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民事執行法(みんじしっこうほう)

第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行(第六十八条の四から第七十七条まで)

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第六十八条の四

(調査の嘱託)
第一項

執行裁判所は、最高価買受申出人(その者が法人である場合にあつては、その役員。以下この項において同じ。)が暴力団員等に該当するか否かについて、必要な調査を執行裁判所の所在地を管轄する都道府県警察に嘱託しなければならない。ただし、最高価買受申出人が暴力団員等に該当しないと認めるべき事情があるものとして最高裁判所規則で定める場合は、この限りでない。

第二項

執行裁判所は、自己の計算において最高価買受申出人に買受けの申出をさせた者があると認める場合には、当該買受けの申出をさせた者(その者が法人である場合にあつては、その役員。以下この項において同じ。)が暴力団員等に該当するか否かについて、必要な調査を執行裁判所の所在地を管轄する都道府県警察に嘱託しなければならない。ただし、買受けの申出をさせた者が暴力団員等に該当しないと認めるべき事情があるものとして最高裁判所規則で定める場合は、この限りでない。

第六十九条見出し改正

売却決定期日

この条に改正2か所
第六十九条第一項(売却決定)改正

執行裁判所は、売却決定期日を開き、売却の許可又は不許可を言い渡さの決定をしなければならない。

第六十九条第二項(売却決定)新設

前項の決定は、最高裁判所規則で定めるところにより、電子決定書(第二十条において準用する民事訴訟法第百二十二条において準用する同法第二百五十二条第一項の規定により作成される電磁的記録をいう。第百九十条第一項第三号において同じ。)を作成してしなければならない。

第七十条

(売却の許可又は不許可に関する意見の陳述)
この条に改正2か所
第七十条第一項(売却の許可又は不許可に関する意見の陳述)改正

不動産の売却の許可又は不許可に関し利害関係を有する者は、次条各号に掲げる事由で自己の権利に影響のあるものについて、売却決定期日において意見を陳述することができる。

第七十条第二項(売却の許可又は不許可に関する意見の陳述)新設

前項の規定による意見の陳述は、第六十四条第四項の規定により指定された期間内に、書面でしなければならない。

第七十一条

(売却不許可事由)
この条に改正1か所
第七十一条第一項(売却不許可事由)

執行裁判所は、次に掲げる事由があると認めるときは、売却不許可決定をしなければならない。

第七十一条第一項第一号(売却不許可事由)

強制競売の手続の開始又は続行をすべきでないこと。

第七十一条第一項第二号(売却不許可事由)

最高価買受申出人が不動産を買い受ける資格若しくは能力を有しないこと又はその代理人がその権限を有しないこと。

第七十一条第一項第三号(売却不許可事由)

最高価買受申出人が不動産を買い受ける資格を有しない者の計算において買受けの申出をした者であること。

第七十一条第一項第四号(売却不許可事由)

最高価買受申出人、その代理人又は自己の計算において最高価買受申出人に買受けの申出をさせた者が次のいずれかに該当すること。

第七十一条第一項第四号イ(売却不許可事由)

その強制競売の手続において第六十五条第一号に規定する行為をした者

第七十一条第一項第四号ロ(売却不許可事由)

その強制競売の手続において、代金の納付をしなかつた者又は自己の計算においてその者に買受けの申出をさせたことがある者

第七十一条第一項第四号ハ(売却不許可事由)

第六十五条第二号又は第三号に掲げる者

第七十一条第一項第五号(売却不許可事由)

最高価買受申出人又は自己の計算において最高価買受申出人に買受けの申出をさせた者が次のいずれかに該当すること。

第七十一条第一項第五号イ(売却不許可事由)

暴力団員等(買受けの申出がされた時に暴力団員等であつた者を含む。)

第七十一条第一項第五号ロ(売却不許可事由)

法人でその役員のうちに暴力団員等に該当する者があるもの(買受けの申出がされた時にその役員のうちに暴力団員等に該当する者があつたものを含む。)

第七十一条第一項第六号(売却不許可事由)

第七十五条第一項の規定による売却の不許可の申出があること。

第七十一条第一項第七号(売却不許可事由)改正

売却基準価額若しくは一括売却の決定、電子物件明細書の作成又はこれらの手続に重大な誤りがあること。

第七十一条第一項第八号(売却不許可事由)

売却の手続に重大な誤りがあること。

第七十二条

(売却の実施の終了後に執行停止の裁判等の提出があつた場合の措置)
この条に改正3か所
第七十二条第一項(売却の実施の終了後に執行停止の裁判等の提出があつた場合の措置)改正

売却の実施の終了から売却決定期日の終了の許可又は不許可の決定までの間に第三十九条第一項第七号に掲げる文書の提出があつた場合には、執行裁判所は、他の事由により売却不許可決定をするときを除き、売却決定期日を開くの許可又は不許可の決定をすることができない。この場合においては、最高価買受申出人又は次順位買受申出人は、執行裁判所に対し、買受けの申出を取り消すことができる。

第七十二条第二項(売却の実施の終了後に執行停止の裁判等の提出があつた場合の措置)改正

売却決定期日の終了の許可又は不許可の決定後に前項に規定する文書の提出があつた場合には、その期日にされた売却許可決定が取り消され、若しくは効力を失つたとき、又はその期日にされた売却不許可決定が確定したときに限り、第三十九条の規定を適用する。

第七十二条第三項(売却の実施の終了後に執行停止の裁判等の提出があつた場合の措置)改正

売却の実施の終了後に第三十九条第一項第八号に掲げる文書又は電磁的記録の提出があつた場合には、その売却に係る売却許可決定が取り消され、若しくは効力を失つたとき、又はその売却に係る売却不許可決定が確定したときに限り、同条の規定を適用する。

第七十三条

(超過売却となる場合の措置)
第一項

数個の不動産を売却した場合において、あるものの買受けの申出の額で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができる見込みがあるときは、執行裁判所は、他の不動産についての売却許可決定を留保しなければならない。

第二項

前項の場合において、その買受けの申出の額で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができる見込みがある不動産が数個あるときは、執行裁判所は、売却の許可をすべき不動産について、あらかじめ、債務者の意見を聴かなければならない。

第三項

第一項の規定により売却許可決定が留保された不動産の最高価買受申出人又は次順位買受申出人は、執行裁判所に対し、買受けの申出を取り消すことができる。

第四項

売却許可決定のあつた不動産について代金が納付されたときは、執行裁判所は、前項の不動産に係る強制競売の手続を取り消さなければならない。

第七十四条

(売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告)
この条に改正3か所
第七十四条第一項(売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告)

売却の許可又は不許可の決定に対しては、その決定により自己の権利が害されることを主張するときに限り、執行抗告をすることができる。

第七十四条第二項(売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告)

売却許可決定に対する執行抗告は、第七十一条各号に掲げる事由があること又は売却許可決定の手続に重大な誤りがあることを理由としなければならない。

第七十四条第三項(売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告)

民事訴訟法第三百三十八条第一項各号に掲げる事由は、前二項の規定にかかわらず、売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告の理由とすることができる。

第七十四条第四項(売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告)改正

抗告裁判所は、必要があると認めるときは、抗告人の相手方を定めることができ売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告についての第十条第二項の規定の適用については、同項中「裁判の告知を受けた日」とあるのは、「売却の許可又は不許可の決定の日」とする。

第七十四条第五項(売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告)改正

売却の許可又は不許可の決定は、確定しなければその効力を生じない抗告裁判所は、必要があると認めるときは、抗告人の相手方を定めることができる。

第七十四条第六項(売却の許可又は不許可の決定に対する執行抗告)新設

売却の許可又は不許可の決定は、確定しなければその効力を生じない。

第七十五条

(不動産が損傷した場合の売却の不許可の申出等)
第一項

最高価買受申出人又は買受人は、買受けの申出をした後天災その他自己の責めに帰することができない事由により不動産が損傷した場合には、執行裁判所に対し、売却許可決定前にあつては売却の不許可の申出をし、売却許可決定後にあつては代金を納付する時までにその決定の取消しの申立てをすることができる。ただし、不動産の損傷が軽微であるときは、この限りでない。

第二項

前項の規定による売却許可決定の取消しの申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができる。

第三項

前項に規定する申立てにより売却許可決定を取り消す決定は、確定しなければその効力を生じない。

第七十六条

(買受けの申出後の強制競売の申立ての取下げ等)
この条に改正1か所
第七十六条第一項(買受けの申出後の強制競売の申立ての取下げ等)

買受けの申出があつた後に強制競売の申立てを取り下げるには、最高価買受申出人又は買受人及び次順位買受申出人の同意を得なければならない。ただし、他に差押債権者(配当要求の終期後に強制競売又は競売の申立てをした差押債権者を除く。)がある場合において、取下げにより第六十二条第一項第二号に掲げる事項について変更が生じないときは、この限りでない。

第七十六条第二項(買受けの申出後の強制競売の申立ての取下げ等)改正

前項の規定は、買受けの申出があつた後に第三十九条第一項第四号から第五号までに掲げる文書又は電磁的記録を提出する場合について準用する。

第七十七条

(最高価買受申出人又は買受人のための保全処分等)
第一項

執行裁判所は、債務者又は不動産の占有者が、価格減少行為等(不動産の価格を減少させ、又は不動産の引渡しを困難にする行為をいう。以下この項において同じ。)をし、又は価格減少行為等をするおそれがあるときは、最高価買受申出人又は買受人の申立てにより、引渡命令の執行までの間、その買受けの申出の額(金銭により第六十六条の保証を提供した場合にあつては、当該保証の額を控除した額)に相当する金銭を納付させ、又は代金を納付させて、次に掲げる保全処分又は公示保全処分を命ずることができる。

一

債務者又は不動産の占有者に対し、価格減少行為等を禁止し、又は一定の行為をすることを命ずる保全処分(執行裁判所が必要があると認めるときは、公示保全処分を含む。)

二

次に掲げる事項を内容とする保全処分(執行裁判所が必要があると認めるときは、公示保全処分を含む。)

イ

当該価格減少行為等をし、又はそのおそれがある者に対し、不動産に対する占有を解いて執行官に引き渡すことを命ずること。

ロ

執行官に不動産の保管をさせること。

三

次に掲げる事項を内容とする保全処分及び公示保全処分

イ

前号イ及びロに掲げる事項

ロ

前号イに規定する者に対し、不動産の占有の移転を禁止することを命じ、及び不動産の使用を許すこと。

第二項

第五十五条第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定は前項第二号又は第三号に掲げる保全処分について、同条第二項(第二号に係る部分に限る。)の規定は前項に掲げる保全処分について、同条第三項、第四項本文及び第五項の規定は前項の規定による決定について、同条第六項の規定は前項の申立て又はこの項において準用する同条第五項の申立てについての裁判について、同条第七項の規定はこの項において準用する同条第五項の規定による決定について、同条第八項及び第九項並びに第五十五条の二の規定は前項第二号又は第三号に掲げる保全処分を命ずる決定について準用する。

改正箇所 1 / 13