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人事訴訟法(じんじそしょうほう)

第一章 総則(第十五条から第三十条まで)

民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五年法律第五十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第十五条

(利害関係人の訴訟参加)
第一項

検察官を被告とする人事訴訟において、訴訟の結果により相続権を害される第三者(以下「利害関係人」という。)を当該人事訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、裁判所は、被告を補助させるため、決定で、その利害関係人を当該人事訴訟に参加させることができる。

第二項

裁判所は、前項の決定をするに当たっては、あらかじめ、当事者及び利害関係人の意見を聴かなければならない。

第三項

民事訴訟法第四十三条第一項の申出又は第一項の決定により検察官を被告とする人事訴訟に参加した利害関係人については、同法第四十五条第二項の規定は、適用しない。

第四項

前項の利害関係人については、民事訴訟法第四十条第一項から第三項まで(同項については、訴訟手続の中止に関する部分に限る。)の規定を準用する。

第五項

裁判所は、第一項の決定を取り消すことができる。

第四節 訴訟費用

第十六条

第一項

検察官を当事者とする人事訴訟において、民事訴訟法第六十一条から第六十六条までの規定によれば検察官が負担すべき訴訟費用は、国庫の負担とする。

第二項

利害関係人が民事訴訟法第四十三条第一項の申出又は前条第一項の決定により検察官を被告とする人事訴訟に参加した場合における訴訟費用の負担については、同法第六十一条から第六十六条までの規定を準用する。

第五節 訴訟手続

第十六条の二見出し削除

期日の呼出し

第十六条の二第一項(期日の呼出し)削除

人事訴訟に関する手続における期日の呼出しは、呼出状の送達、当該事件について出頭した者に対する期日の告知その他相当と認める方法によってする。

第十六条の二第二項(期日の呼出し)削除

呼出状の送達及び当該事件について出頭した者に対する期日の告知以外の方法による期日の呼出しをしたときは、期日に出頭しない者に対し、法律上の制裁その他期日の不遵守による不利益を帰することができない。ただし、その者が期日の呼出しを受けた旨を記載した書面を提出したときは、この限りでない。

第十六条の三見出し削除

公示送達の方法

第十六条の三第一項(公示送達の方法)削除

人事訴訟に関する手続における公示送達は、裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨を裁判所の掲示場に掲示してする。

第十六条の四見出し削除

電子情報処理組織による申立て等

第十六条の四第一項(電子情報処理組織による申立て等)削除

人事訴訟に関する手続における申立てその他の申述(以下この条において「申立て等」という。)のうち、当該申立て等に関するこの法律その他の法令の規定により書面等(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。次項及び第四項において同じ。)をもってするものとされているものであって、最高裁判所の定める裁判所に対してするもの(当該裁判所の裁判長、受命裁判官、受託裁判官又は裁判所書記官に対してするものを含む。)については、当該法令の規定にかかわらず、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この項及び第三項において同じ。)と申立て等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を用いてすることができる。

第十六条の四第二項(電子情報処理組織による申立て等)削除

前項の規定によりされた申立て等については、当該申立て等を書面等をもってするものとして規定した申立て等に関する法令の規定に規定する書面等をもってされたものとみなして、当該申立て等に関する法令の規定を適用する。

第十六条の四第三項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の規定によりされた申立て等は、同項の裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に、当該裁判所に到達したものとみなす。

第十六条の四第四項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の場合において、当該申立て等に関する他の法令の規定により署名等(署名、記名、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。以下この項において同じ。)をすることとされているものについては、当該申立て等をする者は、当該法令の規定にかかわらず、当該署名等に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、氏名又は名称を明らかにする措置を講じなければならない。

第十六条の四第五項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の規定によりされた申立て等が第三項に規定するファイルに記録されたときは、第一項の裁判所は、当該ファイルに記録された情報の内容を書面に出力しなければならない。

第十六条の四第六項(電子情報処理組織による申立て等)削除

第一項の規定によりされた申立て等に係る民事訴訟法第九十一条第一項又は第三項の規定による事件の記録の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付は、前項の書面をもってするものとする。当該申立て等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。

第十七条

(関連請求の併合等)
第一項

人事訴訟に係る請求と当該請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求とは、民事訴訟法第百三十六条の規定にかかわらず、一の訴えですることができる。この場合においては、当該人事訴訟に係る請求について管轄権を有する家庭裁判所は、当該損害の賠償に関する請求に係る訴訟について自ら審理及び裁判をすることができる。

第二項

人事訴訟に係る請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求を目的とする訴えは、前項に規定する場合のほか、既に当該人事訴訟の係属する家庭裁判所にも提起することができる。この場合においては、同項後段の規定を準用する。

第三項

第八条第二項の規定は、前項の場合における同項の人事訴訟に係る事件及び同項の損害の賠償に関する請求に係る事件について準用する。

第十八条

(訴えの変更及び反訴)
第一項

人事訴訟に関する手続においては、民事訴訟法第百四十三条第一項及び第四項、第百四十六条第一項並びに第三百条の規定にかかわらず、第一審又は控訴審の口頭弁論の終結に至るまで、原告は、請求又は請求の原因を変更することができ、被告は、反訴を提起することができる。

第二項

日本の裁判所が請求の変更による変更後の人事訴訟に係る請求について管轄権を有しない場合には、原告は、変更後の人事訴訟に係る請求が変更前の人事訴訟に係る請求と同一の身分関係についての形成又は存否の確認を目的とするときに限り、前項の規定により、請求を変更することができる。

第三項

日本の裁判所が反訴の目的である次の各号に掲げる請求について管轄権を有しない場合には、被告は、それぞれ当該各号に定める場合に限り、第一項の規定による反訴を提起することができる。

一

人事訴訟に係る請求 本訴の目的である人事訴訟に係る請求と同一の身分関係についての形成又は存否の確認を目的とする請求を目的とする場合

二

人事訴訟に係る請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求 既に日本の裁判所に当該人事訴訟が係属する場合

第十九条

(民事訴訟法の規定の適用除外)
第一項

人事訴訟の訴訟手続においては、民事訴訟法第百五十七条、第百五十七条の二、第百五十九条第一項、第二百七条第二項、第二百八条、第二百二十四条、第二百二十九条第四項及び第二百四十四条の規定並びに同法第百七十九条の規定中裁判所において当事者が自白した事実に関する部分は、適用しない。

第二項

人事訴訟における訴訟の目的については、民事訴訟法第二百六十六条から第二百六十七条の二までの規定は、適用しない。

第二十条

(職権探知)
第一項

人事訴訟においては、裁判所は、当事者が主張しない事実をしん酌し、かつ、職権で証拠調べをすることができる。この場合においては、裁判所は、その事実及び証拠調べの結果について当事者の意見を聴かなければならない。

第二十一条

(当事者本人の出頭命令等)
第一項

人事訴訟においては、裁判所は、当事者本人を尋問する場合には、その当事者に対し、期日に出頭することを命ずることができる。

第二項

民事訴訟法第百九十二条から第百九十四条までの規定は、前項の規定により出頭を命じられた当事者が正当な理由なく出頭しない場合について準用する。

第二十二条

(当事者尋問等の公開停止)
第一項

人事訴訟における当事者本人若しくは法定代理人(以下この項及び次項において「当事者等」という。)又は証人が当該人事訴訟の目的である身分関係の形成又は存否の確認の基礎となる事項であって自己の私生活上の重大な秘密に係るものについて尋問を受ける場合においては、裁判所は、裁判官の全員一致により、その当事者等又は証人が公開の法廷で当該事項について陳述をすることにより社会生活を営むのに著しい支障を生ずることが明らかであることから当該事項について十分な陳述をすることができず、かつ、当該陳述を欠くことにより他の証拠のみによっては当該身分関係の形成又は存否の確認のための適正な裁判をすることができないと認めるときは、決定で、当該事項の尋問を公開しないで行うことができる。

第二項

裁判所は、前項の決定をするに当たっては、あらかじめ、当事者等及び証人の意見を聴かなければならない。

第三項

裁判所は、第一項の規定により当該事項の尋問を公開しないで行うときは、公衆を退廷させる前に、その旨を理由とともに言い渡さなければならない。当該事項の尋問が終了したときは、再び公衆を入廷させなければならない。

第二十三条

(検察官の関与)
第一項

人事訴訟においては、裁判所又は受命裁判官若しくは受託裁判官は、必要があると認めるときは、検察官を期日に立ち会わせて事件につき意見を述べさせることができる。

第二項

検察官は、前項の規定により期日に立ち会う場合には、事実を主張し、又は証拠の申出をすることができる。

第二十四条

(確定判決の効力が及ぶ者の範囲)
第一項

人事訴訟の確定判決は、民事訴訟法第百十五条第一項の規定にかかわらず、第三者に対してもその効力を有する。

第二項

民法第七百三十二条の規定に違反したことを理由として婚姻の取消しの請求がされた場合におけるその請求を棄却した確定判決は、前婚の配偶者に対しては、前項の規定にかかわらず、その前婚の配偶者がその請求に係る訴訟に参加したときに限り、その効力を有する。

第二十五条

(判決確定後の人事に関する訴えの提起の禁止)
第一項

人事訴訟の判決(訴えを不適法として却下した判決を除く。次項において同じ。)が確定した後は、原告は、当該人事訴訟において請求又は請求の原因を変更することにより主張することができた事実に基づいて同一の身分関係についての人事に関する訴えを提起することができない。

第二項

人事訴訟の判決が確定した後は、被告は、当該人事訴訟において反訴を提起することにより主張することができた事実に基づいて同一の身分関係についての人事に関する訴えを提起することができない。

第二十六条

(訴訟手続の中断及び受継)
第一項

第十二条第二項の規定により人事に関する訴えに係る身分関係の当事者の双方を被告とする場合において、その一方が死亡したときは、他の一方を被告として訴訟を追行する。この場合においては、民事訴訟法第百二十四条第一項第一号の規定は、適用しない。

第二項

第十二条第一項又は第二項の場合において、被告がいずれも死亡したときは、検察官を被告として訴訟を追行する。

第二十七条

(当事者の死亡による人事訴訟の終了)
第一項

人事訴訟の係属中に原告が死亡した場合には、特別の定めがある場合を除き、当該人事訴訟は、当然に終了する。

第二項

離婚、嫡出否認(父を被告とする場合を除く。)又は離縁を目的とする人事訴訟の係属中に被告が死亡した場合には、当該人事訴訟は、前条第二項の規定にかかわらず、当然に終了する。

第六節 補則

第二十八条

(利害関係人に対する訴訟係属の通知)
第一項

裁判所は、人事に関する訴えが提起された場合における利害関係人であって、父が死亡した後に認知の訴えが提起された場合におけるその子その他の相当と認められるものとして最高裁判所規則で定めるものに対し、訴訟が係属したことを通知するものとする。ただし、訴訟記録上その利害関係人の氏名及び住所又は居所が判明している場合に限る。

第二十九条

(民事訴訟法の適用関係)
この条に改正2か所
第二十九条第一項(民事訴訟法の適用関係)

人事に関する訴えについては、民事訴訟法第三条の二から第三条の十まで、第百四十五条第三項及び第百四十六条第三項の規定は、適用しない。

第二十九条第二項(民事訴訟法の適用関係)改正

人事訴訟に関する手続においては、民事訴訟法第七十一条第二項、第九十一条の二、第九十二条第九項及び第十項、第九十二条の二第二項、第九十四条、第百条第二項、第一編第五章第四節第三款、第百十一条、第百三十二条の六第三項、第一編第七章、第百三十三条の二第五項及び第六項、第百三十三条の三第二項、第百五十一条第三項、第百六十条第二項、第百六十一条第三項第三号、第百八十五条第三項、第二百五条第二項、第二百十五条第二項、第二百二十七条第二項、第二百三十二条の二、第二百五十三条第二項並びに第七編の規定は、適用しない。

第二十九条第三項(民事訴訟法の適用関係)改正

人事訴訟に関する手続についての民事訴訟法の規定の適用については、別次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。

第二十五条第一項地方裁判所の一人の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判官の所属する裁判所が、簡易裁判所の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判所の所在地を管轄する地方裁判所家庭裁判所の一人の裁判官の除斥又は忌避については、その裁判官の所属する裁判所
第二十五条第二項、第百三十二条の五第一項、第百八十五条第一項及び第二項、第二百三十五条第二項及び第三項、第二百六十九条第一項、第三百二十九条第三項並びに第三百三十七条第一項地方裁判所家庭裁判所
第二百八十一条第一項地方裁判所が第一審としてした終局判決又は簡易裁判所家庭裁判所
第三百十一条第二項地方裁判所の判決に対しては最高裁判所に、簡易裁判所の判決に対しては高等裁判所家庭裁判所の判決に対しては最高裁判所
第三百三十六条第一項地方裁判所及び簡易裁判所家庭裁判所

第三十条

(保全命令事件の管轄の特例)
第一項

人事訴訟を本案とする保全命令事件は、民事保全法(平成元年法律第九十一号)第十二条第一項の規定にかかわらず、本案の管轄裁判所又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する家庭裁判所が管轄する。

第二項

人事訴訟に係る請求と当該請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求とを一の訴えですることができる場合には、当該損害の賠償に関する請求に係る保全命令の申立ては、仮に差し押さえるべき物又は係争物の所在地を管轄する家庭裁判所にもすることができる。

改正箇所 1 / 11