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刑事訴訟法(けいじそしょうほう)

第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留(第九十八条から第九十八条の十一まで)

刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和五年法律第二十八号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第九十八条

第一項

保釈若しくは勾留の執行停止を取り消す決定があつたとき、又は勾留の執行停止の期間が満了したときは、検察事務官、司法警察職員又は刑事施設職員は、検察官の指揮により、被告人に対し、勾留状について第一号に掲げる措置をとるとともに、保釈若しくは勾留の執行停止を取り消す決定又は期間を指定した勾留の執行停止の決定について第二号に掲げる措置をとつた上、これを刑事施設に収容しなければならない。

一

勾留状が書面である場合にあつては、その謄本を示し、勾留状が電磁的記録である場合にあつては、裁判所の規則の定めるところにより、勾留状に記録された事項及び第六十四条第二項(第二号に係る部分に限る。)の規定による措置に係る裁判長又は受命裁判官の氏名を電子計算機の映像面、書面その他のものに表示して示すこと。

二

当該決定が書面である場合にあつては、その謄本を示し、当該決定が電磁的記録である場合にあつては、裁判所の規則の定めるところにより、当該決定に記録された事項を電子計算機の映像面、書面その他のものに表示して示すこと。

第二項

前項各号に掲げる措置をとることができない場合において、急速を要するときは、同項の規定にかかわらず、検察官の指揮により、被告人に対し保釈若しくは勾留の執行停止が取り消された旨又は勾留の執行停止の期間が満了した旨を告げて、これを刑事施設に収容することができる。この場合においては、できる限り速やかに、同項各号に掲げる措置をとらなければならない。

第三項

第七十一条の規定は、前二項の規定による収容について準用する。

第九十八条の二

第一項

検察官は、保釈又は勾留の執行停止を取り消す決定があつた場合において、被告人が刑事施設に収容されていないときは、被告人に対し、指定する日時及び場所に出頭することを命ずることができる。

第九十八条の三

第一項

保釈又は勾留の執行停止を取り消され、検察官から出頭を命ぜられた被告人が、正当な理由がなく、指定された日時及び場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。

第九十八条の四

第一項

裁判所は、保釈を許し、又は勾留の執行停止をする場合において、必要と認めるときは、適当と認める者を、その同意を得て監督者として選任することができる。

第二項

裁判所は、前項の同意を得るに当たつては、あらかじめ、監督者として選任する者に対し、次項及び第四項に規定する監督者の責務並びに第九十八条の八第二項、第九十八条の十一及び第九十八条の十八第三項の規定による監督保証金の没取の制度を理解させるために必要な事項を説明しなければならない。

第三項

監督者は、被告人の逃亡を防止し、及び公判期日への出頭を確保するために必要な監督をするものとする。

第四項

裁判所は、監督者に対し、次の各号に掲げる事項のいずれか又は全てを命ずるものとする。

一

被告人が召喚を受けたときその他この法律又は他の法律の規定により被告人が出頭しなければならないときは、その出頭すべき日時及び場所に、被告人と共に出頭すること。

二

被告人の住居、労働又は通学の状況、身分関係その他のその変更が被告人が逃亡すると疑うに足りる相当な理由の有無の判断に影響を及ぼす生活上又は身分上の事項として裁判所の定めるものについて、次に掲げるところに従つて報告をすること。

イ

裁判所の指定する時期に、当該時期における当該事項について報告をすること。

ロ

当該事項に変更が生じたときは、速やかに、その変更の内容について報告をすること。

第九十八条の五

第一項

監督者を選任する場合には、監督保証金額を定めなければならない。

第二項

監督保証金額は、監督者として選任する者の資産及び被告人との関係その他の事情を考慮して、前条第四項の規定により命ずる事項及び被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない。

第九十八条の六

第一項

監督者を選任した場合には、保釈を許す決定は、第九十四条第一項の規定にかかわらず、保証金及び監督保証金の納付があつた後でなければ、執行することができない。

第二項

監督者を選任した場合には、第九十五条第一項前段の決定は、監督保証金の納付があつた後でなければ、執行することができない。

第三項

第九十四条第二項及び第三項の規定は、監督保証金の納付について準用する。この場合において、同条第二項中「保釈請求者でない者」とあるのは「監督者でない者(被告人を除く。)」と、同条第三項中「被告人」とあるのは「被告人及び監督者」と読み替えるものとする。

第九十八条の七

第一項

裁判所は、監督者を選任した場合において、被告人の召喚がされたときその他この法律又は他の法律の規定により被告人が指定の日時及び場所に出頭しなければならないこととされたときは、速やかに、監督者に対し、その旨並びに当該日時及び場所を通知しなければならない。

第二項

裁判所は、第九十八条の四第四項(第一号に係る部分に限る。)の規定による出頭があつたときはその旨を、同項(第二号に係る部分に限る。)の規定による報告があつたときはその旨及びその報告の内容を、同項(第一号に係る部分に限る。)の規定による出頭若しくは同項(第二号イに係る部分に限る。)の規定による報告がなかつたとき又は同項(第二号ロに係る部分に限る。)の規定による報告がなかつたことを知つたときはその旨及びその状況を、それぞれ速やかに検察官に通知しなければならない。

第九十八条の八

第一項

裁判所は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、監督者を解任することができる。

一

監督者が、正当な理由がなく、第九十八条の四第四項の規定による命令に違反したとき。

二

心身の故障その他の事由により、監督者が第九十八条の四第四項の規定により命ぜられた事項をすることができない状態になつたとき。

三

監督者から解任の申出があつたとき。

第二項

前項(第一号に係る部分に限る。)の規定により監督者を解任する場合には、裁判所は、決定で、監督保証金の全部又は一部を没取することができる。

第九十八条の九

第一項

裁判所は、監督者を解任した場合又は監督者が死亡した場合には、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消さなければならない。

第二項

裁判所は、前項に規定する場合において、相当と認めるときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める措置をとることができる。この場合においては、同項の規定は、適用しない。

一

被告人が保釈されている場合 新たに適当と認める者を監督者として選任し、又は保証金額を増額すること。

二

被告人が勾留の執行停止をされている場合 新たに適当と認める者を監督者として選任すること。

第三項

裁判所は、前項前段の規定により監督者を選任する場合には、監督保証金を納付すべき期限を指定しなければならない。

第四項

裁判所は、やむを得ない事由があると認めるときは、前項の期限を延長することができる。

第五項

裁判所は、第三項の期限までに監督保証金の納付がなかつたときは、監督者を解任しなければならない。

第六項

裁判所は、第二項前段(第一号に係る部分に限る。次項において同じ。)の規定により監督者を選任する場合において、相当と認めるときは、保証金額を減額することができる。

第七項

裁判所は、第二項前段の規定により保証金額を増額する場合には、増額分の保証金を納付すべき期限を指定しなければならない。この場合においては、第四項の規定を準用する。

第八項

第九十四条第二項及び第三項の規定は、前項に規定する場合における増額分の保証金の納付について準用する。この場合において、同条第二項中「保釈請求者」とあるのは、「被告人」と読み替えるものとする。

第九項

裁判所は、第七項の期限までに増額分の保証金の納付がなかつたときは、決定で、保釈を取り消さなければならない。

第九十八条の十

第一項

被告人は、第九十八条の八第一項第二号に該当すること又は監督者が死亡したことを知つたときは、速やかに、その旨を裁判所に届け出なければならない。

第二項

裁判所は、前項の規定による届出がなかつたときは、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。

第三項

前項の規定により保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で、保証金の全部又は一部を没取することができる。

第九十八条の十一

第一項

監督者が選任されている場合において、第九十六条第一項(第一号、第二号及び第五号(第九十五条の四第二項の規定による出頭をしなかつたことにより適用される場合に限る。)に係る部分に限る。)の規定により保釈又は勾留の執行停止を取り消すときは、裁判所は、決定で、監督保証金の全部又は一部を没取することができる。