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所得税法施行令(しょとくぜいほうしこうれい)

第六節 その他の収入金額及び必要経費の計算の特例等(第百七十九条から第百八十二条の二まで)

所得税法施行令の一部を改正する政令(令和八年政令第九十三号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

変更の示し方

下線は加わる字句、縦線は字句が削られる箇所です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。下線は加わる字句、取消線は削られる字句です。

第六節 その他の収入金額及び必要経費の計算の特例等

第一款 事業を廃止した場合等の所得計算の特例

第百七十九条

(事業を廃止した場合の必要経費の特例)
第一項

法第六十三条(事業を廃止した場合の必要経費の特例)の規定により同条に規定する必要経費に算入されるべき金額を同条に規定する廃止した日の属する年分又はその前年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入する場合における当該不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算については、次に定めるところによる。

一

当該必要経費に算入されるべき金額が次に掲げる金額のうちいずれか低い金額以下である場合には、当該必要経費に算入されるべき金額の全部を当該廃止した日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入する。

イ

当該必要経費に算入されるべき金額が生じた時の直前において確定している当該廃止した日の属する年分の総所得金額、山林所得金額及び退職所得金額の合計額

ロ

イに掲げる金額の計算の基礎とされる不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額

二

当該必要経費に算入されるべき金額が前号に掲げる金額のうちいずれか低い金額をこえる場合には、当該必要経費に算入されるべき金額のうち、当該いずれか低い金額に相当する部分の金額については、当該廃止した日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入し、そのこえる部分の金額に相当する金額については、次に掲げる金額のうちいずれか低い金額を限度としてその年の前年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入する。

イ

当該必要経費に算入されるべき金額が生じた時の直前において確定している当該前年分の総所得金額、山林所得金額及び退職所得金額の合計額

ロ

イに掲げる金額の計算の基礎とされる不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額

第百八十条

(資産の譲渡代金が回収不能となつた場合等の所得計算の特例)
第一項

法第六十四条第一項(資産の譲渡代金が回収不能となつた場合等の所得計算の特例)に規定する政令で定める事由は、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第二条の三第二項(退職手当の支払)に規定する一般の退職手当の支払を受けた者が同法第十五条第一項(退職をした者の退職手当の返納)の規定による処分を受けたことその他これに類する事由とする。

第二項

法第六十四条第一項に規定する収入金額又は総収入金額で、回収することができないこととなつたもの(同条第二項の規定により回収することができないこととなつたものとみなされるものを含む。)又は返還すべきこととなつたもの(以下この項において「回収不能額等」という。)のうち、次に掲げる金額のうちいずれか低い金額に達するまでの金額は、同条第一項に規定する各種所得の金額の計算上、なかつたものとみなす。

一

回収不能額等が生じた時の直前において確定している法第六十四条第一項に規定する年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額

二

前号に掲げる金額の計算の基礎とされる各種所得の金額のうち当該回収不能額等に係るものから、当該回収不能額等に相当する収入金額又は総収入金額がなかつたものとした場合に計算される当該各種所得の金額を控除した残額

第二款 資本的支出

第百八十一条

(資本的支出)
第一項

不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務を行なう居住者が、修理、改良その他いずれの名義をもつてするかを問わず、その業務の用に供する固定資産について支出する金額で次に掲げる金額に該当するもの(そのいずれにも該当する場合には、いずれか多い金額)は、その者のその支出する日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。

一

当該支出する金額のうち、その支出により、当該資産の取得の時において当該資産につき通常の管理又は修理をするものとした場合に予測される当該資産の使用可能期間を延長させる部分に対応する金額

二

当該支出する金額のうち、その支出により、当該資産の取得の時において当該資産につき通常の管理又は修理をするものとした場合に予測されるその支出の時における当該資産の価額を増加させる部分に対応する金額

第三款 借地権等の更新料を支払つた場合の必要経費算入

第百八十二条

(借地権等の更新料を支払つた場合の必要経費算入)
第一項

居住者が、不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務の用に供する借地権(地上権若しくは土地の賃借権又はこれらの権利に係る土地の転借に係る権利をいう。)又は地役権の存続期間の更新をする場合において、その更新の対価(以下この条において「更新料」という。)の支払をしたときは、当該借地権又は地役権の取得費に、その更新の時における当該借地権又は地役権の価額のうちに当該更新料の額の占める割合を乗じて計算した金額に相当する金額は、その更新のあつた日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入する。

第二項

前項の取得費は、同項の借地権又は地役権の取得に要した金額のほか、同項に規定する更新前に支出した改良費及び更新料の額を含むものとし、その更新前に同項の規定により必要経費に算入された金額があるときは、当該金額を控除した金額とする。

第四款 資産に係る控除対象外消費税額等の必要経費算入

第百八十二条の二

第一項

居住者の不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得(以下この条において「事業所得等」という。)を生ずべき業務を行う年(消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第三十条第二項(仕入れに係る消費税額の控除)に規定する課税売上割合に準ずる割合として財務省令で定めるところにより計算した割合が百分の八十以上である年に限る。)において資産に係る控除対象外消費税額等が生じた場合には、その生じた資産に係る控除対象外消費税額等の合計額については、その年の年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額(以下この条において「事業所得等の金額」という。)の計算上、必要経費に算入する。

第二項

居住者の事業所得等を生ずべき業務を行う年(前項に規定する年を除く。)において生じた資産に係る控除対象外消費税額等が次に掲げる場合に該当する場合には、その該当する資産に係る控除対象外消費税額等の合計額については、その年の年分の事業所得等の金額の計算上、必要経費に算入する。

一

棚卸資産に係るものである場合

二

消費税法第五条第一項(納税義務者)に規定する特定課税仕入れに係るものである場合

三

二十万円未満である場合

第三項

居住者の事業所得等を生ずべき業務を行う年において生じた資産に係る控除対象外消費税額等の合計額(前二項の規定により必要経費に算入される金額を除く。以下この項及び次項において「繰延消費税額等」という。)につきその年の年分の事業所得等の金額の計算上必要経費に算入する金額は、当該繰延消費税額等を六十で除しこれにその年において当該業務を行つていた期間の月数を乗じて計算した金額の二分の一に相当する金額とする。

第四項

居住者のその年の前年以前の事業所得等を生ずべき業務を行う各年において生じた繰延消費税額等につきその年の年分の事業所得等の金額の計算上必要経費に算入する金額は、当該繰延消費税額等を六十で除しこれにその年において当該業務を行つていた期間の月数を乗じて計算した金額(当該計算した金額が当該繰延消費税額等のうち既に前項及びこの項の規定により事業所得等の金額の計算上必要経費に算入された金額以外の金額を超える場合には、当該金額)とする。

第五項

第一項から第三項までに規定する資産に係る控除対象外消費税額等とは、居住者が消費税法第十九条第一項(課税期間)に規定する課税期間につき同法第三十条第一項の規定の適用を受ける場合で、当該課税期間中に行つた同法第二条第一項第九号(定義)に規定する課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税の額及び当該消費税の額を課税標準として課されるべき地方消費税の額に相当する金額並びに同法第三十条第二項に規定する課税仕入れ等の税額及び当該課税仕入れ等の税額に係る地方消費税の額に相当する金額をこれらに係る取引の対価と区分して取り扱つたときにおける当該課税仕入れ等の税額及び当該課税仕入れ等の税額に係る地方消費税の額に相当する金額の合計額のうち、同条第一項の規定による控除をすることができない金額及び当該控除をすることができない金額に係る地方消費税の額に相当する金額の合計額でそれぞれの資産に係るものをいう。

第六項

前項に規定する課税仕入れ等の税額に係る地方消費税の額に相当する金額又は控除をすることができない金額に係る地方消費税の額に相当する金額とは、それぞれ地方消費税を税率が百分の二・二(当該課税仕入れ等の税額に係る消費税法第二条第一項第十二号に規定する課税仕入れが他の者から受けた同項第九号の二に規定する軽減対象課税資産の譲渡等に係るものである場合及び当該課税仕入れ等の税額に係る同項第十一号に規定する課税貨物が同項第十一号の二に規定する軽減対象課税貨物に該当するものである場合には、百分の一・七六)の消費税であると仮定して消費税に関する法令の規定の例により計算した場合における同法第三十条第二項に規定する課税仕入れ等の税額に相当する金額又は同条第一項の規定による控除をすることができない金額に相当する金額をいう。

第七項

第三項及び第四項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。

第八項

前三項に定めるもののほか、第一項から第四項までの規定の適用に関し必要な事項は、財務省令で定める。

第九項

居住者は、その年において第一項から第三項までに規定する資産に係る控除対象外消費税額等の合計額又は同項若しくは第四項に規定する繰延消費税額等につき必要経費に算入した金額がある場合には、その年分の確定申告書に、これらの規定により必要経費に算入される金額の計算に関する明細書を添付しなければならない。