大麻草の栽培の規制に関する法律
大麻草を栽培できる人と、その条件(免許、種子、加工、帳簿など)を定め、麻薬及び向精神薬取締法と合わせて、大麻の濫用による保健衛生上の危害を防ぐための法律です。
- 現在の条文の施行日
- 制定(公布)
- 本則の条数
- 48
- 施行前の改正
- 0
この法令の内容
- 大麻草(カンナビス・サティバ・リンネ)を栽培できるのは、大麻草栽培者だけです。大麻草栽培者には、第一種大麻草採取栽培者、第二種大麻草採取栽培者、大麻草研究栽培者の3種類があります。この法律で「大麻」とは、大麻草とその製品をいいます。ただし、大麻草の種子と成熟した茎、大麻草としての形状を持たない製品は含みません。(第三条第一項, 第二条第一項, 第二条第二項, 第二条第三項)(根拠条文)
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- 第一種大麻草採取栽培者は、栽培地のある都道府県の知事の免許を受けて、大麻草から作られる製品(種子や成熟した茎の製品など、厚生労働省令で定めるものに限ります)の原材料を採取するために栽培する人です。この免許の有効期間は、免許の日から、その日の属する年の翌々年の12月31日までです。第二種大麻草採取栽培者(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に定める医薬品の原料を採取するために栽培する人)と大麻草研究栽培者(研究のために栽培する人)は、厚生労働大臣の免許を受けます。この免許の有効期間は、免許の日からその年の12月31日までです。(第二条第四項, 第五条第一項, 第八条第一項, 第二条第五項, 第二条第六項, 第十三条第一項, 第十四条第一項)(根拠条文)
- 次の人には免許が与えられません。第12条の6第1項により(違反や業務上の犯罪などを理由に)免許を取り消されてから3年を経過していない人、麻薬中毒者、以上の刑に処せられた人、未成年者、心身の故障により業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定める人、暴力団員と暴力団員でなくなってから5年を経過しない人、暴力団員等がその事業活動を支配する人です。自分から届け出て免許を取り消してもらった人は、最初の理由には当たりません。法人や団体は、業務を行う役員の中に、暴力団員等がその事業活動を支配する人を除くこれらの人がいるときも、免許を受けられません。ただし、大麻草研究栽培者の免許には、この役員についての定めは適用されません。(第五条第二項, 第十三条第二項, 第十二条の六第一項, 第十二条の七第二項)(根拠条文)
- 第一種大麻草採取栽培者は、麻薬及び向精神薬取締法別表第1第42号に掲げる物の含有量が政令で定める基準を超えない大麻草の種子などを使って栽培しなければなりません。含有量がこの基準を超える大麻草を栽培するに至ったときは、速やかに栽培を中止しなければなりません。第一種と第二種の大麻草採取栽培者が大麻草の加工(成分の抽出などを含みます)をするには、1月から6月までと7月から12月までの半期ごとに、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。ただし、種子や成熟した茎の加工で厚生労働省令で定める場合は、許可はいりません。加工の許可を受けた人は、その半期が終わってから30日以内に、加工に使った大麻草や加工した品目などを厚生労働大臣に報告しなければなりません。(第十二条の三第一項, 第十二条の三第二項, 第十二条の四第一項, 第十二条の四第三項, 第十七条第一項)(根拠条文)
- 大麻草栽培者は、事務所に帳簿を備えて、採取し、譲り渡し、譲り受け、廃棄した大麻と発芽不能未処理種子の品名・数量・年月日などを記載し、最後に記載した日から2年間保存しなければなりません。また、毎年の作付面積や所持する大麻などの品名・数量を、翌年の1月31日までに報告しなければなりません。栽培地で現に生育しているものを除く大麻は、事務所内の鍵をかけた設備に保管しなければなりません。第一種と第二種の大麻草採取栽培者は、加工の過程でできた麻薬を、鍵をかけた堅固な設備に保管しなければなりません。大麻、発芽不能未処理種子、麻薬の滅失や盗取などの事故があったときは、速やかに届け出なければなりません。大麻を廃棄するときは、事前に届け出て、厚生労働省令で定める方法で廃棄しなければなりません。栽培地の外で廃棄するときは、職員の立会いが必要です。大麻を栽培地の外へ持ち出すには、免許をした都道府県知事または厚生労働大臣の許可が必要です。ただし、栽培地の外で廃棄するための届出をしたときは別です。(第十条第一項, 第十条第二項, 第九条第一項, 第十五条第一項, 第十二条の五第一項, 第十六条第一項, 第十六条第二項, 第十二条の二第一項, 第十二条第一項, 第十二条第二項, 第十一条第一項, 第十七条第一項, 第十七条第二項)(根拠条文)
- 大麻草栽培者が大麻草の種子を譲り渡すときは、厚生労働省令で定める方法で、発芽しないように処理しなければなりません。ただし、ほかの大麻草栽培者に譲り渡す場合など、厚生労働省令で定める場合は別です。発芽不能未処理種子は、原則として輸入できません。大麻草栽培者が輸入する場合と、輸入して処理をする場合に限り、厚生労働大臣の許可を受けて輸入できます。輸入して処理をする人は、輸入した日から3か月以内に処理をしなければなりません。処理をした種子を輸入できるのは、処理がされた種子である旨の証明書を厚生労働大臣から交付された人だけです。(第十八条第一項, 第十九条第一項, 第十九条第二項, 第二十条第一項)(根拠条文)
目次
改正
法令は、別の法令によってされます。この法令には、施行を待つ改正はありません。最近の改正は下にあります。改正のページには、e-Govが記録するすべての改正を載せ、変更内容まで収録している改正は条文ごとに日本語と英語で示します。
施行済みの改正 11件
2025年6月1日
このサイトの条文
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律 抄
2025年3月1日
大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律
2024年12月12日
大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律
2023年12月13日
大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律
2023年4月1日
民法等の一部を改正する法律
2022年6月17日
刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律
2021年4月28日
民法等の一部を改正する法律
2019年12月14日
成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律
2019年9月14日
成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律
2019年6月14日
成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律
誰に適用されるか
適用される
- すべての人。大麻草栽培者でない人は、大麻草を栽培してはなりません。(第三条第一項, 第二十四条第一項)(根拠条文)
- 都道府県知事の免許を受けた第一種大麻草採取栽培者。第2章の義務を負います。(第二条第四項, 第五条第一項, 第二章)(根拠条文)
続き
- 厚生労働大臣の免許を受けた第二種大麻草採取栽培者と大麻草研究栽培者。第3章の義務を負います。(第二条第五項, 第二条第六項, 第十三条第一項, 第三章, 第十七条第一項, 第十七条第二項)(根拠条文)
- 大麻草の種子を輸入する人。発芽しないように処理した種子か、処理していない種子かを問いません。(第十九条第一項, 第二十条第一項)(根拠条文)
- 免許の有効期間が満了した人(引き続き免許を受けている人を除きます)や免許を取り消された人と、大麻草栽培者が死亡・解散したときの相続人、相続財産を管理する人、清算人、破産管財人、合併後の法人の代表者。死亡・解散のときは、相続人などが30日以内に届け出なければなりません。どの人も、50日以内に発芽不能未処理種子をほかの大麻草栽培者に譲り渡すか廃棄し、大麻や種子を譲り渡したときは15日以内に届け出なければなりません。免許の有効期間が満了した人や免許を取り消された人は、15日以内に免許証を返納しなければなりません。(第十二条の七第三項, 第十二条の八第一項, 第十二条の八第二項, 第十二条の八第三項, 第七条第五項, 第十七条第一項, 第十七条第二項)(根拠条文)
特例と適用除外(4)
- 免許の有効期間の満了(引き続き免許を受けている場合を除きます)や取消し、大麻草栽培者の死亡・解散から50日以内に限り、大麻を、免許の種類ごとにこの法律が定めるほかの大麻草栽培者、麻薬製造業者、麻薬研究施設の設置者に譲り渡すことができます。第二種大麻草採取栽培者は、加工の過程でできた麻薬を、麻薬製造業者や麻薬研究施設の設置者に譲り渡すこともできます。その譲渡しと譲受けには、麻薬及び向精神薬取締法第24条第1項と第26条第3項は適用されません。この期間の大麻と、加工の過程でできた麻薬の所持には、同法第28条第1項は適用されません。(第十二条の八第一項, 第十七条第一項, 第十七条第二項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣は、この法律の規定にかかわらず、大麻草に関する犯罪鑑識のために大麻草の種子を輸入し、譲り受けることができ、それを犯罪鑑識を行う国や都道府県の機関に交付します。その機関の職員は、犯罪鑑識のためにその種子を使用し、栽培することができます。(第二十一条の二第一項, 第二十一条の二第二項, 第二十一条の二第三項)(根拠条文)
- 同じ人が2つ以上の大麻草栽培者の免許を持つときは、発芽不能未処理種子の譲渡しと譲受けに関する規定の適用では、免許の資格ごとに別の人とみなされます。(第二十一条の三第一項)(根拠条文)
- 2025年2月28日に、当時の規定による都道府県知事の大麻草採取栽培者の免許や大麻草研究栽培者の免許を受けていた人には、その免許の有効期間内は、この法律と麻薬及び向精神薬取締法の2025年3月1日より前の規定が、罰則も含めて引き続き適用されます。(附則第四条第一項, 附則第八条第一項)(根拠条文)
どのように守らせるか(9)
- 大麻草をみだりに栽培した人は、1年以上10年以下のに処せられます。営利の目的で栽培した人は、1年以上の有期拘禁刑に処せられ、情状により500万円以下のも併せて科されます。未遂も罰せられます。(第二十四条第一項, 第二十四条第二項, 第二十四条第三項)(根拠条文)
- 第一種大麻草採取栽培者が、政令で定める基準を超える種子などを使って栽培したときは、7年以下の拘禁刑に処せられます。営利の目的の場合は、1年以上10年以下の拘禁刑に処せられ、情状により300万円以下の罰金も併せて科されます。未遂も罰せられます。(第二十四条の二第一項, 第二十四条の二第二項, 第二十四条の二第三項)(根拠条文)
- みだりに栽培する目的でその予備をした人と、事情を知りながら、栽培に必要な資金、土地、建物、艦船、航空機、車両、設備、機械、器具、原材料(大麻草の種子を含みます)を提供したり運搬したりした人は、5年以下の拘禁刑に処せられます。これらの罪と第24条の罪は、刑法第2条の例に従い、日本国外で犯したすべての人に適用されます。(第二十四条の三第一項, 第二十四条の四第一項, 第二十四条の五第一項, 刑法 第二条第一項)(根拠条文)
- 次の場合は、3年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金、またはその両方が科されます。許可なく大麻を栽培地の外へ持ち出したとき、許可なく大麻草を加工したとき、栽培や加工の中止命令に違反したとき、発芽しないように処理していない種子を譲り渡したとき、許可なく発芽不能未処理種子を輸入したとき、輸入した種子を3か月以内に処理しなかったときです。(第二十四条の六第一項)(根拠条文)
- 免許証の譲渡しや貸与、帳簿を備えないこと、記載しないことや虚偽の記載、2年間保存しないこと、規定に違反した大麻の廃棄、虚偽の届出や報告、保管の規定違反、免許の終了や栽培者の死亡・解散から50日以内に発芽不能未処理種子を譲り渡すか廃棄しないことは、1年以下の拘禁刑か20万円以下の罰金、またはその両方の対象です。事故の届出、死亡・解散の届出、免許が終わった後の譲渡しの届出、加工の報告をしなかったときは、6か月以下の拘禁刑か20万円以下の罰金、またはその両方が科されます。毎年の報告をしないことや虚偽の報告をすること、証明書なしに処理済みの種子を輸入すること、立入検査を拒んだり妨げたりすることは、20万円以下の罰金の対象です。(第二十五条第一項, 第二十五条の二第一項, 第二十六条第一項)(根拠条文)
- 法人の代表者や従業者などが、法人や事業主の業務に関して、営利目的の栽培の罪(第24条)、営利目的の第24条の2の罪、これらの未遂、第24条の6から第26条までの違反行為をしたときは、行為者のほか、その法人や事業主にも罰金刑が科されます。免許証を毀損・亡失したときの再交付の申請や免許証の返納を15日以内にしなかった人は、10万円以下の過料に処せられます。(第二十七条第一項, 第二十八条第一項)(根拠条文)
- 第24条から第24条の3まで、第24条の6の罪に関係する大麻草、大麻、大麻草の種子で、犯人が所有・所持するものは、されます。ただし、犯人以外の人が所有するものは、没収しないこともできます。みだりに栽培する罪やその予備の罪の実行に関して大麻草の運搬に使った艦船、航空機、車両も、没収することができます。(第二十四条の七第一項, 第二十四条の七第二項)(根拠条文)
- 都道府県知事は、第一種大麻草採取栽培者がこの法律の規定や知事の処分、免許や許可の条件に違反したとき、業務に関して犯罪や不正の行為をしたとき、免許を与えない人に当たるようになったときは、免許を取り消したり、期間を定めて栽培の中止を命じたりすることができます。第二種大麻草採取栽培者と大麻草研究栽培者については、厚生労働大臣が同じことができます。第一種と第二種の大麻草採取栽培者がこの法律の規定や加工の許可の条件に違反したとき、業務に関して犯罪や不正の行為をしたときは、厚生労働大臣は、加工の許可を取り消したり、期間を定めて加工の中止を命じたりすることもできます。免許や許可には条件を付けたり、変更したりすることができますが、大麻の濫用による保健衛生上の危害を防ぐために必要な最小限度のものに限られ、不当な義務を課すものであってはなりません。(第十二条の六第一項, 第十二条の六第三項, 第十七条第一項, 第十七条第二項, 第二十二条の二第一項, 第二十二条の二第二項)(根拠条文)
- 厚生労働大臣や都道府県知事は、この法律の施行のため特に必要があるときは、大麻草栽培者などから報告を求めることができます。また、麻薬取締官や麻薬取締員などの職員に、栽培地、倉庫、研究室などに立ち入らせ、業務の状況や帳簿書類を検査させ、試験に必要な最小分量に限って大麻や種子を無償で収去させることができます。職員は身分を証明する証票を携帯し、求められたら示さなければなりません。この権限は、犯罪捜査のために認められたものではありません。(第二十二条の三第一項, 第二十二条の三第二項, 第二十二条の三第三項)(根拠条文)
他の法令とのつながり
- 刑法01
ほかに、収録していない法令を12件、名指しで参照しています。