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金融商品取引法(きんゆうしょうひんとりひきほう)

第五章の五 指定紛争解決機関(第百五十六条の四十五から第百五十六条の五十一まで)

金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第六十四号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第百五十六条の四十五

(手続実施基本契約の不履行の事実の公表等)
第一項

指定紛争解決機関は、手続実施基本契約により加入金融商品取引関係業者が負担する義務の不履行が生じた場合において、当該加入金融商品取引関係業者の意見を聴き、当該不履行につき正当な理由がないと認めるときは、遅滞なく、当該加入金融商品取引関係業者の商号、名称又は氏名及び当該不履行の事実を公表するとともに、内閣総理大臣に報告しなければならない。

第二項

指定紛争解決機関は、金融商品取引業等業務関連苦情及び金融商品取引業等業務関連紛争を未然に防止し、並びに金融商品取引業等業務関連苦情の処理及び金融商品取引業等業務関連紛争の解決を促進するため、加入金融商品取引関係業者その他の者に対し、情報の提供、相談その他の援助を行うよう努めなければならない。

第百五十六条の四十六

(暴力団員等の使用の禁止)
第一項

指定紛争解決機関は、暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員(以下この条において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者をいう。)を紛争解決等業務に従事させ、又は紛争解決等業務の補助者として使用してはならない。

第百五十六条の四十七

(差別的取扱いの禁止)
第一項

指定紛争解決機関は、特定の加入金融商品取引関係業者に対し不当な差別的取扱いをしてはならない。

第百五十六条の四十八

(記録の保存)
第一項

指定紛争解決機関は、第百五十六条の五十第九項の規定によるもののほか、内閣府令で定めるところにより、紛争解決等業務に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。

第百五十六条の四十九

(指定紛争解決機関による苦情処理手続)
第一項

指定紛争解決機関は、加入金融商品取引関係業者の顧客から金融商品取引業等業務関連苦情について解決の申立てがあつたときは、その相談に応じ、当該顧客に必要な助言をし、当該金融商品取引業等業務関連苦情に係る事情を調査するとともに、当該加入金融商品取引関係業者に対し、当該金融商品取引業等業務関連苦情の内容を通知してその迅速な処理を求めなければならない。

第百五十六条の五十

(指定紛争解決機関による紛争解決手続)
第一項

加入金融商品取引関係業者に係る金融商品取引業等業務関連紛争の解決を図るため、当事者は、当該加入金融商品取引関係業者が手続実施基本契約を締結した指定紛争解決機関に対し、紛争解決手続の申立てをすることができる。

第二項

指定紛争解決機関は、前項の申立てを受けたときは、紛争解決委員を選任するものとする。

第三項

紛争解決委員は、人格が高潔で識見の高い者であつて、次の各号のいずれかに該当する者(第一項の申立てに係る当事者と利害関係を有する者を除く。)のうちから選任されるものとする。この場合において、紛争解決委員のうち少なくとも一人は、第一号又は第三号(当該申立てが司法書士法第三条第一項第七号に規定する紛争に係るものである場合にあつては、第一号、第三号又は第四号)のいずれかに該当する者でなければならない。

一

弁護士であつてその職務に従事した期間が通算して五年以上である者

二

金融商品取引業等業務に従事した期間が通算して十年以上である者

三

消費生活に関する消費者と事業者との間に生じた苦情に係る相談その他の消費生活に関する事項について専門的な知識経験を有する者として内閣府令で定める者

四

当該申立てが司法書士法第三条第一項第七号に規定する紛争に係るものである場合にあつては、同条第二項に規定する司法書士であつて同項に規定する簡裁訴訟代理等関係業務に従事した期間が通算して五年以上である者

五

前各号に掲げる者に準ずる者として内閣府令で定める者

第四項

指定紛争解決機関は、第一項の申立てを第二項の規定により選任した紛争解決委員(以下この条及び次条第一項において単に「紛争解決委員」という。)による紛争解決手続に付するものとする。ただし、紛争解決委員は、当該申立てに係る当事者である加入金融商品取引関係業者の顧客が当該金融商品取引業等業務関連紛争を適切に解決するに足りる能力を有する者であると認められることその他の事由により紛争解決手続を行うのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに第一項の申立てをしたと認めるときは、紛争解決手続を実施しないものとし、紛争解決委員が当該申立てを受託紛争解決機関における紛争解決手続に相当する手続に付することが適当と認めるときは、指定紛争解決機関は、受託紛争解決機関に紛争解決手続の業務を委託するものとする。

第五項

前項ただし書の規定により紛争解決委員が紛争解決手続を実施しないこととしたとき、又は受託紛争解決機関に業務を委託することとしたときは、指定紛争解決機関は、第一項の申立てをした者に対し、その旨を理由を付して通知するものとする。

第六項

紛争解決委員は、当事者若しくは参考人から意見を聴取し、若しくは報告書の提出を求め、又は当事者から参考となるべき帳簿書類その他の物件の提出を求め、和解案を作成して、その受諾を勧告し、又は特別調停(第百五十六条の四十四第六項に規定する特別調停案を提示することをいう。)をすることができる。

第七項

紛争解決手続は、公開しない。ただし、紛争解決委員は、当事者の同意を得て、相当と認める者の傍聴を許すことができる。

第八項

指定紛争解決機関は、紛争解決手続の開始に先立ち、当事者である加入金融商品取引関係業者の顧客に対し、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項について、これを記載した書面を交付し、又はこれを記録した電磁的記録を提供して説明をしなければならない。

一

当該顧客が支払う料金に関する事項

二

第百五十六条の四十四第四項第六号に規定する紛争解決手続の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行

三

前二号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項

第九項

指定紛争解決機関は、内閣府令で定めるところにより、その実施した紛争解決手続に関し、次に掲げる事項を記載した手続実施記録を作成し、保存しなければならない。

一

金融商品取引業等業務関連紛争の当事者が紛争解決手続の申立てをした年月日

二

金融商品取引業等業務関連紛争の当事者及びその代理人の氏名、商号又は名称

三

紛争解決委員の氏名

四

紛争解決手続の実施の経緯

五

紛争解決手続の結果(紛争解決手続の終了の理由及びその年月日を含む。)

六

前各号に掲げるもののほか、実施した紛争解決手続の内容を明らかにするために必要な事項であつて内閣府令で定めるもの

第百五十六条の五十一

(時効の完成猶予)
第一項

紛争解決手続によつては金融商品取引業等業務関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないことを理由に紛争解決委員が当該紛争解決手続を終了した場合において、当該紛争解決手続の申立てをした当該金融商品取引業等業務関連紛争の当事者がその旨の通知を受けた日から一月以内に当該紛争解決手続の目的となつた請求について訴えを提起したときは、時効の完成猶予に関しては、当該紛争解決手続における請求の時に、訴えの提起があつたものとみなす。

第二項

指定紛争解決機関の紛争解決等業務の廃止が第百五十六条の六十第一項の規定により認可され、又は第百五十六条の三十九第一項の規定による指定が第百五十六条の六十一第一項の規定により取り消され、かつ、その認可又は取消しの日に紛争解決手続が実施されていた金融商品取引業等業務関連紛争がある場合において、当該紛争解決手続の申立てをした当該金融商品取引業等業務関連紛争の当事者が第百五十六条の六十第三項若しくは第百五十六条の六十一第三項の規定による通知を受けた日又は当該認可若しくは取消しを知つた日のいずれか早い日から一月以内に当該紛争解決手続の目的となつた請求について訴えを提起したときも、前項と同様とする。