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金融商品取引法(きんゆうしょうひんとりひきほう)

第六章 有価証券の取引等に関する規制(第百五十七条から第百六十二条まで)

金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第六十四号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第六章 有価証券の取引等に関する規制

第百五十七条

(不正行為の禁止)
第一項

何人も、次に掲げる行為をしてはならない。

一

有価証券の売買その他の取引又はデリバティブ取引等について、不正の手段、計画又は技巧をすること。

二

有価証券の売買その他の取引又はデリバティブ取引等について、重要な事項について虚偽の表示があり、又は誤解を生じさせないために必要な重要な事実の表示が欠けている文書その他の表示を使用して金銭その他の財産を取得すること。

三

有価証券の売買その他の取引又はデリバティブ取引等を誘引する目的をもつて、虚偽の相場を利用すること。

第百五十八条

(風説の流布、偽計、暴行又は脅迫の禁止)
第一項

何人も、有価証券の募集、売出し若しくは売買その他の取引若しくはデリバティブ取引等のため、又は有価証券等(有価証券若しくはオプション又はデリバティブ取引に係る金融商品(有価証券を除く。)若しくは金融指標をいう。第百六十八条第一項、第百七十三条第一項及び第百九十七条第二項第一号において同じ。)の相場の変動を図る目的をもつて、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。

第百五十九条

(相場操縦行為等の禁止)
第一項

何人も、有価証券の売買(金融商品取引所が上場する有価証券、店頭売買有価証券又は取扱有価証券の売買に限る。以下この条において同じ。)、市場デリバティブ取引又は店頭デリバティブ取引(金融商品取引所が上場する金融商品、店頭売買有価証券、取扱有価証券(これらの価格又は利率等に基づき算出される金融指標を含む。)又は金融商品取引所が上場する金融指標に係るものに限る。以下この条において同じ。)のうちいずれかの取引が繁盛に行われていると他人に誤解させる目的その他のこれらの取引の状況に関し他人に誤解を生じさせる目的をもつて、次に掲げる行為をしてはならない。

一

権利の移転を目的としない仮装の有価証券の売買、市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)又は店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第一号に掲げる取引に限る。)をすること。

二

金銭の授受を目的としない仮装の市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第二号及び第四号から第五号までに掲げる取引に限る。)又は店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第二号、第五号及び第六号に掲げる取引に限る。)をすること。

三

オプションの付与又は取得を目的としない仮装の市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第三号に掲げる取引に限る。)又は店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第三号及び第四号に掲げる取引に限る。)をすること。

四

自己のする売付け(商品にあつては市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)による売付けに限り、有価証券及び商品以外の金融商品にあつては同号又は同条第二十二項第一号に掲げる取引による売付けに限る。)と同時期に、それと同価格において、他人が当該金融商品を買い付けること(商品にあつては市場デリバティブ取引(同条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)により買い付けることに限り、有価証券及び商品以外の金融商品にあつては同号又は同条第二十二項第一号に掲げる取引により買い付けることに限る。)をあらかじめその者と通謀の上、当該売付けをすること。

五

自己のする買付け(商品にあつては市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)による買付けに限り、有価証券及び商品以外の金融商品にあつては同号又は同条第二十二項第一号に掲げる取引による買付けに限る。)と同時期に、それと同価格において、他人が当該金融商品を売り付けること(商品にあつては市場デリバティブ取引(同条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)により売り付けることに限り、有価証券及び商品以外の金融商品にあつては同号又は同条第二十二項第一号に掲げる取引により売り付けることに限る。)をあらかじめその者と通謀の上、当該買付けをすること。

六

市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第二号に掲げる取引に限る。)又は店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第二号に掲げる取引に限る。)の申込みと同時期に、当該取引の約定数値と同一の約定数値において、他人が当該取引の相手方となることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。

七

市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第三号に掲げる取引に限る。)又は店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第三号及び第四号に掲げる取引に限る。)の申込みと同時期に、当該取引の対価の額と同一の対価の額において、他人が当該取引の相手方となることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。

八

市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第四号から第五号までに掲げる取引に限る。)又は店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第五号及び第六号に掲げる取引に限る。)の申込みと同時期に、当該取引の条件と同一の条件において、他人が当該取引の相手方となることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。

九

前各号に掲げる行為の委託等又は受託等をすること。

第二項

何人も、有価証券の売買、市場デリバティブ取引又は店頭デリバティブ取引(以下この条において「有価証券売買等」という。)のうちいずれかの取引を誘引する目的をもつて、次に掲げる行為をしてはならない。

一

有価証券売買等が繁盛であると誤解させ、又は取引所金融商品市場における上場金融商品等(金融商品取引所が上場する金融商品、金融指標又はオプションをいう。以下この条において同じ。)若しくは店頭売買有価証券市場における店頭売買有価証券の相場を変動させるべき一連の有価証券売買等又はその申込み、委託等若しくは受託等をすること。

二

取引所金融商品市場における上場金融商品等又は店頭売買有価証券市場における店頭売買有価証券の相場が自己又は他人の操作によつて変動するべき旨を流布すること。

三

有価証券売買等を行うにつき、重要な事項について虚偽であり、又は誤解を生じさせるべき表示を故意にすること。

第三項

何人も、政令で定めるところに違反して、取引所金融商品市場における上場金融商品等又は店頭売買有価証券市場における店頭売買有価証券の相場をくぎ付けし、固定し、又は安定させる目的をもつて、一連の有価証券売買等又はその申込み、委託等若しくは受託等をしてはならない。

第百六十条

(相場操縦行為等による賠償責任)
第一項

前条の規定に違反した者は、当該違反行為により形成された金融商品、金融指標若しくはオプションに係る価格、約定数値若しくは対価の額により、当該金融商品、金融指標若しくはオプションについて、取引所金融商品市場における有価証券の売買、市場デリバティブ取引、店頭売買有価証券市場における有価証券の売買若しくは取扱有価証券の売買(以下この項において「取引所金融商品市場等における有価証券の売買等」という。)をし、又はその委託をした者が当該取引所金融商品市場等における有価証券の売買等又は委託につき受けた損害を賠償する責任を負う。

第二項

前項の規定による賠償の請求権は、請求権者が前条の規定に違反する行為があつたことを知つた時から一年間又は当該行為があつた時から三年間、これを行わないときは、時効によつて消滅する。

第百六十一条

(金融商品取引業者の自己計算取引等の制限)
第一項

内閣総理大臣は、金融商品取引業者等若しくは取引所取引許可業者が自己の計算において行う有価証券の売買を制限し、又は金融商品取引業者等若しくは取引所取引許可業者の行う過当な数量の売買であつて取引所金融商品市場若しくは店頭売買有価証券市場の秩序を害すると認められるものを制限するため、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認める事項を内閣府令で定めることができる。

第二項

前項の規定は、市場デリバティブ取引及び店頭デリバティブ取引について準用する。

第三項

内閣総理大臣は、商品取引参加者が自己の計算において行う商品関連市場デリバティブ取引を制限し、又はその行う過当な数量の取引であつて取引所金融商品市場の秩序を害すると認められるものを制限するため、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認める事項を内閣府令で定めることができる。

第百六十一条の二

(信用取引等における金銭の預託)
第一項

信用取引その他の内閣府令で定める取引については、金融商品取引業者は、内閣府令で定めるところにより、顧客から、当該取引に係る有価証券の時価に内閣総理大臣が有価証券の売買その他の取引の公正を確保することを考慮して定める率を乗じた額を下らない額の金銭の預託を受けなければならない。

第二項

前項の金銭は、内閣府令で定めるところにより、有価証券をもつて充てることができる。

第百六十二条

(空売り及び逆指値注文の禁止)
第一項

何人も、政令で定めるところに違反して、次に掲げる行為をしてはならない。

一

有価証券を有しないで若しくは有価証券を借り入れて(これらに準ずる場合として政令で定める場合を含む。)その売付けをすること又は当該売付けの委託等若しくは受託等をすること。

二

有価証券の相場が委託当時の相場より騰貴して自己の指値以上となつたときには直ちにその買付けをし、又は有価証券の相場が委託当時の相場より下落して自己の指値以下となつたときには直ちにその売付けをすべき旨の委託等をすること。

第二項

前項第二号の規定は、第二条第二十一項第二号及び第三号に規定する取引について準用する。この場合において、同項第二号の取引にあつては前項第二号中「有価証券」とあるのは「約定数値」と、「騰貴して」とあるのは「上昇して」と、「その買付けをし」とあるのは「現実数値が約定数値を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となる取引をし」と、「下落して」とあるのは「低下して」と、「その売付けをすべき」とあるのは「現実数値が約定数値を下回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となる取引をすべき」と、同条第二十一項第三号の取引にあつては前項第二号中「有価証券」とあるのは「オプション」と、「その買付けをし」とあるのは「オプションを取得する立場の当事者となり」と、「その売付けをすべき」とあるのは「オプションを付与する立場の当事者となるべき」と読み替えるものとする。