執行文付与に対する異議の訴え又は請求異議の訴えの提起があつた場合において、異議のため主張した事情が法律上理由があるとみえ、かつ、事実上の点について疎明があつたときは、受訴裁判所は、申立てにより、終局判決において次条第一項の裁判をするまでの間、担保を立てさせ、若しくは立てさせないで強制執行の停止を命じ、又はこれとともに、担保を立てさせて強制執行の続行を命じ、若しくは担保を立てさせて既にした執行処分の取消しを命ずることができる。急迫の事情があるときは、裁判長も、これらの処分を命ずることができる。
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第一節 総則(第三十六条から第四十二条まで)
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。
本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。
第三十六条
前項の申立てについての裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。
第一項に規定する事由がある場合において、急迫の事情があるときは、執行裁判所は、申立てにより、同項の規定による裁判の正本又は記録事項証明書を提出すべき期間を定めて、同項に規定する処分を命ずることができる。この裁判は、執行文付与に対する異議の訴え又は請求異議の訴えの提起前においても、することができる。
前項の規定により定められた期間を経過したとき、又はその期間内に第一項の規定による裁判が執行裁判所若しくは執行官に提出されたときは、前項の裁判は、その効力を失う。
第一項又は第三項の申立てについての裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
第三十七条
受訴裁判所は、執行文付与に対する異議の訴え又は請求異議の訴えについての終局判決において、前条第一項に規定する処分を命じ、又は既にした同項の規定による裁判を取り消し、変更し、若しくは認可することができる。この裁判については、仮執行の宣言をしなければならない。
前項の規定による裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
第三十八条
強制執行の目的物について所有権その他目的物の譲渡又は引渡しを妨げる権利を有する第三者は、債権者に対し、その強制執行の不許を求めるために、第三者異議の訴えを提起することができる。
前項に規定する第三者は、同項の訴えに併合して、債務者に対する強制執行の目的物についての訴えを提起することができる。
第一項の訴えは、執行裁判所が管轄する。
前二条の規定は、第一項の訴えに係る執行停止の裁判について準用する。
強制執行は、次に掲げる文書又は電磁的記録の提出があつたときは、停止しなければならない。
債務名義(執行証書を除く。)若しくは仮執行の宣言を取り消す旨又は強制執行を許さない旨を記載した執行力のある裁判の正本又は記録事項証明書
債務名義に係る和解、認諾、調停又は労働審判の効力がないことを宣言する確定判決の正本又は記録事項証明書
第二十二条第二号から第四号の二までに掲げる債務名義が訴えの取下げその他の事由により効力を失つたことを証する調書の正本その他の裁判所書記官の作成した文書
強制執行をしない旨又はその申立てを取り下げる旨を記載した裁判上の和解又は調停の調書の正本又は電子調書(民事訴訟法第百六十条第一項に規定する電子調書をいう。第百六十七条の二第一項第四号において同じ。)の記録事項証明書
強制執行をしない旨又はその申立てを取り下げる旨を記載した調停の調書又は裁判上の和解と同一の効力を有する労働審判の審判書若しくは電子審判書(労働審判法(平成十六年法律第四十五号)第二十一条第四項の規定により裁判上の和解と同一の効力を有する条第三項に規定する電子審判書をいう。)又はこれらの作成に代えて口頭で告知する方法により行われた労働審判の審判主文及び理由の要旨を記載し、若しくは記録した調書若しくは同法第二十条第七項の電子調書の正本又は記録事項証明書
強制執行を免れるための担保を立てたことを証する文書又は電磁的記録
強制執行の停止及び執行処分の取消しを命ずる旨を記載した裁判の正本又は記録事項証明書
強制執行の一時の停止を命ずる旨を記載した裁判の正本又は記録事項証明書
債権者が、債務名義の成立後に、弁済を受け、又は弁済の猶予を承諾した旨を記載し、又は記録した文書又は電磁的記録
前項第八号に掲げる文書又は電磁的記録のうち弁済を受けた旨を記載し、又は記録した文書又は電磁的記録の提出による強制執行の停止は、四週間に限るものとする。
第一項第八号に掲げる文書又は電磁的記録のうち弁済の猶予を承諾した旨を記載し、又は記録した文書又は電磁的記録の提出による強制執行の停止は、二回に限り、かつ、通じて六月を超えることができない。
第一項の規定により同項第三号に掲げる文書(記録事項証明書を除く。)を提出すべき場合には、強制執行の停止の申立てをしようとする者は、当該文書の提出に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、同号の事由が生じた事件を特定するために必要な情報として最高裁判所規則で定めるものを提供することができる。この場合において、当該者は、当該文書を提出したものとみなす。
前条第一項第一号から第六号までに掲げる文書又は電磁的記録が提出されたときは、執行裁判所又は執行官は、既にした執行処分をも取り消さなければならない。
第十二条の規定は、前項の規定により執行処分を取り消す場合については適用しない。
第四十一条
強制執行は、その開始後に債務者が死亡した場合においても、続行することができる。
前項の場合において、債務者の相続人の存在又はその所在が明らかでないときは、執行裁判所は、申立てにより、相続財産又は相続人のために、特別代理人を選任することができる。
民事訴訟法第三十五条第二項及び第三項の規定は、前項の特別代理人について準用する。
強制執行の費用で必要なもの(以下「執行費用」という。)は、債務者の負担とする。
金銭の支払を目的とする債権についての強制執行にあつては、執行費用は、その執行手続において、債務名義を要しないで、同時に、取り立てることができる。
強制執行の基本となる債務名義(執行証書を除く。)を取り消す旨の裁判又は債務名義に係る和解、認諾、調停若しくは労働審判の効力がないことを宣言する判決が確定したときは、債権者は、支払を受けた執行費用に相当する金銭を債務者に返還しなければならない。
第一項の規定により債務者が負担すべき執行費用で(第二項の規定により取り立てられたもの以外のものを除く。次項及び第七項において同じ。)及び前項の規定により債権者が返還すべき金銭の額は、申立てにより、執行裁判所の裁判所書記官が定める。
前項の申立てについての裁判所書記官の処分に対しては、その告知を受けたは、次の各号に掲げる額の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日から一週間の不変期間内に、執行裁判所に異議を申し立てることができる十年以内にしなければならない。
前項に規定する執行費用の額 強制執行の手続の終了の日
前項に規定する返還すべき金銭の額 第三項に規定する裁判又は判決が確定した日
執行裁判所は、第四項の規定による申立てについての裁判所書記官の処分に対する異議の申立てを理由があると認める場合において、同項に規定する執行費用及び返還すべき金銭の額を定めるべきときは、自らその額を定めなければならないしては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内に、執行裁判所に異議を申し立てることができる。
第五執行裁判所は、第四項の規定による裁判所書記官の処分に対する異議の申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができるを理由があると認める場合において、同項に規定する執行費用及び返還すべき金銭の額を定めるべきときは、自らその額を定めなければならない。
第四六項の規定による裁判所書記官の処分は、確定しなければその効力を生じない異議の申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができる。
民事訴訟法第七十四条第一第四項の規定は、第四項の規定による裁判所書記官の処分について準用する。この場合においては、第五項、第七項及び前項並びに同条第三項の規定を準用するは、確定しなければその効力を生じない。
民事訴訟法第七十四条第一項の規定は、第四項の規定による裁判所書記官の処分について準用する。この場合においては、第六項、第八項及び前項並びに同条第三項の規定を準用する。