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犯罪による収益の移転防止に関する法律(はんざいによるしゅうえきのいてんぼうしにかんするほうりつ)

金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第六十四号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第一章 総則

第一条

(目的)
第一項

この法律は、犯罪による収益が組織的な犯罪を助長するために使用されるとともに、これが移転して事業活動に用いられることにより健全な経済活動に重大な悪影響を与えるものであること、及び犯罪による収益の移転が没収、追徴その他の手続によりこれを剝奪し、又は犯罪による被害の回復に充てることを困難にするものであることから、犯罪による収益の移転を防止すること(以下「犯罪による収益の移転防止」という。)が極めて重要であることに鑑み、特定事業者による顧客等の本人特定事項(第四条第一項第一号に規定する本人特定事項をいう。第三条第一項において同じ。)等の確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置及び警察官による預貯金口座等が犯罪に利用されることを防止するための措置を講ずることにより、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号。以下「組織的犯罪処罰法」という。)及び国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号。以下「麻薬特例法」という。)による措置と相まって、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約等の的確な実施を確保し、もって国民生活の安全と平穏を確保するとともに、経済活動の健全な発展に寄与することを目的とする。

第二条

(定義)
第一項

この法律において「犯罪による収益」とは、組織的犯罪処罰法第二条第四項に規定する犯罪収益等又は麻薬特例法第二条第五項に規定する薬物犯罪収益等をいう。

第二項

この法律において「特定事業者」とは、次に掲げる者をいう。

一

銀行

二

信用金庫

三

信用金庫連合会

四

労働金庫

五

労働金庫連合会

六

信用協同組合

七

信用協同組合連合会

八

農業協同組合

九

農業協同組合連合会

十

漁業協同組合

十一

漁業協同組合連合会

十二

水産加工業協同組合

十三

水産加工業協同組合連合会

十四

農林中央金庫

十五

株式会社商工組合中央金庫

十六

株式会社日本政策投資銀行

十七

保険会社

十八

保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第七項に規定する外国保険会社等

十九

保険業法第二条第十八項に規定する少額短期保険業者

二十

共済水産業協同組合連合会

二十一

金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第九項に規定する金融商品取引業者(第三十二号において単に「金融商品取引業者」という。)であって、同条第八項に規定する金融商品取引業(同法第二十八条第五項に規定する暗号資産取引業(同号及び第十条の四において単に「暗号資産取引業」という。)を除く。)を行うもの

二十二

金融商品取引法第二条第三十項に規定する証券金融会社

二十三

金融商品取引法第六十三条第五項に規定する特例業務届出者

二十四

金融商品取引法第六十三条の九第四項に規定する海外投資家等特例業務届出者

二十五

信託会社

二十六

信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第五十条の二第一項の登録を受けた者

二十七

不動産特定共同事業法(平成六年法律第七十七号)第二条第五項に規定する不動産特定共同事業者(信託会社又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関であって、不動産特定共同事業法第二条第四項に規定する不動産特定共同事業を営むものを含む。)、同条第七項に規定する小規模不動産特定共同事業者、同条第九項に規定する特例事業者又は同条第十一項に規定する適格特例投資家限定事業者

二十八

無尽会社

二十九

貸金業法(昭和五十八年法律第三十二号)第二条第二項に規定する貸金業者

三十

貸金業法第二条第一項第五号に規定する者のうち政令で定める者

三十の二

資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第一項に規定する前払式支払手段発行者のうち同法第十一条の二第一項の届出をした者

三十一

資金決済に関する法律第二条第三項に規定する資金移動業者

三十一の二

資金決済に関する法律第二条第十二項に規定する電子決済手段等取引業者

三十一の三

銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第十八項に規定する電子決済等取扱業者

三十一の四

信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第八十五条の三の二第一項に規定する信用金庫電子決済等取扱業者

三十一の五

協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第六条の四の四第一項に規定する信用協同組合電子決済等取扱業者

三十二

金融商品取引業者であって、暗号資産取引業を行うもの

三十三

商品先物取引法(昭和二十五年法律第二百三十九号)第二条第二十三項に規定する商品先物取引業者

三十四

社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二条第二項に規定する振替機関(同法第四十八条の規定により振替機関とみなされる日本銀行を含む。)

三十五

社債、株式等の振替に関する法律第二条第四項に規定する口座管理機関

三十六

電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第二項に規定する電子債権記録機関

三十七

独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構

三十八

本邦において両替業務(業として外国通貨(本邦通貨以外の通貨をいう。)又は旅行小切手の売買を行うことをいう。)を行う者

三十九

顧客に対し、その指定する機械類その他の物品を購入してその賃貸(政令で定めるものに限る。)をする業務を行う者

四十

それを提示し又は通知して、特定の販売業者から商品若しくは権利を購入し、又は特定の役務提供事業者(役務の提供の事業を営む者をいう。以下この号において同じ。)から有償で役務の提供を受けることができるカードその他の物又は番号、記号その他の符号(以下「クレジットカード等」という。)をこれにより商品若しくは権利を購入しようとする者又は役務の提供を受けようとする者(以下「利用者たる顧客」という。)に交付し又は付与し、当該利用者たる顧客が当該クレジットカード等を提示し又は通知して特定の販売業者から商品若しくは権利を購入し、又は特定の役務提供事業者から有償で役務の提供を受けたときは、当該販売業者又は役務提供事業者に当該商品若しくは権利の代金又は当該役務の対価に相当する額の金銭を直接に又は第三者を経由して交付するとともに、当該利用者たる顧客から、あらかじめ定められた時期までに当該代金若しくは当該対価の合計額の金銭を受領し、又はあらかじめ定められた時期ごとに当該合計額を基礎としてあらかじめ定められた方法により算定して得た額の金銭を受領する業務を行う者

四十一

特定複合観光施設区域整備法(平成三十年法律第八十号)第二条第九項に規定するカジノ事業者

四十二

宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二条第三号に規定する宅地建物取引業者(信託会社又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項の認可を受けた金融機関であって、宅地建物取引業法第二条第二号に規定する宅地建物取引業(別表において単に「宅地建物取引業」という。)を営むもの(第二十二条第一項第十六号において「みなし宅地建物取引業者」という。)を含む。)

四十三

金、白金その他の政令で定める貴金属若しくはダイヤモンドその他の政令で定める宝石又はこれらの製品(以下「貴金属等」という。)の売買を業として行う者

四十四

顧客に対し、自己の居所若しくは事務所の所在地を当該顧客が郵便物(民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第三項に規定する信書便物並びに大きさ及び重量が郵便物に類似する貨物を含む。以下同じ。)を受け取る場所として用い、又は自己の電話番号を当該顧客が連絡先の電話番号として用いることを許諾し、当該自己の居所若しくは事務所において当該顧客宛ての郵便物を受け取ってこれを当該顧客に引き渡し、又は当該顧客宛ての当該電話番号に係る電話(ファクシミリ装置による通信を含む。以下同じ。)を受けてその内容を当該顧客に連絡し、若しくは当該顧客宛ての若しくは当該顧客からの当該電話番号に係る電話を当該顧客が指定する電話番号に自動的に転送する役務を提供する業務を行う者

四十五

弁護士(外国法事務弁護士を含む。)又は弁護士法人(外国法事務弁護士法人及び弁護士・外国法事務弁護士共同法人を含む。)

四十六

司法書士又は司法書士法人

四十七

行政書士又は行政書士法人

四十八

公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士を含む。)又は監査法人

四十九

税理士又は税理士法人

第三項

この法律において「顧客等」とは、顧客(前項第四十号に掲げる特定事業者にあっては、利用者たる顧客)又はこれに準ずる者として政令で定める者をいう。

第三条

(国家公安委員会の責務等)
第一項

国家公安委員会は、特定事業者による顧客等の本人特定事項等の確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置が的確に行われることを確保するため、特定事業者に対し犯罪による収益の移転に係る手口に関する情報の提供その他の援助を行うとともに、犯罪による収益の移転防止の重要性について国民の理解を深めるよう努めるものとする。

第二項

国家公安委員会は、特定事業者により届け出られた疑わしい取引に関する情報その他の犯罪による収益に関する情報が、刑事事件の捜査及び犯則事件の調査並びに犯罪による収益の移転防止に関する国際的な情報交換その他の協力に有効に活用されるよう、迅速かつ的確にその集約、整理及び分析を行うものとする。

第三項

国家公安委員会は、毎年、犯罪による収益の移転に係る手口その他の犯罪による収益の移転の状況に関する調査及び分析を行った上で、特定事業者その他の事業者が行う取引の種別ごとに、当該取引による犯罪による収益の移転の危険性の程度その他の当該調査及び分析の結果を記載した犯罪収益移転危険度調査書を作成し、これを公表するものとする。

第四項

国家公安委員会は、第二項の規定による情報の集約、整理及び分析並びに前項の規定による調査及び分析を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関、特定事業者その他の関係者に対し、資料の提出、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。

第五項

前項に定めるもののほか、国家公安委員会その他の関係行政機関及び地方公共団体の関係機関は、犯罪による収益の移転防止について相互に協力するものとする。

第二章 特定事業者による措置

第四条

(取引時確認等)
第一項

特定事業者(第二条第二項第四十五号に掲げる特定事業者(第十二条において「弁護士等」という。)を除く。以下同じ。)は、顧客等との間で、別表の上欄に掲げる特定事業者の区分に応じそれぞれ同表の中欄に定める業務(以下「特定業務」という。)のうち同表の下欄に定める取引(次項第二号において「特定取引」といい、同項前段に規定する取引に該当するものを除く。)を行うに際しては、主務省令で定める方法により、当該顧客等について、次に掲げる事項の確認を行わなければならない。

一

本人特定事項(自然人にあっては氏名、住居(本邦内に住居を有しない外国人で政令で定めるものにあっては、主務省令で定める事項)及び生年月日をいい、法人にあっては名称及び本店又は主たる事務所の所在地をいう。以下同じ。)

二

取引を行う目的

三

当該顧客等が自然人である場合にあっては職業、当該顧客等が法人である場合にあっては事業の内容

四

当該顧客等が法人である場合において、その事業経営を実質的に支配することが可能となる関係にあるものとして主務省令で定める者があるときにあっては、その者の本人特定事項

第二項

特定事業者は、顧客等との間で、特定業務のうち次の各号のいずれかに該当する取引を行うに際しては、主務省令で定めるところにより、当該顧客等について、前項各号に掲げる事項並びに当該取引がその価額が政令で定める額を超える財産の移転を伴う場合にあっては、資産及び収入の状況(第二条第二項第四十六号に掲げる特定事業者にあっては、前項各号に掲げる事項)の確認を行わなければならない。この場合において、第一号イ又はロに掲げる取引に際して行う同項第一号に掲げる事項の確認は、第一号イ又はロに規定する関連取引時確認を行った際に採った当該事項の確認の方法とは異なる方法により行うものとし、資産及び収入の状況の確認は、第八条第一項又は第二項の規定による届出を行うべき場合に該当するかどうかの判断に必要な限度において行うものとする。

一

次のいずれかに該当する取引として政令で定めるもの

イ

取引の相手方が、その取引に関連する他の取引の際に行われた前項若しくはこの項(これらの規定を第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)又は第四項の規定による確認(ロにおいて「関連取引時確認」という。)に係る顧客等又は代表者等(第六項に規定する代表者等をいう。ロにおいて同じ。)になりすましている疑いがある場合における当該取引

ロ

関連取引時確認が行われた際に当該関連取引時確認に係る事項を偽っていた疑いがある顧客等(その代表者等が当該事項を偽っていた疑いがある顧客等を含む。)との取引

二

特定取引のうち、犯罪による収益の移転防止に関する制度の整備が十分に行われていないと認められる国又は地域として政令で定めるもの(以下この号において「特定国等」という。)に居住し又は所在する顧客等との間におけるものその他特定国等に居住し又は所在する者に対する財産の移転を伴うもの

三

前二号に掲げるもののほか、犯罪による収益の移転防止のために厳格な顧客管理を行う必要性が特に高いと認められる取引として政令で定めるもの

第三項

第一項の規定は、当該特定事業者が他の取引の際に既に同項又は前項(これらの規定を第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による確認(当該確認について第六条の規定による確認記録の作成及び保存をしている場合におけるものに限る。)を行っている顧客等との取引(これに準ずるものとして政令で定める取引を含む。)であって政令で定めるものについては、適用しない。

第四項

特定事業者は、顧客等について第一項又は第二項の規定による確認を行う場合において、会社の代表者が当該会社のために当該特定事業者との間で第一項又は第二項前段に規定する取引(以下「特定取引等」という。)を行うときその他の当該特定事業者との間で現に特定取引等の任に当たっている自然人が当該顧客等と異なるとき(次項に規定する場合を除く。)は、当該顧客等の当該確認に加え、当該特定取引等の任に当たっている自然人についても、主務省令で定めるところにより、その者の本人特定事項の確認を行わなければならない。

第五項

特定事業者との間で現に特定取引等の任に当たっている自然人が顧客等と異なる場合であって、当該顧客等が国、地方公共団体、人格のない社団又は財団その他政令で定めるもの(以下この項において「国等」という。)であるときには、第一項又は第二項の規定の適用については、次の表の第一欄に掲げる顧客等の区分に応じ、同表の第二欄に掲げる規定中同表の第三欄に掲げる字句は、それぞれ同表の第四欄に掲げる字句とする。

国等(人格のない社団又は財団を除く。)第一項次に第一号に
第一項第一号本人特定事項当該特定事業者との間で現に特定取引等の任に当たっている自然人の本人特定事項
第二項前項各号に掲げる事項並びに当該取引がその価額が政令で定める額を超える財産の移転を伴う場合にあっては、資産及び収入の状況(第二条第二項第四十六号に掲げる特定事業者にあっては、前項各号に掲げる事項)前項第一号に掲げる事項
人格のない社団又は財団第一項次に第一号から第三号までに
第一項第一号本人特定事項当該特定事業者との間で現に特定取引等の任に当たっている自然人の本人特定事項
第一項第三号当該顧客等が自然人である場合にあっては職業、当該顧客等が法人である場合にあっては事業の内容事業の内容
第二項前項各号に掲げる事項並びに当該取引がその価額が政令で定める額を超える財産の移転を伴う場合にあっては、資産及び収入の状況(第二条第二項第四十六号に掲げる特定事業者にあっては、前項各号に掲げる事項)前項第一号から第三号までに掲げる事項
第六項

顧客等及び代表者等(前二項に規定する現に特定取引等の任に当たっている自然人をいう。以下同じ。)は、特定事業者が第一項若しくは第二項(これらの規定を前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)又は第四項の規定による確認(以下「取引時確認」という。)を行う場合において、当該特定事業者に対して、当該取引時確認に係る事項を偽ってはならない。

第五条

(特定事業者の免責)
第一項

特定事業者は、顧客等又は代表者等が特定取引等を行う際に取引時確認に応じないときは、当該顧客等又は代表者等がこれに応ずるまでの間、当該特定取引等に係る義務の履行を拒むことができる。

第六条

(確認記録の作成義務等)
第一項

特定事業者は、取引時確認を行った場合には、直ちに、主務省令で定める方法により、当該取引時確認に係る事項、当該取引時確認のためにとった措置その他の主務省令で定める事項に関する記録(以下「確認記録」という。)を作成しなければならない。

第二項

特定事業者は、確認記録を、特定取引等に係る契約が終了した日その他の主務省令で定める日から、七年間保存しなければならない。

第七条

(取引記録等の作成義務等)
第一項

特定事業者(次項に規定する特定事業者を除く。)は、特定業務に係る取引を行った場合には、少額の取引その他の政令で定める取引を除き、直ちに、主務省令で定める方法により、顧客等の確認記録を検索するための事項、当該取引の期日及び内容その他の主務省令で定める事項に関する記録を作成しなければならない。

第二項

第二条第二項第四十六号から第四十九号までに掲げる特定事業者は、特定受任行為の代理等(別表第二条第二項第四十六号に掲げる者の項の中欄に規定する特定受任行為の代理等をいう。以下この条及び次条第二項において同じ。)を行った場合には、その価額が少額である財産の処分の代理その他の政令で定める特定受任行為の代理等を除き、直ちに、主務省令で定める方法により、顧客等の確認記録を検索するための事項、当該特定受任行為の代理等を行った期日及び内容その他の主務省令で定める事項に関する記録を作成しなければならない。

第三項

特定事業者は、前二項に規定する記録(以下「取引記録等」という。)を、当該取引又は特定受任行為の代理等の行われた日から七年間保存しなければならない。

第八条

(疑わしい取引の届出等)
第一項

特定事業者(第二条第二項第四十六号から第四十九号までに掲げる特定事業者を除く。)は、特定業務に係る取引について、当該取引において収受した財産が犯罪による収益である疑いがあるかどうか、又は顧客等が当該取引に関し組織的犯罪処罰法第十条の罪若しくは麻薬特例法第六条の罪に当たる行為を行っている疑いがあるかどうかを判断し、これらの疑いがあると認められる場合においては、速やかに、政令で定めるところにより、政令で定める事項を行政庁に届け出なければならない。

第二項

第二条第二項第四十七号から第四十九号までに掲げる特定事業者は、特定受任行為の代理等について、当該特定受任行為の代理等において収受した財産が犯罪による収益である疑いがあるかどうか、又は顧客等が当該特定受任行為の代理等に関し組織的犯罪処罰法第十条の罪若しくは麻薬特例法第六条の罪に当たる行為を行っている疑いがあるかどうかを判断し、これらの疑いがあると認められる場合においては、速やかに、政令で定めるところにより、政令で定める事項を行政庁に届け出なければならない。ただし、当該事項に次の各号に掲げる特定事業者の区分に応じ、当該各号に定める法律の規定により漏らしてはならないこととされる事項が含まれる場合は、この限りでない。

一

第二条第二項第四十七号に掲げる特定事業者 行政書士法(昭和二十六年法律第四号)第十二条

二

第二条第二項第四十八号に掲げる特定事業者 公認会計士法第二十七条(同法第十六条の二第六項において準用する場合を含む。)

三

第二条第二項第四十九号に掲げる特定事業者 税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第三十八条

第三項

前二項の規定による判断は、第一項の取引又は前項の特定受任行為の代理等(以下この項において「取引等」という。)に係る取引時確認の結果、当該取引等の態様その他の事情及び第三条第三項に規定する犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案し、かつ、主務省令で定める項目に従って当該取引等に疑わしい点があるかどうかを確認する方法その他の主務省令で定める方法により行わなければならない。

第四項

特定事業者(その役員及び使用人を含む。)は、第一項又は第二項の規定による届出(以下「疑わしい取引の届出」という。)を行おうとすること又は行ったことを当該疑わしい取引の届出に係る顧客等又はその者の関係者に漏らしてはならない。

第五項

行政庁(都道府県知事又は都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に限る。)は、疑わしい取引の届出を受けたときは、速やかに、当該疑わしい取引の届出に係る事項を主務大臣に通知するものとする。

第六項

行政庁(都道府県知事及び公安委員会を除く。)又は前項の主務大臣(国家公安委員会を除く。)は、疑わしい取引の届出又は同項の通知を受けたときは、速やかに、当該疑わしい取引の届出又は通知に係る事項を国家公安委員会に通知するものとする。

第九条

(外国所在為替取引業者との契約締結の際の確認)
第一項

特定事業者(第二条第二項第一号から第十五号まで及び第三十一号に掲げる特定事業者に限る。次条において同じ。)は、外国所在為替取引業者(外国(本邦の域外にある国又は地域をいう。以下同じ。)に所在して業として為替取引を行う者をいう。以下同じ。)との間で、為替取引を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結するに際しては、主務省令で定める方法により、当該外国所在為替取引業者について、次に掲げる事項の確認を行わなければならない。

一

当該外国所在為替取引業者が、第四条、前三条及び次条の規定による措置に相当する措置(以下この号において「取引時確認等相当措置」という。)を的確に行うために必要な営業所その他の施設並びに取引時確認等相当措置の実施を統括管理する者を当該外国所在為替取引業者の所在する国又は当該所在する国以外の外国に置き、かつ、取引時確認等相当措置の実施に関し、第十五条から第十八条までに規定する行政庁の職務に相当する職務を行う当該所在する国又は当該外国の機関の適切な監督を受けている状態(次号において単に「監督を受けている状態」という。)にあることその他の取引時確認等相当措置を的確に行うために必要な基準として主務省令で定める基準に適合する体制を整備していること。

二

当該外国所在為替取引業者が、業として為替取引を行う者であって監督を受けている状態にないものとの間で為替取引を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結していないこと。

第十条

(外国為替取引に係る通知義務)
第一項

特定事業者は、顧客と本邦から外国(政令で定める国又は地域を除く。以下この条において同じ。)へ向けた支払に係る為替取引(小切手の振出しその他の政令で定める方法によるものを除く。)を行う場合において、当該支払を他の特定事業者又は外国所在為替取引業者(当該政令で定める国又は地域に所在するものを除く。以下この条において同じ。)に委託するときは、当該顧客及び当該顧客の支払の相手方に係る本人特定事項その他の事項で主務省令で定めるものを通知して行わなければならない。

第二項

特定事業者は、他の特定事業者から前項又はこの項の規定による通知を受けて本邦から外国へ向けた支払の委託又は再委託を受けた場合において、当該支払を他の特定事業者又は外国所在為替取引業者に再委託するときは、当該通知に係る事項を通知して行わなければならない。

第三項

特定事業者は、外国所在為替取引業者からこの条の規定に相当する外国の法令の規定による通知を受けて外国から本邦へ向けた支払又は外国から他の外国へ向けた支払の委託又は再委託を受けた場合において、当該支払を他の特定事業者又は外国所在為替取引業者に再委託するときは、当該通知に係る事項(主務省令で定める事項に限る。)を通知して行わなければならない。

第四項

特定事業者は、他の特定事業者から前項又はこの項の規定による通知を受けて外国から本邦へ向けた支払又は外国から他の外国へ向けた支払の再委託を受けた場合において、当該支払を他の特定事業者又は外国所在為替取引業者に再委託するときは、当該通知に係る事項(主務省令で定める事項に限る。)を通知して行わなければならない。

第十条の二

(外国所在電子決済手段等取引業者との契約締結の際の確認)
第一項

特定事業者(第二条第二項第三十一号の二に掲げる特定事業者並びに資金決済に関する法律第六十二条の八第二項の規定により同法第二条第十二項に規定する電子決済手段等取引業者とみなされる第二条第二項第一号から第十五号まで、第二十五号及び第三十一号に掲げる特定事業者に限る。以下「電子決済手段等取引業者」という。)は、外国所在電子決済手段等取引業者(外国に所在して電子決済手段関連業務(同法第二条第十一項に規定する電子決済手段関連業務をいう。)と同種類の業務を行う者をいう。以下この条において同じ。)との間で、電子決済手段(同法第二条第五項に規定する電子決済手段をいい、同条第九項に規定する特定信託受益権(信託法(平成十八年法律第百八号)第百八十五条第三項に規定する受益証券発行信託に係るものであって、同法第百十条第三項に規定する無記名受益権に該当しないものに限る。)を除く。以下同じ。)の移転(資金決済に関する法律第二条第十項に規定する電子決済手段の交換等に伴うものを除く。以下同じ。)を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結するに際しては、主務省令で定める方法により、当該外国所在電子決済手段等取引業者について、次に掲げる事項の確認を行わなければならない。

一

当該外国所在電子決済手段等取引業者が、第四条、第六条から第八条まで及び次条の規定による措置に相当する措置(以下この号において「取引時確認等相当措置」という。)を的確に行うために必要な営業所その他の施設並びに取引時確認等相当措置の実施を統括管理する者を当該外国所在電子決済手段等取引業者の所在する国又は当該所在する国以外の外国に置き、かつ、取引時確認等相当措置の実施に関し、第十五条から第十八条までに規定する行政庁の職務に相当する職務を行う当該所在する国又は当該外国の機関の適切な監督を受けている状態(次号において単に「監督を受けている状態」という。)にあることその他の取引時確認等相当措置を的確に行うために必要な基準として主務省令で定める基準に適合する体制を整備していること。

二

当該外国所在電子決済手段等取引業者が、外国所在電子決済手段等取引業者であって監督を受けている状態にないものとの間で電子決済手段の移転を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結していないこと。

第十条の三

(電子決済手段の移転に係る通知義務)
第一項

電子決済手段等取引業者は、顧客から依頼を受けて電子決済手段の移転を行う場合において、当該移転を受取顧客(当該移転を受ける者であって、他の電子決済手段等取引業者又は外国電子決済手段等取引業者(資金決済に関する法律第二条第十三項に規定する外国電子決済手段等取引業者をいい、政令で定める国又は地域に所在するものを除く。)(以下この条において「他の電子決済手段等取引業者等」という。)の顧客として電子決済手段の管理を当該他の電子決済手段等取引業者等に委託しているものをいう。以下この条及び第二十二条第二項第二号において同じ。)に対して行うとき、又は受取顧客に対する当該移転を他の電子決済手段等取引業者等に委託するときは、当該依頼を行った顧客及び当該受取顧客に係る本人特定事項その他の事項で主務省令で定めるものを当該受取顧客のために当該移転に係る電子決済手段の管理をする他の電子決済手段等取引業者等(当該委託を受けた者を除く。)又は当該委託を受けた者に通知して行わなければならない。

第二項

電子決済手段等取引業者は、他の電子決済手段等取引業者等からこの条の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による通知を受けて電子決済手段の移転の委託又は再委託を受けた場合において、当該移転を受取顧客に対して行うとき、又は受取顧客に対する当該移転を他の電子決済手段等取引業者等に再委託するときは、当該通知に係る事項(主務省令で定める事項に限る。)を当該受取顧客のために当該移転に係る電子決済手段の管理をする他の電子決済手段等取引業者等(当該再委託を受けた者を除く。)又は当該再委託を受けた者に通知して行わなければならない。

第十条の四

(外国所在暗号資産取引業者との契約締結の際の確認)
第一項

第二条第二項第三十二号に掲げる特定事業者(以下「暗号資産取引業者」という。)は、外国所在暗号資産取引業者(外国に所在して暗号資産取引業と同種類の業務を行う者をいう。以下この条において同じ。)との間で、暗号資産(金融商品取引法第二条第四十九項に規定する暗号資産をいう。以下同じ。)の移転(同法第二条第八項第十八号又は第十九号に掲げる行為に伴うものを除く。以下同じ。)を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結するに際しては、主務省令で定める方法により、当該外国所在暗号資産取引業者について、次に掲げる事項の確認を行わなければならない。

一

当該外国所在暗号資産取引業者が、第四条、第六条から第八条まで及び次条の規定による措置に相当する措置(以下この号において「取引時確認等相当措置」という。)を的確に行うために必要な営業所その他の施設並びに取引時確認等相当措置の実施を統括管理する者を当該外国所在暗号資産取引業者の所在する国又は当該所在する国以外の外国に置き、かつ、取引時確認等相当措置の実施に関し、第十五条から第十八条までに規定する行政庁の職務に相当する職務を行う当該所在する国又は当該外国の機関の適切な監督を受けている状態(次号において単に「監督を受けている状態」という。)にあることその他の取引時確認等相当措置を的確に行うために必要な基準として主務省令で定める基準に適合する体制を整備していること。

二

当該外国所在暗号資産取引業者が、外国所在暗号資産取引業者であって監督を受けている状態にないものとの間で暗号資産の移転を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結していないこと。

第十条の五

(暗号資産の移転に係る通知義務)
第一項

暗号資産取引業者は、顧客から依頼を受けて暗号資産の移転を行う場合において、当該移転を受取顧客(当該移転を受ける者であって、他の暗号資産取引業者又は外国暗号資産取引業者(金融商品取引法第六十二条の二に規定する外国暗号資産取引業者をいい、政令で定める国又は地域に所在するものを除く。)(以下この条において「他の暗号資産取引業者等」という。)の顧客として暗号資産の管理を当該他の暗号資産取引業者等に委託しているものをいう。以下この条及び第二十二条第二項第三号において同じ。)に対して行うとき、又は受取顧客に対する当該移転を他の暗号資産取引業者等に委託するときは、当該依頼を行った顧客及び当該受取顧客に係る本人特定事項その他の事項で主務省令で定めるものを当該受取顧客のために当該移転に係る暗号資産の管理をする他の暗号資産取引業者等(当該委託を受けた者を除く。)又は当該委託を受けた者に通知して行わなければならない。

第二項

暗号資産取引業者は、他の暗号資産取引業者等からこの条の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による通知を受けて暗号資産の移転の委託又は再委託を受けた場合において、当該移転を受取顧客に対して行うとき、又は受取顧客に対する当該移転を他の暗号資産取引業者等に再委託するときは、当該通知に係る事項(主務省令で定める事項に限る。)を当該受取顧客のために当該移転に係る暗号資産の管理をする他の暗号資産取引業者等(当該再委託を受けた者を除く。)又は当該再委託を受けた者に通知して行わなければならない。

第十一条

(取引時確認等を的確に行うための措置)
第一項

特定事業者は、取引時確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置(以下この条において「取引時確認等の措置」という。)を的確に行うため、当該取引時確認をした事項に係る情報を最新の内容に保つための措置を講ずるものとするほか、次に掲げる措置を講ずるように努めなければならない。

一

使用人に対する教育訓練の実施

二

取引時確認等の措置の実施に関する規程の作成

三

取引時確認等の措置の的確な実施のために必要な監査その他の業務を統括管理する者の選任

四

その他第三条第三項に規定する犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案して講ずべきものとして主務省令で定める措置

第十二条

(弁護士等による取引時確認等に相当する措置)
第一項

弁護士等による取引時確認、確認記録の作成及び保存、取引記録等の作成及び保存並びにこれらを的確に行うための措置に相当する措置については、第二条第二項第四十六号に掲げる特定事業者の例に準じて日本弁護士連合会の会則で定めるところによる。

第二項

第五条の規定は、前項の規定により定められた日本弁護士連合会の会則の規定により弁護士等が行う取引時確認に相当する措置について準用する。

第三項

政府及び日本弁護士連合会は、犯罪による収益の移転防止に関し、相互に協力するものとする。

第三章 疑わしい取引に関する情報の提供等

第十三条

(捜査機関等への情報提供等)
第一項

国家公安委員会は、疑わしい取引の届出に係る事項、特定複合観光施設区域整備法第百九条第一項の規定による届出に係る事項、第八条、この条及び次条に規定する国家公安委員会の職務に相当する職務を行う外国の機関から提供された情報並びにこれらを整理し又は分析した結果(以下「疑わしい取引に関する情報」という。)が検察官、検察事務官若しくは司法警察職員又は国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員、税関職員、徴税吏員、公正取引委員会の職員(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第百一条第一項の指定を受けた者に限る。)若しくは証券取引等監視委員会の職員(以下この条において「検察官等」という。)による組織的犯罪処罰法第二条第二項第一号イ若しくはロ若しくは同項第二号ニに掲げる罪、組織的犯罪処罰法第十条第三項の罪、麻薬特例法第二条第二項各号に掲げる罪又は麻薬特例法第六条第三項の罪に係る刑事事件の捜査又は犯則事件の調査に資すると認めるときは、これを検察官等に提供するものとする。

第二項

検察官等は、前項に規定する罪に係る刑事事件の捜査又は犯則事件の調査のため必要があると認めるときは、国家公安委員会に対し、疑わしい取引に関する情報の記録の閲覧若しくは謄写又はその写しの送付を求めることができる。

第十四条

(外国の機関への情報提供)
第一項

国家公安委員会は、前条第一項に規定する外国の機関に対し、その職務(第八条、前条及びこの条に規定する国家公安委員会の職務に相当するものに限る。次項において同じ。)の遂行に資すると認める疑わしい取引に関する情報を提供することができる。

第二項

前項の規定による疑わしい取引に関する情報の提供については、当該疑わしい取引に関する情報が前条第一項に規定する外国の機関の職務の遂行以外に使用されず、かつ、次項の規定による同意がなければ外国の刑事事件の捜査(その対象たる犯罪事実が特定された後のものに限る。)又は審判(以下この条において「捜査等」という。)に使用されないよう適切な措置がとられなければならない。

第三項

国家公安委員会は、外国からの要請があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、第一項の規定により提供した疑わしい取引に関する情報を当該要請に係る刑事事件の捜査等に使用することについて同意をすることができる。

一

当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪が政治犯罪であるとき、又は当該要請が政治犯罪について捜査等を行う目的で行われたものと認められるとき。

二

国際約束(第一項の規定による疑わしい取引に関する情報の提供に関する国際約束をいう。第五項において同じ。)に別段の定めがある場合を除き、当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、その行為が日本国の法令によれば罪に当たるものでないとき。

三

日本国が行う同種の要請に応ずる旨の要請国の保証がないとき。

第四項

国家公安委員会は、前項の同意をする場合においては、あらかじめ、同項第一号及び第二号に該当しないことについて法務大臣の確認を、同項第三号に該当しないことについて外務大臣の確認を、それぞれ受けなければならない。

第五項

第一項の規定による疑わしい取引に関する情報の提供が、疑わしい取引に関する情報を使用することができる外国の刑事事件の捜査等(政治犯罪についての捜査等以外の捜査等に限る。)の範囲を定めた国際約束に基づいて行われたときは、その範囲内における当該疑わしい取引に関する情報の使用については、第三項の同意があるものとみなす。

第四章 監督

第十五条

(報告)
第一項

行政庁は、この法律の施行に必要な限度において、特定事業者に対しその業務に関して報告又は資料の提出を求めることができる。

第十六条

(立入検査)
第一項

行政庁は、この法律の施行に必要な限度において、当該職員に特定事業者の営業所その他の施設に立ち入らせ、帳簿書類その他の物件を検査させ、又はその業務に関し関係人に質問させることができる。

第二項

前項の規定により立入検査をする当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

第三項

第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第四項

第一項の規定は、特定事業者である日本銀行については、適用しない。

第十七条

(指導等)
第一項

行政庁は、この法律に定める特定事業者による措置の適正かつ円滑な実施を確保するため必要があると認めるときは、特定事業者に対し、必要な指導、助言及び勧告をすることができる。

第十八条

(是正命令)
第一項

行政庁は、特定事業者がその業務に関して第四条第一項若しくは第二項(これらの規定を同条第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)若しくは第四項、第六条、第七条、第八条第一項から第四項まで又は第九条から第十条の五までの規定に違反していると認めるときは、当該特定事業者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第十九条

(国家公安委員会の意見の陳述)
第一項

国家公安委員会は、特定事業者がその業務に関して前条に規定する規定に違反していると認めるときは、行政庁(公安委員会を除く。以下この条において同じ。)に対し、当該特定事業者に対し前条の規定による命令を行うべき旨又は他の法令の規定により当該違反を理由として業務の停止その他の処分を行うことができる場合にあっては、当該特定事業者に対し当該処分を行うべき旨の意見を述べることができる。

第二項

国家公安委員会は、前項の規定により意見を述べるため必要な限度において、特定事業者に対しその業務に関して報告若しくは資料の提出を求め、又は相当と認める都道府県警察に必要な調査を行うことを指示することができる。

第三項

前項の指示を受けた都道府県警察の警視総監又は道府県警察本部長(以下「警察本部長」という。)は、同項の調査を行うため特に必要があると認められるときは、あらかじめ国家公安委員会の承認を得て、当該職員に、特定事業者の営業所その他の施設に立ち入らせ、帳簿書類その他の物件を検査させ、又はその業務に関し関係人に質問させることができる。この場合においては、第十六条第二項から第四項までの規定を準用する。

第四項

国家公安委員会は、前項の承認をしようとするときは、あらかじめ、行政庁(行政庁が都道府県知事である場合にあっては、主務大臣を経由して当該都道府県知事)にその旨を通知しなければならない。

第五項

前項の通知を受けた行政庁は、政令で定めるところにより、国家公安委員会に対し、第十六条第一項の規定による権限の行使と第三項の規定による都道府県警察の権限の行使との調整を図るため必要な協議を求めることができる。この場合において、国家公安委員会は、その求めに応じなければならない。

第四章の二 口座等犯罪利用防止措置

第一節 口座等犯罪利用防止措置の実施

第十九条の二

(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)
第一項

警察官は、次条の規定による措置(以下「口座等犯罪利用防止措置」という。)を実施するため、その所属する都道府県警察の警察本部長の指揮を受けて、次に掲げる特定事業者に対し、その身分を証明する証票及び国家公安委員会規則で定める書面の提示(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法による措置であって、当該提示に相当するものとして国家公安委員会規則で定めるものを含む。)を行って、犯罪利用防止措置用口座等(警察本部長と次の各号に掲げる特定事業者との間における当該各号に定める契約により、当該契約に係る役務の提供を受けるために開設され、又は設定される口座又はこれに準ずるもの(以下「口座等」という。)であって、当該口座等に係る通帳、カードその他のものにおいて表示され、又は記録される当該口座等の名義人その他の事項について当該口座等が口座等犯罪利用防止措置のために用いられるものであることが当該口座等犯罪利用防止措置の相手方その他の者に推知されないようにするための措置が講じられるものをいう。以下同じ。)を開設し、又は設定するよう求めることができる。

一

第二条第二項第一号から第十五号まで及び第三十七号に掲げる特定事業者(第二十六条第一項及び第三十二条第四項第一号において「預貯金取扱事業者」という。) 別表第二条第二項第一号から第三十八号までに掲げる者の項の下欄に規定する預貯金契約(第二十六条第一項において単に「預貯金契約」という。)

二

第二条第二項第三十号の二に掲げる特定事業者(以下この号及び第二十七条第一項において「高額電子移転可能型前払式支払手段発行者」という。) 高額電子移転可能型前払式支払手段発行者が顧客に資金決済に関する法律第三条第八項に規定する高額電子移転可能型前払式支払手段を利用させることを内容とする契約(第二十七条第一項において「高額電子移転可能型前払式支払手段利用契約」という。)

三

第二条第二項第三十一号に掲げる特定事業者(以下この号及び第二十八条第一項において「資金移動業者」という。) 資金移動業者との間における為替取引による送金又はその受取に係る役務の提供を受けることを内容とする契約

四

電子決済手段等取引業者 資金決済に関する法律第二条第十項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約(第二十九条第一項において「電子決済手段等取引契約」という。)

五

第二条第二項第三十一号の三から第三十一号の五までに掲げる特定事業者(第三十条第一項において「電子決済等取扱業者等」という。) 銀行法第二条第十七項各号、信用金庫法第八十五条の三第二項各号又は協同組合による金融事業に関する法律第六条の四の三第二項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約(第三十条第一項において「電子決済等利用契約」という。)

六

暗号資産取引業者 金融商品取引法第二条第八項第十八号、第十九号、第二十三号(同項第十八号及び第十九号に係る部分に限る。)又は第二十四号に掲げる行為を行うことを内容とする契約(第三十一条第一項において「暗号資産取引契約」という。)

第十九条の三

(口座等犯罪利用防止措置の実施)
第一項

警察官は、次に掲げる者を認めた場合において、預貯金口座等(前条各号に掲げる特定事業者との間における当該各号に定める契約に係る役務(以下この条及び第三十二条第四項において「預貯金契約等役務」という。)の提供を受けるために開設され、又は設定された口座等をいう。以下この条及び第十九条の十一第三号において同じ。)が犯罪に利用されることを防止するために必要があると認めるときは、その所属する都道府県警察の警察本部長の指揮を受けて、その者に対し、犯罪利用防止措置用口座等に係る通帳、カード、預貯金契約等役務の提供を受けるために必要な情報その他当該預貯金契約等役務の提供を受けるために必要なもの(以下「犯罪利用防止措置用通帳等」という。)を譲り渡し、交付し、又は提供すること、同項に規定する特定役務利用財産移転行為(第二号及び第十九条の六第四項第二号において単に「特定役務利用財産移転行為」という。)をすることを受託して犯罪利用防止措置用口座等において財産を受け取るために必要な情報(以下この条において「口座等関係情報」という。)を提供することその他の預貯金口座等が犯罪に利用されることを防止するための犯罪利用防止措置用口座等又は犯罪利用防止措置用通帳等を用いた措置を講ずることができる。この場合においては、警察官は、当該措置を的確に実施するために必要と認められる範囲内において、当該警察官の氏名、身分その他の事項、当該犯罪利用防止措置用通帳等又は当該口座等関係情報が犯罪利用防止措置用口座等に係るものであることその他当該措置に係る事実を隠し、又は偽ることができる。

一

第二十六条第一項に規定する預貯金通帳等、第二十七条第一項に規定する高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報、第二十八条第一項に規定する為替取引カード等、第二十九条第一項に規定する電子決済手段等取引用情報、第三十条第一項に規定する電子決済等利用情報又は第三十一条第一項に規定する暗号資産取引用情報を譲り渡し、交付し、又は提供するよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引する者(通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由があると認められる者を除く。)

二

有償で特定役務利用財産移転行為をするよう、人に依頼し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引する者(前号に規定する正当な理由があると認められる者を除く。)

第十九条の四

(特定事業者に対する協力の求め)
第一項

警察官は、口座等犯罪利用防止措置を講じた場合において、必要があると認めるときは、第十九条の二各号に掲げる特定事業者に対し、犯罪利用防止措置用口座等に係る取引に関する情報の提供その他の必要な協力を求めることができる。

第十九条の五

(移転を受けた財産の保管)
第一項

口座等犯罪利用防止措置が講じられた場合において、次の各号に掲げる財産の移転があったときは、当該口座等犯罪利用防止措置の指揮を行う警察本部長は、次条第一項の規定による返還を行うために当該各号に定める財産を保管しなければならない。

一

犯罪利用防止措置用口座等への財産の移転 当該移転に係る財産

二

前号に掲げるもののほか、犯罪利用防止措置用通帳等の譲渡し、交付又は提供の対価を受け取ることその他の事由による警察官への金銭その他の財産の移転 当該移転に係る財産

第二項

警察本部長は、前項の規定により保管する財産が滅失し、若しくは毀損するおそれがあるとき、又はその保管若しくは返還に過大な費用若しくは手数を要するときは、当該財産を換価して当該換価により得られた金銭を保管することができる。

第十九条の六

(保管財産の返還)
第一項

前条の規定により財産を保管した警察本部長は、速やかに、当該保管の原因となった同条第一項各号に掲げる財産の移転(以下「保管原因行為」という。)を行った者に対し、当該保管に係る財産(当該財産が金銭債権である場合にあっては、当該金銭債権の価額に相当する金銭)を返還するものとする。ただし、次の各号のいずれかに掲げる事情がある場合には、当該事情がやんだ後速やかに返還するものとする。

一

この節の規定の施行又は犯罪の捜査に支障を及ぼすおそれがあること。

二

保管原因行為が前条第一項第一号に掲げる財産の移転である場合において、当該保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等に係る財産の払戻しを求める訴えが提起されていること又は当該財産に係る債権について強制執行、仮差押え若しくは仮処分の手続が行われていること。

三

前二号に掲げるもののほか、国家公安委員会規則で定める事情

第二項

前項の規定により返還する財産の価額又は数量(以下この項及び第四項において「価額等」という。)は、前条の規定による当該財産の保管が犯罪利用防止措置用口座等において行われた場合には、当該保管の開始の時の価額等によるものとする。

第三項

第一項の規定による返還に要する費用は、当該返還を受ける者の負担とする。

第四項

警察本部長は、次の各号のいずれかに掲げるときは、第二項の規定にかかわらず、第一項の規定による返還の相手方に対して引き渡す財産の価額等から、当該各号に規定する移転に係る財産に相当する財産の価額等を控除することができる。

一

当該保管原因行為の前又は後に当該保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等から財産の移転があった場合であって、当該返還の相手方が当該移転を行ったと認められるとき。

二

当該保管原因行為の前又は後に警察官が他人の依頼を受けて当該保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等から特定役務利用財産移転行為をして財産の移転を行った場合であって、当該返還の相手方が当該依頼を行ったと認められるとき。

第五項

第一項の規定により返還する財産には、利息を付さない。

第十九条の七

(返還のための調査)
第一項

警察本部長は、前条第一項の規定による返還を行うため、必要な調査を行うものとする。

第二項

警察本部長は、前項の規定による調査のため必要があると認めるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

第三項

警察本部長は、第一項の規定による調査の結果その他の事由により前条第一項の規定により返還を受けるべき者を認めたときは、速やかに(同項各号のいずれかに掲げる事情がある場合にあっては、当該事情がやんだ後速やかに)、その者に対し、当該返還を受けるために必要な手続を通知しなければならない。

第十九条の八

(公告)
第一項

警察本部長は、第十九条の五の規定により保管する財産(第十九条の六第四項各号に規定する移転があった場合における当該移転に係る財産を含む。以下「保管財産」という。)について、前条第一項の規定による調査を行ってもなおその返還を受けるべき者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、警察庁長官に対し、次項の規定による公告を行うことを求めなければならない。

第二項

警察庁長官は、前項の求めがあったときは、速やかに、次に掲げる事項を公告しなければならない。

一

当該警察本部長が置かれる都道府県警察の名称

二

当該保管財産の保管原因行為があった日時

三

当該保管財産の保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等に係る特定事業者の名称並びに口座等の番号その他の符号及び名義人の氏名又は名称その他の当該保管原因行為に係る事項(前号に掲げる事項を除く。)

四

当該保管財産の内容

五

前各号に掲げるもののほか、国家公安委員会規則で定める事項

第十九条の九

(返還時の措置)
第一項

警察本部長は、第十九条の六第一項の規定による返還を行うときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その者が当該返還を受けるべき者であることを確認し、かつ、受領書と引換えに返還しなければならない。

第二項

警察本部長は、第十九条の六第一項の規定による返還のため必要があると認めるときは、当該返還を受けようとする者に対し、報告若しくは資料の提出を求め、又は警察官に質問させることができる。

第三項

前項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第十九条の十

(保管財産の返還を受ける権利の消滅)
第一項

第十九条の八第二項の規定による公告の日から起算して六月(第十九条の六第一項各号に掲げる事情があった期間を除く。)を経過してもなお第十九条の六第一項の規定により保管財産の返還を受けるべき者を知ることができず、若しくはその所在を知ることができないとき、又は当該返還を受けるべき者が保管財産について返還を受ける権利(以下「返還請求権」という。)を放棄したときは、当該保管財産に係る返還請求権は消滅する。この場合において、当該保管財産が金銭以外の財産であるときは、警察本部長は、速やかに、その換価をしなければならない。

第二節 特定被害回復給付金の支給

第一款 通則

第十九条の十一

(定義)
第一項

この節において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一

特定被害回復給付金 給付資金から支給される金銭であって、支給対象犯罪行為により失われた財産の価額を基礎として次款及び第三款の規定によりその金額が算出されるものをいう。

二

給付資金 第十九条の十四第四項又は第十九条の二十第三項の規定により公安委員会が保管する金銭をいう。

三

支給対象犯罪行為 詐欺その他の人の財産を害する罪の犯罪行為であって、人に、移転元預貯金口座等(預貯金口座等を移転元として第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転が行われた場合における当該移転元の預貯金口座等をいう。第十九条の十四及び第十九条の十五第二項第三号において同じ。)に対する財産の移転を行わせることにより、当該財産を害したものをいう。

四

費用 この節の規定による通知に要する費用その他の給付資金から支弁すべきものとして国家公安委員会規則で定める費用をいう。

第十九条の十二

(特定被害回復給付金の支給)
第一項

公安委員会は、この節の定めるところにより、支給対象犯罪行為により害を被った者(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。)であってこれにより財産を失ったものに対し、特定被害回復給付金を支給する。

第二項

公安委員会は、前項に規定する者(以下「対象被害者」という。)について、相続その他の一般承継があったときは、この節の定めるところにより、その相続人その他の一般承継人に対し、特定被害回復給付金を支給する。

第十九条の十三

(特定被害回復給付金の支給を受けることができない者)
第一項

前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者は、特定被害回復給付金の支給を受けることができない。

一

支給対象犯罪行為により失われた財産(当該財産が二人以上の者の共有に属するときは、その持分。以下この条において同じ。)の価額に相当する損害の全部について、その塡補又は賠償がされた場合(当該支給対象犯罪行為により当該財産を失った対象被害者又はその一般承継人以外の者により当該塡補又は賠償がされた場合に限る。)における当該支給対象犯罪行為により当該財産を失った対象被害者又はその一般承継人

二

支給対象犯罪行為を実行した者若しくはこれに共犯として加功した者、支給対象犯罪行為に関連して不正な利益を得た者、支給対象犯罪行為により財産を失ったことについて自己に不法な原因がある者その他特定被害回復給付金の支給を受けることが社会通念上適切でない者又は対象被害者がこれらの者のいずれかに該当する場合におけるその一般承継人

第二款 特定被害回復給付金支給手続

第十九条の十四

(特定被害回復給付金支給手続の開始)
第一項

警察本部長は、第十九条の十の規定によりその保管原因行為が第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転である保管財産について返還請求権が消滅した場合(当該保管財産について第十九条の十の規定による換価を行うべき場合にあっては、当該換価が終了した場合に限る。第五項において同じ。)であって、当該財産の移転について移転元預貯金口座等があるときは、当該都道府県警察を管理する公安委員会に対し、当該保管財産に係る給付資金から特定被害回復給付金を支給するための手続(以下「特定被害回復給付金支給手続」という。)を開始することを求めなければならない。ただし、当該保管財産(当該保管財産が第十九条の十の規定により換価された場合にあっては、当該換価により得られた金銭。第四項及び第十九条の二十四第一項において同じ。)の価額が特定被害回復給付金支給手続に要することが見込まれる費用の額として国家公安委員会規則で定める額を超えないときは、この限りでない。

第二項

公安委員会は、前項の求めがあったときは、遅滞なく、特定被害回復給付金支給手続を開始する旨の決定をするものとする。

第三項

前項の決定は、第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転に係る犯罪利用防止措置用口座等ごとにするものとする。

第四項

公安委員会は、第二項の規定により特定被害回復給付金支給手続を開始する旨の決定をしたときは、当該決定に係る保管財産を給付資金として保管するものとする。

第五項

警察本部長は、第十九条の十の規定によりその保管原因行為が第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転である保管財産について返還請求権が消滅した場合であって、当該財産の移転について移転元預貯金口座等がないとき、又は第一項ただし書に規定する場合に該当するときは、警察庁長官に対し、次項の規定による公告を行うことを求めなければならない。

第六項

警察庁長官は、前項の求めがあったときは、速やかに、当該返還請求権が消滅した保管財産について特定被害回復給付金支給手続が行われない旨を公告しなければならない。

第十九条の十五

(公告等)
第一項

公安委員会は、前条第二項の規定により特定被害回復給付金支給手続を開始する旨の決定をしたときは、速やかに、警察庁長官に対し、次項の規定による公告を行うことを求めなければならない。

第二項

警察庁長官は、前項の求めがあったときは、速やかに、次に掲げる事項を公告しなければならない。

一

特定被害回復給付金支給手続を開始した旨

二

特定被害回復給付金支給手続を行う公安委員会の名称

三

当該決定に係る犯罪利用防止措置用口座等及び移転元預貯金口座等に係る特定事業者の名称並びに口座等の番号その他の符号及び名義人の氏名又は名称

四

当該決定に係る給付資金の額

五

支給申請期間

六

前各号に掲げるもののほか、国家公安委員会規則で定める事項

第三項

前項第五号の支給申請期間は、同項の規定による公告があった日の翌日から起算して三十日以上でなければならない。

第四項

公安委員会は、対象被害者又はその一般承継人であって知れているものに対し、第二項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。ただし、特定被害回復給付金の支給を受けることができない者であることが明らかである者については、この限りでない。

第五項

前各項に規定するもののほか、第二項の規定による公告及び前項の規定による通知に関して必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

第十九条の十六

(犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律の準用)
第一項

犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律(平成十八年法律第八十七号)第九条第一項及び第二項、第十条から第十三条まで、第十四条第一項から第三項まで並びに第十七条の規定は、公安委員会による特定被害回復給付金の支給について準用する。この場合において、これらの規定(同法第十四条第三項を除く。)中「法務省令」とあるのは、「国家公安委員会規則」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第九条第一項第一号対象被害者対象被害者(犯罪による収益の移転防止に関する法律(以下「犯罪収益移転防止法」という。)第十九条の十二第二項に規定する対象被害者をいう。以下この条及び次条第二項において同じ。)
第九条第一項第二号支給対象犯罪行為支給対象犯罪行為(犯罪収益移転防止法第十九条の十一第三号に規定する支給対象犯罪行為をいう。次号及び次条第二項において同じ。)
第十一条第二項第二十八条第一項犯罪収益移転防止法第十九条の十八
第十二条第一項書面をもって行い、かつ、理由を付し、当該裁定をした検察官がこれに記名押印を理由を付した書面をもって
第十二条第三項及び第十三条検察官が所属する検察庁都道府県公安委員会
第十二条第三項検察庁に都道府県公安委員会の庁舎に
第十四条第一項すべて当該特定被害回復給付金支給手続(犯罪収益移転防止法第十九条の十四第一項に規定する特定被害回復給付金支給手続をいう。以下この項及び次項において同じ。)に係る全て
、第二十六条第一項の規定による被害回復事務管理人の報酬の決定及び犯罪被害財産支給手続及び当該特定被害回復給付金支給手続
費用費用(犯罪収益移転防止法第十九条の十一第四号に規定する費用をいう。次項において同じ。)
第十四条第二項給付資金犯罪収益移転防止法第十九条の十一第二号に規定する給付資金
犯罪被害財産支給手続特定被害回復給付金支給手続
費用等費用
第十四条第三項記載し、法務省令で定めるところにより記載するとともに、警察庁長官に対し、その旨を公告することを求めなければならない。この場合において、警察庁長官は、速やかに

第十九条の十七

(特定被害回復給付金支給手続の終了)
第一項

公安委員会は、次の各号のいずれかに該当する場合は、特定被害回復給付金支給手続を終了する旨の決定をするものとする。

一

前条において準用する犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律(以下「準用支給法」という。)第九条第一項の規定による申請がないとき。

二

準用支給法第九条第一項又は第二項の規定による申請の全てについて準用支給法第十条又は第十一条の規定による裁定があった場合において、準用支給法第十条第一項の規定による特定被害回復給付金の支給を受けることができる者に該当する旨の裁定(以下「資格裁定」という。)を受けた者がないとき。

三

準用支給法第十四条第一項及び第二項並びに第十七条の規定(第十九条の二十一第二項の規定によりこれらの規定の例によることとされる場合を含む。)により支給すべき特定被害回復給付金の全てについて、当該規定によりこれを支給したとき。

第二項

公安委員会は、前項の規定により特定被害回復給付金支給手続を終了する旨の決定をしたときは、警察庁長官に対し、次項の規定による公告を行うことを求めなければならない。

第三項

警察庁長官は、前項の求めがあったときは、速やかに、特定被害回復給付金支給手続が終了した旨を公告しなければならない。

第三款 雑則

第十九条の十八

(調査)
第一項

公安委員会は、この節の規定による事務を行うため必要があると認めるときは、準用支給法第九条第一項又は第二項の規定による申請をした者(第三十五条第四号において「特定被害回復給付金申請者」という。)その他の関係人に対して、報告、文書その他の物件の提出若しくは出頭を命じ、又は公務所若しくは公私の団体に照会して、必要な事項の報告を求めることができる。

第十九条の十九

(損害賠償請求権等との関係)
第一項

特定被害回復給付金を支給したときは、その支給を受けた者が有する支給対象犯罪行為に係る損害賠償請求権その他の請求権は、その支給を受けた額の限度において消滅する。

第十九条の二十

(不正利得の徴収等)
第一項

特定被害回復給付金支給手続において、偽りその他不正の手段により特定被害回復給付金の支給を受けた者があるときは、公安委員会は、地方税の滞納処分の例により、その者から、その支給を受けた特定被害回復給付金の額に相当する金額の全部又は一部を徴収することができる。

第二項

前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

第三項

公安委員会は、第一項の規定による徴収をしたときは、当該徴収に係る金銭を給付資金として保管するものとする。

第四項

公安委員会は、前項の規定による保管をした場合において、当該特定被害回復給付金支給手続において第一項に規定する者以外の者で資格裁定を受けた者(特定被害回復給付金の支給を受ける権利が消滅した者を除く。以下この項において「他の資格裁定を受けた者」という。)があり、かつ、当該他の資格裁定を受けた者について既に支給した特定被害回復給付金の額が犯罪被害額(資格裁定において定められた準用支給法第十条第二項に規定する犯罪被害額をいう。次条第二項において同じ。)に満たないときは、遅滞なく、当該保管に係る給付資金を原資として、準用支給法第十四条第一項から第三項まで及び第十七条の規定の例により、当該他の資格裁定を受けた者又はその一般承継人に対し、特定被害回復給付金の支給をしなければならない。ただし、第一項に規定する者から徴収した額が千円未満である場合は、この限りでない。

第十九条の二十一

(権利の消滅等)
第一項

特定被害回復給付金の支給を受ける権利は、準用支給法第十四条第三項(前条第四項及び次項の規定によりその例によることとされる場合を含む。)の規定による公告があった時から六月間行使しないときは、消滅する。

第二項

公安委員会は、前項の規定により特定被害回復給付金の支給を受ける権利が消滅した場合において、当該特定被害回復給付金支給手続において当該権利を有していた者以外の者で資格裁定を受けた者(特定被害回復給付金の支給を受ける権利が消滅した者を除く。以下この項において「他の資格裁定を受けた者」という。)があり、かつ、当該他の資格裁定を受けた者について既に支給した特定被害回復給付金の額が犯罪被害額に満たないときは、遅滞なく、同項の規定により消滅した権利に係る特定被害回復給付金の額に相当する額の金銭を原資として、準用支給法第十四条第一項から第三項まで及び第十七条の規定の例により、当該他の資格裁定を受けた者又はその一般承継人に対し、特定被害回復給付金の支給をしなければならない。ただし、前項の規定により消滅した権利に係る特定被害回復給付金の額が千円未満である場合は、この限りでない。

第十九条の二十二

(特定被害回復給付金の支給を受ける権利の保護)
第一項

特定被害回復給付金の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでない。

第十九条の二十三

(戸籍事項の無料証明)
第一項

市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区長又は総合区長とする。)は、公安委員会又は特定被害回復給付金の支給を受けようとする者に対して、当該市町村(特別区を含む。)の条例で定めるところにより、対象被害者若しくはその一般承継人又は資格裁定が確定した者の一般承継人の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。

第十九条の二十四

(都道府県の一般会計への繰入れ等)
第一項

警察本部長は、次の各号のいずれかに掲げる場合には、当該各号に定める財産を当該都道府県警察の属する都道府県の一般会計の歳入に繰り入れるものとする。

一

第十九条の十の規定によりその保管原因行為が第十九条の五第一項第二号に掲げる財産の移転である保管財産について返還請求権が消滅したとき 当該保管財産

二

第十九条の十四第六項の規定による公告が行われたとき 当該公告に係る保管財産

第二項

公安委員会は、次の各号のいずれかに掲げる場合には、当該各号に定める金銭を当該公安委員会が置かれている都道府県の一般会計の歳入に繰り入れるものとする。

一

第十九条の十七第一項の決定が確定した場合において、当該確定の時に給付資金を保管しているとき 当該給付資金(当該確定の前に第十九条の二十第三項の規定による保管をした場合にあっては、当該保管をした金額(同条第四項の規定により当該保管に係る給付資金を原資として特定被害回復給付金が支給された場合にあっては、当該支給額を控除した額とする。)に相当する金銭を除く。)

二

第十九条の二十第三項の規定による保管をした場合において、同条第四項の規定により特定被害回復給付金の支給を受けるべき者がいないとき 当該保管をした給付資金

三

第十九条の二十第三項の規定による保管をした給付資金について同条第四項及び第十九条の二十一第二項の規定により支給すべき特定被害回復給付金の全てを支給した場合において、給付資金をなお保管しているとき 当該給付資金

第三項

都道府県は、前二項の規定により当該都道府県の一般会計の歳入に繰り入れられた金銭の額に相当する金額を、犯罪被害者等基本法(平成十六年法律第百六十一号)第二条第三項に規定する犯罪被害者等のための施策を行うために必要な経費の財源に充てるよう努めるものとする。

第十九条の二十五

(公安委員会に対する審査の申立て)
第一項

次の各号に掲げる裁定、決定その他の行為(以下この項及び次条において「裁定等」という。)に不服がある者は、それぞれ当該各号に定める日から起算して三十日以内に、当該裁定等をした公安委員会に対し、審査の申立てをすることができる。

一

準用支給法第十条又は第十一条の規定による裁定 裁定書の謄本の送達があった日の翌日

二

第十九条の十七第一項の決定 当該決定の公告があった日の翌日

三

前二号に掲げるもののほか、この節の規定に基づく手続に係る公安委員会の行為で国家公安委員会規則で定めるもの 国家公安委員会規則で定める日

第二項

前項の規定にかかわらず、正当な理由があるときは、その期間を経過した後であっても、審査の申立てをすることができる。

第十九条の二十六

第一項

この節又はこの節の規定に基づく国家公安委員会規則の規定により公安委員会に対して裁定等についての申請をした者は、当該申請から相当の期間が経過したにもかかわらず、当該公安委員会の不作為(この節又はこの節の規定に基づく国家公安委員会規則の規定による申請に対して何らの裁定等をもしないことをいう。以下この条において同じ。)がある場合には、当該公安委員会に対し、当該不作為についての審査の申立てをすることができる。

第十九条の二十七

(犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律の準用)
第一項

犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律第四十条の三から第四十一条まで、第四十二条第一項(第四号及び第六号を除く。)及び第二項、第四十二条の二(第三号を除く。)並びに第四十三条から第四十七条までの規定は、前二条の規定による公安委員会に対する審査の申立てについて準用する。この場合において、これらの規定(同法第四十四条を除く。)中「法務省令」とあるのは、「国家公安委員会規則」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第四十条の三第二項第四十条第一項各号犯罪による収益の移転防止に関する法律(以下「犯罪収益移転防止法」という。)第十九条の二十五第一項各号
処分等に裁定等(同項に規定する裁定等をいう。以下同じ。)に
第四十条の三第二項第一号及び第三項第一号、第四十二条第一項第三号、第五号及び第七号並びに第二項、第四十二条の二第一号及び第四号、第四十五条、第四十六条並びに第四十七条第一項及び第三項処分等裁定等
第四十条の三第三項前条犯罪収益移転防止法第十九条の二十六
第四十一条及び第四十七条第五項第四十条第一項第三号犯罪収益移転防止法第十九条の二十五第一項第一号
第四十二条第一項第四十条第一項の犯罪収益移転防止法第十九条の二十五第一項の
第四十二条第一項第一号第四十条第一項犯罪収益移転防止法第十九条の二十五第一項
第四十二条第一項第三号、第四十五条、第四十六条及び第四十七条第一項第四十条第一項各号犯罪収益移転防止法第十九条の二十五第一項各号
第四十二条第一項第五号この法律又はこの法律犯罪収益移転防止法第四章の二第二節又は同節の規定
第四十二条第二項、第六号又は又は
行為を変更すべきことを命じ、若しくはこれ行為
第四十二条の二、第四十五条及び第四十七条第二項第四十条の二犯罪収益移転防止法第十九条の二十六
第四十二条の二第一号不作為不作為(犯罪収益移転防止法第四章の二第二節又は同節の規定に基づく国家公安委員会規則の規定による申請に対して何らの裁定等をもしないことをいう。第四号において同じ。)
第四十二条の二第四号審査の申立てに係る不作為が検察庁の長によるものである場合において、その審査の
第四十三条第十二条の犯罪収益移転防止法第十九条の十六において準用する第十二条の
第四十二条第一項各号及び前条各号第四十二条第一項各号(第四号及び第六号を除く。)及び前条各号(第三号を除く。)
第十二条中「検察官」とあるのは「検察庁の長」と、同条第二項犯罪収益移転防止法第十九条の十六において準用する第十二条第二項
第四十四条第三十八条第一項から第五項まで第三十八条
(被害回復給付金(特定被害回復給付金
犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律第四十条第一項に犯罪収益移転防止法第十九条の二十五第一項に
犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律第四十条第一項第一号に掲げる処分又は同項第二号犯罪収益移転防止法第十九条の二十五第一項第二号
法務省令で定めるところにより、当該処分又は決定が取り消され、又は変更された警察庁長官に対し、当該決定が取り消され、又は変更された旨を公告することを求めなければならない。この場合において、警察庁長官は、国家公安委員会規則で定めるところにより、その
第四十七条第一項及び第五項第四十二条第一項各号第四十二条第一項各号(第四号及び第六号を除く。)
第四十七条第一項及び第二項検察官が所属する検察庁都道府県公安委員会
第四十七条第二項第四十二条の二各号第四十二条の二各号(第三号を除く。)
第四十七条第三項第十二条第二項犯罪収益移転防止法第十九条の十六において準用する第十二条第二項
第四十七条第五項国都道府県

第三節 雑則

第十九条の二十八

(適用除外)
第一項

第十九条の二各号に掲げる特定事業者が行う犯罪利用防止措置用口座等に係る取引については、第四条第五項の規定により読み替えて適用する同条第一項及び第二項、第七条第一項並びに第八条第一項の規定は、適用しない。

第二項

警察官が口座等犯罪利用防止措置又はその準備のために行う行為については、第二十六条第一項及び第二項、第二十七条第一項及び第二項、第二十八条第一項及び第二項、第二十九条第一項及び第二項、第三十条第一項及び第二項、第三十一条第一項及び第二項並びに第三十二条第二項前段の規定は、適用しない。

第三項

第十九条の二の規定による求めに応じて開設され、又は設定された犯罪利用防止措置用口座等に係る犯罪利用防止措置用通帳等を、同条各号に掲げる特定事業者であって当該開設又は設定を行ったものが警察官に交付し、又は提供する行為については、第二十六条第二項、第二十七条第二項、第二十八条第二項、第二十九条第二項、第三十条第二項及び第三十一条第二項の規定は、適用しない。

第四項

犯罪利用防止措置用口座等については、犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(平成十九年法律第百三十三号)第二章から第四章までの規定は、適用しない。

第十九条の二十九

(国家公安委員会規則への委任)
第一項

この章に定めるもののほか、この章の規定を実施するため必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

第五章 雑則

第二十条

(主務省令への委任)
第一項

この法律に定めるもののほか、この法律を実施するため必要な事項は、主務省令で定める。

第二十一条

(経過措置)
第一項

この法律の規定に基づき政令又は主務省令を制定し、又は改廃する場合においては、その政令又は主務省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第二十二条

(行政庁等)
第一項

この法律における行政庁は、次の各号に掲げる特定事業者の区分に応じ、当該特定事業者に係る事項に関して、それぞれ当該各号に定める者とする。

一

第二条第二項第一号から第三号まで、第六号、第七号、第十七号から第十九号まで、第二十一号から第二十六号まで、第二十八号から第三十二号まで及び第四十八号に掲げる特定事業者 内閣総理大臣

二

第二条第二項第四号及び第五号に掲げる特定事業者 内閣総理大臣及び厚生労働大臣

三

第二条第二項第八号及び第九号に掲げる特定事業者 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第九十八条第一項に規定する行政庁

四

第二条第二項第十号から第十三号まで及び第二十号に掲げる特定事業者 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第百二十七条第一項に規定する行政庁

五

第二条第二項第十四号に掲げる特定事業者 農林水産大臣及び内閣総理大臣

六

第二条第二項第十五号に掲げる特定事業者 株式会社商工組合中央金庫法(平成十九年法律第七十四号)第五十六条第二項に規定する主務大臣

七

第二条第二項第十六号に掲げる特定事業者 株式会社日本政策投資銀行法(平成十九年法律第八十五号)第二十九条第一項に規定する主務大臣

八

第二条第二項第二十七号に掲げる特定事業者 不動産特定共同事業法第七十三条第一項に規定する主務大臣

九

第二条第二項第三十三号に掲げる特定事業者 商品先物取引法第三百五十四条第一項に規定する主務大臣

十

第二条第二項第三十四号から第三十六号までに掲げる特定事業者(次号に掲げる者を除く。) 内閣総理大臣及び法務大臣

十一

第二条第二項第三十四号及び第三十五号に掲げる特定事業者のうち国債を取り扱う者 内閣総理大臣、法務大臣及び財務大臣

十二

第二条第二項第三十七号に掲げる特定事業者及び同項第四十四号に掲げる特定事業者のうち顧客宛ての電話を受けてその内容を当該顧客に連絡し、又は顧客宛ての若しくは顧客からの電話を当該顧客が指定する電話番号に自動的に転送する役務を提供する業務を行う者 総務大臣

十三

第二条第二項第三十八号及び第四十九号に掲げる特定事業者 財務大臣

十四

第二条第二項第三十九号、第四十号及び第四十三号に掲げる特定事業者並びに同項第四十四号に掲げる特定事業者のうち顧客宛ての郵便物を受け取ってこれを当該顧客に引き渡す役務を提供する業務を行う者 経済産業大臣

十五

第二条第二項第四十一号に掲げる特定事業者 カジノ管理委員会

十六

第二条第二項第四十二号に掲げる特定事業者 宅地建物取引業法第三条第一項の免許をした国土交通大臣又は都道府県知事(みなし宅地建物取引業者である特定事業者にあっては、国土交通大臣)

十七

第二条第二項第四十六号に掲げる特定事業者 法務大臣

十八

第二条第二項第四十七号に掲げる特定事業者 都道府県知事

第二項

前項の規定にかかわらず、次に掲げる事項に関する行政庁は、同項に定める行政庁及び財務大臣とする。

一

第九条に規定する特定事業者(第二条第二項第十五号に掲げる特定事業者を除く。)に係る第九条及び第十条に定める事項

二

電子決済手段等取引業者に係る第十条の二に定める事項及び第十条の三に定める事項(電子決済手段等取引業者が顧客から受取顧客(他の電子決済手段等取引業者の顧客である者に限る。)に対する電子決済手段の移転の依頼を受けた場合であって、そのための電子決済手段の移転(委託又は再委託を受けた電子決済手段等取引業者によって行われるものを含む。)が本邦内においてのみ行われるときに係るものを除く。)

三

暗号資産取引業者に係る第十条の四に定める事項及び第十条の五に定める事項(暗号資産取引業者が顧客から受取顧客(他の暗号資産取引業者の顧客である者に限る。)に対する暗号資産の移転の依頼を受けた場合であって、そのための暗号資産の移転(委託又は再委託を受けた暗号資産取引業者によって行われるものを含む。)が本邦内においてのみ行われるときに係るものを除く。)

第三項

第一項の規定にかかわらず、特定事業者のうち金融商品取引法第三十三条の二に規定する登録を受けた者が登録金融機関業務(同法第三十三条の三第一項第六号イに規定する登録金融機関業務をいう。第六項第二号において同じ。)を行う場合には、当該登録金融機関業務に係る事項に関する行政庁は、内閣総理大臣とする。

第四項

第一項の規定にかかわらず、第二条第二項第四十三号に掲げる特定事業者のうち古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第三条の許可(同法第二条第二項第一号に係るものに限る。)を受けた者が同法第二条第一項の古物である貴金属等の売買の業務を行う場合及び第二条第二項第四十三号に掲げる特定事業者のうち質屋営業法(昭和二十五年法律第百五十八号)第二条第一項の許可を受けた者が同法第十八条第一項の流質物である貴金属等の売却の業務を行う場合には、これらの業務に係る事項に関する行政庁は、公安委員会とする。この場合において、道公安委員会の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、方面公安委員会に行わせることができる。

第五項

内閣総理大臣は、この法律による権限(金融庁の所掌に係るものに限り、政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。

第六項

金融庁長官は、前項の規定により委任された権限(第八条、第十七条及び第十八条に関するものを除く。次項において「金融庁長官権限」という。)のうち、次に掲げる行為に係るものを証券取引等監視委員会に委任する。ただし、報告又は資料の提出を命ずる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。

一

第二条第二項第二十一号、第二十三号及び第二十四号に掲げる特定事業者による行為

二

登録金融機関業務に係る行為

第七項

金融庁長官は、政令で定めるところにより、金融庁長官権限のうち、第二条第二項第二十二号、第三十四号及び第三十五号に掲げる特定事業者による行為(前項各号に掲げる行為を除く。)に係るものを証券取引等監視委員会に委任することができる。

第八項

前二項の場合において、証券取引等監視委員会が行う報告又は資料の提出の命令についての審査請求は、証券取引等監視委員会に対してのみ行うことができる。

第九項

この法律に規定する行政庁の権限に属する事務(この法律の規定により都道府県知事又は公安委員会の権限に属することとされている事務を除く。)の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。

第十項

前各項に規定するもののほか、第八条及び第十五条から第十九条までの規定による行政庁の権限の行使に関して必要な事項は、政令で定める。

第二十三条

(主務大臣等)
第一項

この法律における主務大臣は、次のとおりとする。

一

次のイからホまでに掲げる特定事業者の区分に応じ、当該特定事業者に係る事項(次号から第四号までに掲げる事項を除く。)に関して、それぞれ当該イからホまでに定める大臣又は委員会

イ

ロからホまでに掲げる特定事業者以外の特定事業者 前条第一項に定める行政庁である大臣又は委員会

ロ

第二条第二項第八号及び第九号に掲げる特定事業者 農業協同組合法第九十八条第二項に規定する主務大臣

ハ

第二条第二項第十号から第十三号まで及び第二十号に掲げる特定事業者 水産業協同組合法第百二十七条第二項に規定する主務大臣

ニ

第二条第二項第四十二号に掲げる特定事業者 国土交通大臣

ホ

第二条第二項第四十七号に掲げる特定事業者 総務大臣

二

前条第二項各号に掲げる事項 前号イからハまでに定める大臣及び財務大臣

三

前条第三項に規定する特定事業者に係る同項に規定する事項 内閣総理大臣

四

前条第四項に規定する特定事業者に係る同項に規定する事項 国家公安委員会

第二項

この法律における主務省令は、内閣総理大臣、総務大臣、法務大臣、財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣及び国土交通大臣が共同で発する命令とする。

第二十四条

(事務の区分)
第一項

この法律の規定により都道府県が処理することとされている事務のうち次に掲げる者に係るものは、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

一

農業協同組合法第十条第一項第三号の事業を行う農業協同組合及び農業協同組合連合会

二

水産業協同組合法第十一条第一項第四号の事業を行う漁業協同組合

三

水産業協同組合法第八十七条第一項第四号の事業を行う漁業協同組合連合会

四

水産業協同組合法第九十三条第一項第二号の事業を行う水産加工業協同組合

五

水産業協同組合法第九十七条第一項第二号の事業を行う水産加工業協同組合連合会

第六章 罰則

第二十五条

第一項

顧客等又は代表者等の本人特定事項を隠蔽する目的で、第四条第六項の規定に違反する行為(当該顧客等又は代表者等の本人特定事項に係るものに限る。)をしたときは、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第二十六条

第一項

他人になりすまして預貯金取扱事業者との間における預貯金契約に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、当該預貯金契約に係る預貯金通帳、預貯金の引出用のカード、預貯金の引出し又は振込みに必要な情報その他当該役務の提供を受けるために必要なものとして政令で定めるもの(以下この条において「預貯金通帳等」という。)を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、預貯金通帳等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者も、同様とする。

第二項

相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同項と同様とする。通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同様とする。

第三項

業として前二項の罪に当たる行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四項

第一項又は第二項の罪に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、第一項と同様とする。

第二十七条

第一項

他人になりすまして高額電子移転可能型前払式支払手段発行者との間における高額電子移転可能型前払式支払手段利用契約に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、高額電子移転可能型前払式支払手段発行者において高額電子移転可能型前払式支払手段利用契約に係る役務の提供を受ける者を他の者と区別して識別することができるように付される符号その他の当該役務の提供を受けるために必要な情報(以下この条において「高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報」という。)の提供を受けた者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報の提供を受けた者も、同様とする。

第二項

相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報を提供した者も、同項と同様とする。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報を提供した者も、同様とする。

第三項

業として前二項の罪に当たる行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四項

第一項又は第二項の罪に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、第一項と同様とする。

第二十八条

第一項

他人になりすまして資金移動業者との間における為替取引により送金をし若しくは送金を受け取ること又はこれらを第三者にさせることを目的として、当該為替取引に係る送金の受取用のカード、送金又はその受取に必要な情報その他資金移動業者との間における為替取引による送金又はその受取に必要なものとして政令で定めるもの(以下「為替取引カード等」という。)を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、為替取引カード等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者も、同様とする。

第二項

相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に為替取引カード等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同項と同様とする。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、為替取引カード等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同様とする。

第三項

業として前二項の罪に当たる行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四項

第一項又は第二項の罪に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、第一項と同様とする。

第二十九条

第一項

他人になりすまして電子決済手段等取引業者との間における電子決済手段等取引契約に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、電子決済手段等取引業者において電子決済手段等取引契約に係る役務の提供を受ける者を他の者と区別して識別することができるように付される符号その他の当該役務の提供を受けるために必要な情報(以下この条において「電子決済手段等取引用情報」という。)の提供を受けた者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、電子決済手段等取引用情報の提供を受けた者も、同様とする。

第二項

相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に電子決済手段等取引用情報を提供した者も、同項と同様とする。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、電子決済手段等取引用情報を提供した者も、同様とする。

第三項

業として前二項の罪に当たる行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四項

第一項又は第二項の罪に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、第一項と同様とする。

第三十条

第一項

他人になりすまして電子決済等取扱業者等との間における電子決済等利用契約に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、電子決済等取扱業者等において電子決済等利用契約に係る役務の提供を受ける者を他の者と区別して識別することができるように付される符号その他の当該役務の提供を受けるために必要な情報(以下この条において「電子決済等利用情報」という。)の提供を受けた者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、電子決済等利用情報の提供を受けた者も、同様とする。

第二項

相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に電子決済等利用情報を提供した者も、同項と同様とする。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、電子決済等利用情報を提供した者も、同様とする。

第三項

業として前二項の罪に当たる行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四項

第一項又は第二項の罪に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、第一項と同様とする。

第三十一条

第一項

他人になりすまして暗号資産取引業者との間における暗号資産取引契約に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、暗号資産取引業者において暗号資産取引契約に係る役務の提供を受ける者を他の者と区別して識別することができるように付される符号その他の当該役務の提供を受けるために必要な情報(以下この条において「暗号資産取引用情報」という。)の提供を受けた者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、暗号資産取引用情報の提供を受けた者も、同様とする。

第二項

相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に暗号資産取引用情報を提供した者も、同項と同様とする。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、暗号資産取引用情報を提供した者も、同様とする。

第三項

業として前二項の罪に当たる行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四項

第一項又は第二項の罪に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、第一項と同様とする。

第三十二条

第一項

通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、自己又は第三者が管理し、又は管理しようとする財産を移転することを目的として、人に、有償で特定役務利用財産移転行為をするように依頼した者は、二年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、当該目的で、有償で特定役務利用財産移転行為をするよう、広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、同様とする。

第二項

通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、他人の依頼を受けて、当該他人に前項前段の目的があることの情を知って、有償で特定役務利用財産移転行為をした者は、二年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、特定役務利用財産移転行為を引き受けることを示して、有償での特定役務利用財産移転行為の実施を自己に依頼するよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、同様とする。

第三項

業として第一項前段又は前項前段の罪に当たる行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四項

第一項及び第二項において「特定役務利用財産移転行為」とは、次に掲げる行為をいう。

一

預貯金契約等役務(預貯金取扱事業者との間における為替取引による送金又はその受取に係る役務を含む。次号及び第三号において同じ。)を利用して自己以外の者に財産を移転する行為

二

預貯金契約等役務を利用して受け取った財産に相当する財産の全部又は一部を自己以外の者に移転する行為

三

預貯金契約等役務を利用して財産を受け取ることを約して、当該財産に相当する財産の全部又は一部を自己以外の者に移転する行為

第三十三条

第一項

第十八条の規定による命令に違反したときは、当該違反行為をした者は、二年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第三十四条

第一項

次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一

第十五条若しくは第十九条第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき。

二

第十六条第一項若しくは第十九条第三項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第三十四条の二

この条に改正1か所
第三十四条の二第一項新設

正当な理由がなく、第三十七条において準用する金融商品取引法第二百十一条第一項の規定による電磁的記録提供命令又は同条第三項の規定による命令に違反したときは、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。

第三十五条

第一項

次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。

一

第十九条の九第二項の規定による求めに対し、虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をし、又は同項の規定による質問に対して虚偽の答弁をしたとき。

二

準用支給法第九条第一項又は第二項に規定する申請書又は資料に虚偽の記載をして提出したとき。

三

準用支給法第十七条第一項の届出書に虚偽の記載をして提出したとき。

四

第十九条の十八の規定により報告又は文書の提出を命ぜられて、虚偽の報告をし、又は虚偽の記載をした文書を提出したとき(特定被害回復給付金申請者又は準用支給法第十七条第一項の規定により届出をした者が違反した場合に限る。)。

第三十六条第一項

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。

第三十六条第一項第一号

第二十五条 同条の罰金刑

第三十六条第一項第二号

第三十三条 三億円以下の罰金刑

第三十六条第一項第三号

第三十四条 二億円以下の罰金刑

第三十六条第二項改正

法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めがあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者若しくは管理人又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同条の各本条の罰金刑を科する。

第三十六条第三項

法人でない団体について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人が、その訴訟行為につき法人でない団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

第三十七条

(金融商品取引法の準用)
第一項

金融商品取引法第九章の規定は、第二十二条第六項各号に掲げる行為に係る第二十五条及び前条第一項第一号に規定する罪の事件について準用する。

附 則

附則第九十一条見出し新設

電磁的記録提供命令等における留意事項

この条に改正1か所
附則第九十一条第一項(電磁的記録提供命令等における留意事項)新設

電磁的記録提供命令(第二条の規定による改正後の金融商品取引法第二百十一条第一項に規定する電磁的記録提供命令をいう。)により電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)を提供させ、又は電磁的記録に係る記録媒体の領置若しくは差押えをするに当たっては、デジタル社会において個人情報の保護がより重要となっていることに鑑み、できる限り金融商品取引法第二百十条第一項(金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第百六十一条及び犯罪による収益の移転防止に関する法律第三十七条において準用する場合を含む。)に規定する犯則事件と関連性を有しない個人情報を取得することとならないよう、特に留意しなければならない。

改正箇所 1 / 3