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高齢者の医療の確保に関する法律(こうれいしゃのいりょうのかくほにかんするほうりつ)

第四章 後期高齢者医療制度(第五十六条から第六十三条まで)

健康保険法等の一部を改正する法律(令和八年法律第三十一号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第三節 後期高齢者医療給付

第一款 通則

第五十六条

(後期高齢者医療給付の種類)
第一項

被保険者に係るこの法律による給付(以下「後期高齢者医療給付」という。)は、次のとおりとする。

一

療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費及び移送費の支給

二

高額療養費及び高額介護合算療養費の支給

三

前二号に掲げるもののほか、後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより行う給付

第五十七条

(他の法令による医療に関する給付との調整)
第一項

療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費若しくは移送費の支給は、被保険者の当該疾病又は負傷につき、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)の規定による療養補償給付、複数事業労働者療養給付若しくは療養給付、国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号。他の法律において準用する場合を含む。)の規定による療養補償、地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)若しくは同法に基づく条例の規定による療養補償その他政令で定める法令に基づく医療に関する給付を受けることができる場合、介護保険法の規定によつて、それぞれの給付に相当する給付を受けることができる場合又はこれらの法令以外の法令により国若しくは地方公共団体の負担において医療に関する給付が行われた場合には、行わない。

第二項

後期高齢者医療広域連合は、前項に規定する法令による給付が医療に関する現物給付である場合において、その給付に関し一部負担金の支払若しくは実費徴収が行われ、かつ、その一部負担金若しくは実費徴収の額が、その給付がこの法律による療養の給付として行われたものとした場合におけるこの法律による一部負担金の額を超えるとき、又は同項に規定する法令(介護保険法を除く。)による給付が医療費の支給である場合において、その支給額が、当該療養につきこの法律による入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費又は移送費の支給をすべきものとした場合における入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費又は移送費の額に満たないときは、それぞれその差額を当該被保険者に支給しなければならない。

第三項

前項の場合において、被保険者が保険医療機関等(健康保険法第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関(以下「保険医療機関」という。)又は保険薬局をいう。以下同じ。)について当該療養を受けたときは、後期高齢者医療広域連合は、前項の規定により被保険者に支給すべき額の限度において、当該被保険者が保険医療機関等に支払うべき当該療養に要した費用を、当該被保険者に代わつて保険医療機関等に支払うことができる。

第四項

前項の規定により保険医療機関等に対して費用が支払われたときは、その限度において、被保険者に対し第二項の規定による支給が行われたものとみなす。

第五十八条

(損害賠償請求権)
第一項

後期高齢者医療広域連合は、給付事由が第三者の行為によつて生じた場合において、後期高齢者医療給付(前条第二項の規定による差額の支給を含む。以下同じ。)を行つたときは、その後期高齢者医療給付の価額(当該後期高齢者医療給付が療養の給付であるときは、当該療養の給付に要する費用の額から当該療養の給付に関し被保険者が負担しなければならない一部負担金に相当する額を控除した額。次条第一項において同じ。)の限度において、被保険者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。

第二項

前項の場合において、後期高齢者医療給付を受けるべき者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、後期高齢者医療広域連合は、その価額の限度において、後期高齢者医療給付を行う責めを免れる。

第三項

後期高齢者医療広域連合は、第一項の規定により取得した請求権に係る損害賠償金の徴収又は収納の事務を国保連合会であつて厚生労働省令で定めるものに委託することができる。

第五十九条

(不正利得の徴収等)
第一項

偽りその他不正の行為によつて後期高齢者医療給付を受けた者があるときは、後期高齢者医療広域連合は、その者からその後期高齢者医療給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。

第二項

前項の場合において、保険医療機関において診療に従事する保険医又は第七十八条第一項に規定する主治の医師が、後期高齢者医療広域連合に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため、その後期高齢者医療給付が行われたものであるときは、後期高齢者医療広域連合は、当該保険医又は主治の医師に対し、後期高齢者医療給付を受けた者に連帯して前項の徴収金を納付すべきことを命ずることができる。

第三項

後期高齢者医療広域連合は、保険医療機関等又は指定訪問看護事業者(健康保険法第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者をいう。以下同じ。)が偽りその他不正の行為によつて療養の給付に関する費用の支払又は第七十四条第五項(第七十五条第七項、第七十六条第七項及び第七十八条第八項において準用する場合を含む。)の規定による支払を受けたときは、当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者に対し、その支払つた額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を支払わせることができる。

第六十条

(文書の提出等)
第一項

後期高齢者医療広域連合は、後期高齢者医療給付に関して必要があると認めるときは、当該被保険者若しくは被保険者であつた者又は後期高齢者医療給付を受ける者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問若しくは診断をさせることができる。

第六十一条

(診療録の提示等)
第一項

厚生労働大臣又は都道府県知事は、後期高齢者医療給付に関して必要があると認めるときは、医師、歯科医師、薬剤師若しくは手当を行つた者又はこれを使用する者に対し、その行つた診療、薬剤の支給又は手当に関し、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

第二項

厚生労働大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給を受けた被保険者又は被保険者であつた者に対し、当該療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費の支給に係る診療、調剤又は指定訪問看護の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させることができる。

第三項

第十六条の七第二項の規定は前二項の規定による質問について、同条第三項の規定は前二項の規定による権限について、それぞれ準用する。

第六十二条

(受給権の保護)
第一項

後期高齢者医療給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

第六十三条

(租税その他の公課の禁止)
第一項

租税その他の公課は、後期高齢者医療給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。