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。

第三百二十八条の九

(分離課税に係る所得割の更正又は決定)
第一項

市町村長は、第三百二十八条の五第二項又は第三項の規定による納入申告書(以下本款において「納入申告書」という。)の提出があつた場合において、当該納入申告書に係る課税標準額又は税額がその調査したところと異なるときは、これを更正するものとする。

第二項

市町村長は、特別徴収義務者が納入申告書を提出しなかつた場合には、その調査によつて、納入申告すべき課税標準額及び税額を決定するものとする。

第三項

市町村長は、前二項又は本項の規定によつて更正し、又は決定した課税標準額又は税額について、その調査によつて、過大又は過少であることを発見した場合には、これを更正するものとする。

第四項

市町村長は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合には、遅滞なく、これを特別徴収義務者に通知しなければならない。

第三百二十八条の十

(分離課税に係る所得割の不足金額及びその延滞金の徴収)
第一項

市町村の徴税吏員は、前条の規定による更正又は決定があつた場合において、不足金額(更正による納入金額の不足額又は決定による納入金額をいう。以下本条、次条、第三百二十八条の十二及び第三百二十九条第一項において同じ。)があるときは、同条第四項の通知をした日から一月を経過した日を納期限として、これを徴収しなければならない。

第二項

前項の場合には、その不足金額に第三百二十八条の五第二項又は同条第三項において準用する第三百二十一条の五の二の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限)の翌日から納入の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金を加算して徴収しなければならない。

第三項

市町村長は、特別徴収義務者が前条の規定による更正又は決定を受けたことについてやむを得ない事情があると認める場合には、前項の延滞金を減免することができる。