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刑事訴訟法(けいじそしょうほう)

第二節 争点及び証拠の整理手続(第三百十六条の十四から第三百十六条の十八まで)

刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和五年法律第二十八号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第三百十六条の十四

第一項

検察官は、前条第三項の規定により取調べを請求した証拠(以下「検察官請求証拠」という。)については、速やかに、被告人又は弁護人に対し、次の各号に掲げる証拠の区分に応じ、当該各号に定める方法による開示をしなければならない。

一

証拠書類又は証拠物 当該証拠書類又は証拠物について、次のイ又はロに掲げる相手方の区分に応じ、当該イ又はロに定める機会を与えること。

イ

被告人 閲覧する機会(当該証拠書類又は証拠物の全部又は一部が電磁的記録である場合における当該電磁的記録については、その内容を表示したものを閲覧し、又はその内容を再生したものを視聴する機会)

ロ

弁護人 閲覧し、及び謄写する機会(当該証拠書類又は証拠物の全部又は一部が電磁的記録である場合における当該電磁的記録については、その内容を表示したものを閲覧し、又はその内容を再生したものを視聴し、及び当該電磁的記録を複写し、若しくは印刷し、又はその内容を表示し若しくは再生したものを記載し若しくは記録する機会)

二

証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人 その氏名及び住居を知る機会を与え、かつ、その者の供述録取書等のうち、その者が公判期日において供述すると思料する内容が明らかになるもの(当該供述録取書等が存在しないとき、又はこれを閲覧させることが相当でないと認めるときにあつては、供述要旨書面等(その者が公判期日において供述すると思料する内容の要旨を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をいう。以下この号及び第三百十六条の十八第二号において同じ。))について、次のイ又はロに掲げる相手方の区分に応じ、当該イ又はロに定める機会を与えること。

イ

被告人 閲覧する機会(当該供述録取書等又は当該供述要旨書面等の全部又は一部が電磁的記録である場合における当該電磁的記録については、その内容を表示したものを閲覧し、又はその内容を再生したものを視聴する機会)

ロ

弁護人 閲覧し、及び謄写する機会(当該供述録取書等又は当該供述要旨書面等の全部又は一部が電磁的記録である場合における当該電磁的記録については、その内容を表示したものを閲覧し、又はその内容を再生したものを視聴し、及び当該電磁的記録を複写し、若しくは印刷し、又はその内容を表示し若しくは再生したものを記載し若しくは記録する機会)

第二項

検察官は、前項の規定による証拠の開示をした後、被告人又は弁護人から請求があつたときは、速やかに、被告人又は弁護人に対し、検察官が保管する証拠の一覧表の提供をしなければならない。ただし、被告人に対する電磁的記録をもつて作成する一覧表の提供は、被告人に異議があるときは、することができない。

第三項

前項の一覧表には、次の各号に掲げる証拠の区分に応じ、証拠ごとに、当該各号に定める事項を記載し、又は記録しなければならない。

一

証拠物 品名及び数量

二

供述を録取した書面(供述者の署名又は押印のあるものに限る。)又は電磁的記録(裁判所の規則で定める供述者の署名又は押印に代わる措置がとられたものに限る。) 当該書面又は当該電磁的記録の標目、作成の年月日及び供述者の氏名

三

証拠書類(前号に掲げるものを除く。) 当該証拠書類の標目、作成の年月日及び作成者の氏名

第四項

前項の規定にかかわらず、検察官は、同項の規定により第二項の一覧表に記載し、又は記録すべき事項であつて、これを記載し、又は記録することにより次に掲げるおそれがあると認めるものは、同項の一覧表に記載し、又は記録しないことができる。

一

人の身体若しくは財産に害を加え又は人を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ

二

人の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ

三

犯罪の証明又は犯罪の捜査に支障を生ずるおそれ

第五項

検察官は、第二項の規定により一覧表の提供をした後、証拠を新たに保管するに至つたときは、速やかに、被告人又は弁護人に対し、当該新たに保管するに至つた証拠の一覧表の提供をしなければならない。この場合においては、同項ただし書及び前二項の規定を準用する。

第三百十六条の十五

第一項

検察官は、前条第一項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、次の各号に掲げる証拠の類型のいずれかに該当し、かつ、特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、同項第一号に定める方法による開示をしなければならない。この場合において、検察官は、必要と認めるときは、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。

一

証拠物

二

第三百二十一条第二項に規定する裁判所又は裁判官の検証の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録

三

第三百二十一条第三項に規定する書面若しくは電磁的記録又はこれらに準ずる書面若しくは電磁的記録

四

第三百二十一条第四項に規定する書面若しくは電磁的記録又はこれらに準ずる書面若しくは電磁的記録

五

次に掲げる者の供述録取書等

イ

検察官が証人として尋問を請求した者

ロ

検察官が取調べを請求した供述録取書等の供述者であつて、当該供述録取書等が第三百二十六条の同意がされない場合には、検察官が証人として尋問を請求することを予定しているもの

六

前号に掲げるもののほか、被告人以外の者の供述録取書等であつて、検察官が特定の検察官請求証拠により直接証明しようとする事実の有無に関する供述を内容とするもの

七

被告人の供述録取書等

八

取調べ状況の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面又は電磁的記録であつて、身体の拘束を受けている者の取調べに関し、その年月日、時間、場所その他の取調べの状況を記録したもの(被告人又はその共犯として身体を拘束され若しくは公訴を提起された者であつて第五号イ若しくはロに掲げるものに係るものに限る。)

九

検察官請求証拠である証拠物の押収手続等記録書面等(押収手続又は電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。以下この号において同じ。)により電磁的記録を提供させる手続の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面又は電磁的記録であつて、押収又は電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供に関し、その押収をした者、押収の年月日、押収場所その他の押収の状況又はその命令をした者、電磁的記録の提供の年月日その他の電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供の状況を記録したものをいう。次項及び第三項第二号イにおいて同じ。)

第二項

前項の規定による開示をすべき証拠物の押収手続等記録書面等(前条第一項又は前項の規定による開示をしたものを除く。)について、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、当該証拠物により特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときも、同項と同様とする。

第三項

被告人又は弁護人は、前二項の開示の請求をするときは、次の各号に掲げる開示の請求の区分に応じ、当該各号に定める事項を明らかにしなければならない。

一

第一項の開示の請求 次に掲げる事項

イ

第一項各号に掲げる証拠の類型及び開示の請求に係る証拠を識別するに足りる事項

ロ

事案の内容、特定の検察官請求証拠に対応する証明予定事実、開示の請求に係る証拠と当該検察官請求証拠との関係その他の事情に照らし、当該開示の請求に係る証拠が当該検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であることその他の被告人の防御の準備のために当該開示が必要である理由

二

前項の開示の請求 次に掲げる事項

イ

開示の請求に係る押収手続等記録書面等を識別するに足りる事項

ロ

第一項の規定による開示をすべき証拠物と特定の検察官請求証拠との関係その他の事情に照らし、当該証拠物により当該検察官請求証拠の証明力を判断するために当該開示が必要である理由

第三百十六条の十六

第一項

被告人又は弁護人は、第三百十六条の十三第二項の書面又は電磁的記録の送付を受け、かつ、第三百十六条の十四第一項並びに前条第一項及び第二項の規定による開示をすべき証拠の開示を受けたときは、検察官請求証拠について、第三百二十六条の同意をするかどうか又はその取調べの請求に関し異議がないかどうかの意見を明らかにしなければならない。

第二項

裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で、前項の意見を明らかにすべき期限を定めることができる。

第三百十六条の十七

第一項

被告人又は弁護人は、第三百十六条の十三第二項の書面又は電磁的記録の送付を受け、かつ、第三百十六条の十四第一項並びに第三百十六条の十五第一項及び第二項の規定による開示をすべき証拠の開示を受けた場合において、その証明予定事実その他の公判期日においてすることを予定している事実上及び法律上の主張があるときは、裁判所及び検察官に対し、これを明らかにしなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第一項後段の規定を準用する。

第二項

被告人又は弁護人は、前項の証明予定事実があるときは、これを証明するために用いる証拠の取調べを請求しなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第四項の規定を準用する。

第三項

裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で、第一項の主張を明らかにすべき期限及び前項の請求の期限を定めることができる。

第三百十六条の十八

第一項

被告人又は弁護人は、前条第二項の規定により取調べを請求した証拠については、速やかに、検察官に対し、次の各号に掲げる証拠の区分に応じ、当該各号に定める方法による開示をしなければならない。

一

証拠書類又は証拠物 当該証拠書類又は証拠物について、第三百十六条の十四第一項第一号ロに定める機会を与えること。

二

証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人 その氏名及び住居を知る機会を与え、かつ、その者の供述録取書等のうち、その者が公判期日において供述すると思料する内容が明らかになるもの(当該供述録取書等が存在しないとき、又はこれを閲覧させることが相当でないと認めるときにあつては、供述要旨書面等)について、第三百十六条の十四第一項第二号ロに定める機会を与えること。