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国税徴収法(こくぜいちょうしゅうほう)

第五章 滞納処分(第七十二条から第七十五条まで)

所得税法等の一部を改正する法律(令和八年法律第十二号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第五款 無体財産権等の差押

第七十二条

(特許権等の差押えの手続及び効力発生時期)
第一項

前三款の規定の適用を受けない財産(以下「無体財産権等」という。)のうち特許権、著作権その他第三債務者等がない財産(当該財産に係る権利(権利の移転について登記を要するものを除く。)であつて電子情報処理組織を用いて移転するもの(以下「特定電子移転財産権」という。)を除く。)の差押えは、滞納者に対する差押書の送達により行う。

第二項

前項の差押えの効力は、その差押書が滞納者に送達された時に生ずる。

第三項

税務署長は、無体財産権等でその権利の移転につき登記を要するものを差し押さえたときは、差押えの登記を関係機関に嘱託しなければならない。

第四項

前項の差押えの登記が差押書の送達前にされた場合には、第二項の規定にかかわらず、その差押えの登記がされた時に差押えの効力が生ずる。

第五項

特許権、実用新案権その他の権利でその処分の制限につき登記をしなければ効力が生じないものとされているものの差押えの効力は、第二項及び前項の規定にかかわらず、差押えの登記がされた時に生ずる。

第七十二条の二

(特定電子移転財産権の差押えの手続及び効力発生時期)
第一項

特定電子移転財産権の差押えは、特定電子移転財産権を徴収職員の管理に移す方法により行う。ただし、当該方法によることが困難であるときは、特定電子移転財産権の権利者(名義人が異なる場合は、名義人を含む。)であつてこれを他の者の管理に移すことができるものに命じて、特定電子移転財産権を徴収職員の管理に移させる方法により行うことができる。

第二項

前項の差押えの効力は、同項本文の規定により特定電子移転財産権が徴収職員の管理に移され、又は同項ただし書の規定による命令の告知がされた時に生ずる。

第七十三条

(電話加入権等の差押えの手続及び効力発生時期)
第一項

無体財産権等のうち電話加入権、合名会社の社員の持分その他第三債務者等がある財産(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二条第一項(定義)に規定する社債等のうちその権利の帰属が振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるもの(次条において「振替社債等」という。)を除く。)の差押えは、第三債務者等に対する差押通知書の送達により行う。

第二項

前項の差押えの効力は、その差押通知書が第三債務者等に送達された時に生ずる。

第三項

第七十二条第三項及び第四項(特許権等の差押えの手続及び効力発生時期)の規定は、第一項に規定する財産でその権利の移転につき登記を要するもの(次項に規定するものを除く。)の差押えについて準用する。この場合において、同条第四項中「差押書」とあるのは、「差押通知書」と読み替えるものとする。

第四項

第七十二条第五項の規定は、特許権についての専用実施権その他の権利でその処分の制限につき登記をしなければ効力が生じないものとされているものの差押えについて準用する。

第五項

第六十五条(債権証書の取上げ)及び第六十七条(差し押さえた債権の取立て)の規定は、第一項に規定する財産について準用する。

第七十三条の二

(振替社債等の差押えの手続及び効力発生時期)
第一項

振替社債等の差押えは、振替社債等の発行者(以下この項及び次項において「発行者」という。)及び滞納者がその口座の開設を受けている社債、株式等の振替に関する法律第二条第五項(定義)に規定する振替機関等(滞納者が次の各号に掲げる請求をし、当該各号に定める買取口座に当該請求に係る振替社債等についての記載又は記録がされている場合であつて、当該請求に係る振替社債等を差し押さえるときは、発行者が当該買取口座の開設を受けている当該振替機関等。以下この条において「振替機関等」という。)に対する差押通知書の送達により行う。

一

社債、株式等の振替に関する法律第百五十五条第一項(株式買取請求に関する会社法の特例)(社債、株式等の振替に関する法律第二百二十八条第一項(投資口に関する株式に係る規定の準用)及び第二百三十九条第一項(優先出資に関する株式に係る規定の準用)において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に規定する株式買取請求、投資口買取請求又は優先出資買取請求 同法第百五十五条第一項に規定する買取口座

二

社債、株式等の振替に関する法律第百八十三条第一項(新株予約権買取請求に関する会社法の特例)(社債、株式等の振替に関する法律第二百四十七条の三第一項(新投資口予約権に関する新株予約権に係る規定の準用)において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に規定する新株予約権買取請求又は新投資口予約権買取請求 同法第百八十三条第一項に規定する買取口座

三

社債、株式等の振替に関する法律第二百十五条第一項(新株予約権付社債買取請求に関する会社法の特例)に規定する新株予約権付社債買取請求 同項に規定する買取口座

四

社債、株式等の振替に関する法律第二百五十九条第一項(金融機関の合併における株式買取請求に関する合併転換法の特例等)に規定する株式買取請求 同項に規定する買取口座

五

社債、株式等の振替に関する法律第二百六十条第一項(金融機関の合併における新株予約権買取請求に関する合併転換法の特例等)に規定する新株予約権買取請求 同項に規定する買取口座

六

社債、株式等の振替に関する法律第二百六十六条第一項(保険会社の合併における株式買取請求に関する保険業法の特例等)に規定する株式買取請求 同項に規定する買取口座

七

社債、株式等の振替に関する法律第二百六十七条第一項(保険会社の合併における新株予約権買取請求に関する保険業法の特例等)に規定する新株予約権買取請求 同項に規定する買取口座

八

社債、株式等の振替に関する法律第二百七十三条第一項(金融商品取引所の合併における株式買取請求に関する金融商品取引法の特例等)に規定する株式買取請求 同項に規定する買取口座

九

社債、株式等の振替に関する法律第二百七十四条第一項(金融商品取引所の合併における新株予約権買取請求に関する金融商品取引法の特例等)に規定する新株予約権買取請求 同項に規定する買取口座

第二項

徴収職員は、振替社債等を差し押さえるときは、発行者に対しその履行を、振替機関等に対し振替社債等の振替又は抹消を、滞納者に対し振替社債等の取立てその他の処分又は振替若しくは抹消の申請を禁じなければならない。

第三項

第一項の差押えの効力は、その差押通知書が振替機関等に送達された時に生ずる。

第四項

第六十七条(差し押さえた債権の取立て)の規定は、振替社債等について準用する。

第七十四条

(差し押さえた持分の払戻しの請求)
第一項

税務署長は、中小企業等協同組合法に基づく企業組合、信用金庫その他の法人で組合員、会員その他の持分を有する構成員が任意に(脱退につき予告その他一定の手続を要する場合には、これをした後任意に)脱退することができるもの(合名会社、合資会社及び合同会社を除く。以下この条において「組合等」という。)の組合員、会員その他の構成員である滞納者の持分を差し押さえた場合において、当該持分につき次に掲げる理由があり、かつ、その持分以外の財産につき滞納処分を執行してもなお徴収すべき国税に不足すると認められるときは、その組合等に対し、その持分の一部の払戻し(組合等による譲受けが認められている持分については、譲受け)を請求することができる。

一

その持分を再度換価に付してもなお買受人がないこと。

二

その持分の譲渡につき法律又は定款に制限があるため、譲渡することができないこと。

第二項

前項に規定する請求は、三十日(組合等からの脱退につき、法律又は定款の定めにより、これと異なる一定期間前に組合等に予告することを必要とするものにあつては、その期間)前に組合等にその予告をした後でなければ、行うことができない。

第六款 差押禁止財産

第七十五条

(一般の差押禁止財産)
第一項

次に掲げる財産は、差し押えることができない。

一

滞納者及びその者と生計を一にする配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係にある者を含む。)その他の親族(以下「生計を一にする親族」という。)の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具

二

滞納者及びその者と生計を一にする親族の生活に必要な三月間の食料及び燃料

三

主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことができない種子その他これに類する農産物

四

主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物

五

技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)

六

実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの

七

仏像、位牌その他礼拝又は祭祀に直接供するため欠くことができない物

八

滞納者に必要な系譜、日記及びこれに類する書類

九

滞納者又はその親族が受けた勲章その他名誉の章票

十

滞納者又はその者と生計を一にする親族の学習に必要な書籍及び器具

十一

発明又は著作に係るもので、まだ公表していないもの

十二

滞納者又はその者と生計を一にする親族に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物

十三

建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品

第二項

前項第一号(畳及び建具に係る部分に限る。)及び第十三号の規定は、これらの規定に規定する財産をその建物その他の工作物とともに差し押えるときは、適用しない。