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地方税法(ちほうぜいほう)

第十六節 犯則事件の調査及び処分(第二十二条の三から第二十二条の十五まで)

地方税法等の一部を改正する法律(令和八年法律第二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、は字句が削られる箇所、取消線は削られる字句です。

第十六節 犯則事件の調査及び処分

第一款 犯則事件の調査

第二十二条の三

(質問、検査又は領置等)
第一項

当該徴税吏員(地方団体の長がその職務を定めて指定する徴税吏員をいう。以下この節において同じ。)は、地方税に関する犯則事件(第二十二条の七を除き、以下この款において「犯則事件」という。)を調査するため必要があるときは、犯則嫌疑者若しくは参考人(以下この項及び次条第一項において「犯則嫌疑者等」という。)に対して出頭を求め、犯則嫌疑者等に対して質問し、犯則嫌疑者等が所持し、若しくは置き去つた物件を検査し、又は犯則嫌疑者等が任意に提出し、若しくは置き去つた物件を領置することができる。

第二項

当該徴税吏員は、犯則事件の調査について、官公署又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

第二十二条の四

(臨検、捜索又は差押え等)
第一項

当該徴税吏員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、その所属する地方団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、臨検、犯則嫌疑者等の身体、物件若しくは住居その他の場所の捜索、証拠物若しくは没収すべき物件と思料するものの差押え又は記録命令付差押え(電磁的記録を保管する者その他電磁的記録を利用する権限を有する者に命じて必要な電磁的記録を記録媒体に記録させ、又は印刷させた上、当該記録媒体を差し押さえることをいう。以下この節において同じ。)をすることができる。ただし、参考人の身体、物件又は住居その他の場所については、差し押さえるべき物件の存在を認めるに足りる状況のある場合に限り、捜索をすることができる。

第二項

当該徴税吏員は、差し押さえるべき物件が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。

第三項

当該徴税吏員は、前二項の場合において、急速を要するときは、臨検すべき物件若しくは場所、捜索すべき身体、物件若しくは場所、差し押さえるべき物件又は電磁的記録を記録させ、若しくは印刷させるべき者の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、前二項の処分をすることができる。

第四項

当該徴税吏員は、第一項又は前項の許可状(第二十二条の十九第四項及び第五項を除き、以下この款において「許可状」という。)を請求する場合には、犯則事件が存在すると認められる資料を提供しなければならない。

第五項

地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官は、前項の規定による請求があつた場合には、犯則嫌疑者の氏名(法人については、名称)、罪名並びに臨検すべき物件若しくは場所、捜索すべき身体、物件若しくは場所、差し押さえるべき物件又は記録させ、若しくは印刷させるべき電磁的記録及びこれを記録させ、若しくは印刷させるべき者並びに請求者の官職氏名、有効期間、その期間経過後は執行に着手することができずこれを返還しなければならない旨、交付の年月日及び裁判所名を記載し、自己の記名押印した許可状を当該徴税吏員に交付しなければならない。

第六項

地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官は、第二項の場合においては、許可状に、前項に規定する事項のほか、差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、その電磁的記録を複写すべきものの範囲を記載しなければならない。

第七項

当該徴税吏員は、許可状をその所属する地方団体の他の当該徴税吏員に交付して、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをさせることができる。

第二十二条の五

(通信事務を取り扱う者に対する差押え)
第一項

当該徴税吏員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、許可状の交付を受けて、犯則嫌疑者から発し、又は犯則嫌疑者に対して発した郵便物、信書便物又は電信についての書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものを差し押さえることができる。

第二項

当該徴税吏員は、前項の規定に該当しない郵便物、信書便物又は電信についての書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものについては、犯則事件に関係があると認めるに足りる状況があるものに限り、許可状の交付を受けて、これを差し押さえることができる。

第三項

当該徴税吏員は、前二項の規定による処分をした場合には、その旨を発信人又は受信人に通知しなければならない。ただし、通知により犯則事件の調査が妨げられるおそれがある場合は、この限りでない。

第二十二条の六

(通信履歴の電磁的記録の保全要請)
第一項

当該徴税吏員は、差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、電気通信を行うための設備を他人の通信の用に供する事業を営む者又は自己の業務のために不特定若しくは多数の者の通信を媒介することのできる電気通信を行うための設備を設置している者に対し、その業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴の電磁的記録のうち必要なものを特定し、三十日を超えない期間を定めて、これを消去しないよう、書面で求めることができる。この場合において、当該電磁的記録について差押え又は記録命令付差押えをする必要がないと認めるに至つたときは、当該求めを取り消さなければならない。

第二項

当該徴税吏員は、前項の規定により消去しないよう求める期間については、特に必要があるときは、三十日を超えない範囲内で延長することができる。ただし、消去しないよう求める期間は、通じて六十日を超えることができない。

第三項

当該徴税吏員は、第一項の規定による求めを行う場合において、必要があるときは、みだりに当該求めに関する事項を漏らさないよう求めることができる。

第二十二条の七

(現行犯事件の臨検、捜索又は差押え)
第一項

当該徴税吏員は、間接地方税(軽油引取税その他の政令で定める地方税をいう。以下この節において同じ。)に関する犯則事件について、現に犯則を行い、又は現に犯則を行い終わつた者がある場合において、その証拠となると認められるものを集取するため必要であつて、かつ、急速を要し、許可状の交付を受けることができないときは、その犯則の現場において第二十二条の四第一項の臨検、捜索又は差押えをすることができる。

第二項

当該徴税吏員は、間接地方税に関する犯則事件について、現に犯則に供した物件若しくは犯則により得た物件を所持し、又は顕著な犯則の跡があつて犯則を行つてから間がないと明らかに認められる者がある場合において、その証拠となると認められるものを集取するため必要であつて、かつ、急速を要し、許可状の交付を受けることができないときは、その者の所持する物件に対して第二十二条の四第一項の臨検、捜索又は差押えをすることができる。

第二十二条の八

(電磁的記録に係る記録媒体の差押えに代わる処分)
第一項

当該徴税吏員は、差し押さえるべき物件が電磁的記録に係る記録媒体であるときは、その差押えに代えて次に掲げる処分をすることができる。

一

差し押さえるべき記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写し、印刷し、又は移転した上、当該他の記録媒体を差し押さえること。

二

差押えを受ける者に差し押さえるべき記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写させ、印刷させ、又は移転させた上、当該他の記録媒体を差し押さえること。

第二十二条の九

(臨検、捜索又は差押え等に際しての必要な処分)
第一項

当該徴税吏員は、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、錠をはずし、封を開き、その他必要な処分をすることができる。

第二項

前項の処分は、領置物件、差押物件又は記録命令付差押物件についても、することができる。

第二十二条の十

(処分を受ける者に対する協力要請)
第一項

当該徴税吏員は、臨検すべき物件又は差し押さえるべき物件が電磁的記録に係る記録媒体であるときは、臨検又は捜索若しくは差押えを受ける者に対し、電子計算機の操作その他の必要な協力を求めることができる。

第二十二条の十一

(許可状の提示)
第一項

当該徴税吏員は、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えの許可状を、これらの処分を受ける者に提示しなければならない。

第二十二条の十二

(身分の証明)
第一項

当該徴税吏員は、この款の規定により質問、検査、領置、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをするときは、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

第二十二条の十三

(警察官の援助)
第一項

当該徴税吏員は、臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをするに際し必要があるときは、警察官の援助を求めることができる。

第二十二条の十四

(所有者等の立会い)
第一項

当該徴税吏員は、人の住居又は人の看守する邸宅若しくは建造物その他の場所で臨検、捜索、差押え又は記録命令付差押えをするときは、その所有者若しくは管理者(これらの者の代表者、代理人その他これらの者に代わるべき者を含む。)又はこれらの者の使用人若しくは同居の親族で成年に達した者を立ち会わせなければならない。

第二項

当該徴税吏員は、前項の場合において、同項に規定する者を立ち会わせることができないときは、その隣人で成年に達した者又はその地の警察官若しくは地方公共団体(当該徴税吏員の所属する地方団体を除く。)の職員を立ち会わせなければならない。

第三項

当該徴税吏員は、第二十二条の七の規定により臨検、捜索又は差押えをする場合において、急速を要するときは、前二項の規定によることを要しない。

第四項

当該徴税吏員は、女子の身体について捜索をするときは、成年の女子を立ち会わせなければならない。ただし、急速を要する場合は、この限りでない。

第二十二条の十五

(領置目録等の作成等)
第一項

当該徴税吏員は、領置、差押え又は記録命令付差押えをしたときは、その目録を作成し、領置物件、差押物件若しくは記録命令付差押物件の所有者、所持者若しくは保管者(第二十二条の八の規定による処分を受けた者を含む。)又はこれらの者に代わるべき者にその謄本を交付しなければならない。