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資金決済に関する法律(しきんけっさいにかんするほうりつ)

第二章 前払式支払手段(第十四条から第二十四条まで)

金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第六十四号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第十四条

(発行保証金の供託)
第一項

前払式支払手段発行者は、基準日未使用残高が政令で定める額(以下この章において「基準額」という。)を超えるときは、当該基準日未使用残高の二分の一の額(以下この章において「要供託額」という。)以上の額に相当する額の発行保証金を、内閣府令で定めるところにより、主たる営業所又は事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。

第二項

前払式支払手段発行者は、第三十一条第一項の権利の実行の手続の終了その他の事実の発生により、発行保証金の額(次条に規定する保全金額及び第十六条第一項に規定する信託財産の額の合計額を含む。第十八条第二号及び第二十三条第一項第三号において同じ。)がその事実が発生した日の直前の基準日における要供託額(第二十条第一項の規定による払戻しの手続又は第三十一条第一項の権利の実行の手続が終了した日の直前の基準日にあっては、これらの手続に係る前払式支払手段がないものとみなして内閣府令で定める方法により計算された額)に不足することとなったときは、内閣府令で定めるところにより、その不足額について供託を行い、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

第三項

発行保証金は、国債証券、地方債証券その他の内閣府令で定める債券(社債、株式等の振替に関する法律第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。第十六条第三項において同じ。)をもってこれに充てることができる。この場合において、当該債券の評価額は、内閣府令で定めるところによる。

第十五条

(発行保証金保全契約)
第一項

前払式支払手段発行者は、政令で定めるところにより、発行保証金保全契約(政令で定める要件を満たす銀行等その他政令で定める者が前払式支払手段発行者のために内閣総理大臣の命令に応じて発行保証金を供託する旨の契約をいう。以下この章において同じ。)を締結し、その旨を内閣総理大臣に届け出たときは、当該発行保証金保全契約の効力の存する間、保全金額(当該発行保証金保全契約において供託されることとなっている金額をいう。第十七条において同じ。)につき、発行保証金の全部又は一部の供託をしないことができる。

第十六条

(発行保証金信託契約)
第一項

前払式支払手段発行者は、信託会社等との間で、発行保証金信託契約(当該信託会社等が内閣総理大臣の命令に応じて信託財産を発行保証金の供託に充てることを信託の目的として当該信託財産の管理その他の当該目的の達成のために必要な行為をすべき旨の信託契約をいう。以下この章において同じ。)を締結し、その旨を内閣総理大臣に届け出たときは、当該発行保証金信託契約に基づき信託財産が信託されている間、当該信託財産の額につき、発行保証金の全部又は一部の供託をしないことができる。

第二項

発行保証金信託契約は、次に掲げる事項をその内容とするものでなければならない。

一

発行保証金信託契約を締結する前払式支払手段発行者が発行する前払式支払手段の保有者を受益者とすること。

二

受益者代理人を置いていること。

三

内閣総理大臣の命令に応じて、信託会社等が信託財産を換価し、供託をすること。

四

その他内閣府令で定める事項

第三項

発行保証金信託契約に基づき信託される信託財産の種類は、金銭若しくは預貯金(内閣府令で定めるものに限る。)又は国債証券、地方債証券その他の内閣府令で定める債券に限るものとする。この場合において、当該債券の評価額は、内閣府令で定めるところによる。

第十七条

(供託命令)
第一項

内閣総理大臣は、前払式支払手段の利用者の利益の保護のために必要があると認めるときは、発行保証金保全契約若しくは発行保証金信託契約を締結した前払式支払手段発行者又はこれらの契約の相手方に対し、保全金額又は信託財産を換価した額の全部又は一部を供託すべき旨を命ずることができる。

第十八条

(発行保証金の取戻し等)
第一項

発行保証金は、次の各号のいずれかに該当する場合には、政令で定めるところにより、その全部又は一部を取り戻すことができる。

一

基準日未使用残高が基準額以下であるとき。

二

発行保証金の額が要供託額を超えるとき。

三

第三十一条第一項の権利の実行の手続が終了したとき。

四

前三号に掲げるもののほか、前払式支払手段の利用者の利益の保護に支障がない場合として政令で定める場合

第十九条

(発行保証金の保管替えその他の手続)
第一項

この節に規定するもののほか、前払式支払手段発行者の主たる営業所又は事務所の所在地の変更に伴う発行保証金の保管替えその他発行保証金の供託に関し必要な事項は、内閣府令・法務省令で定める。

第二十条

(保有者に対する前払式支払手段の払戻し)
第一項

前払式支払手段発行者は、次の各号のいずれかに該当するときは、前払式支払手段の保有者に、当該前払式支払手段の残高として内閣府令で定める額を払い戻さなければならない。

一

前払式支払手段の発行の業務の全部又は一部を廃止した場合(相続又は事業譲渡、合併若しくは会社分割その他の事由により当該業務の承継が行われた場合を除く。)

二

当該前払式支払手段発行者が第三者型発行者である場合において、第二十七条第一項又は第二項の規定により第七条の登録を取り消されたとき。

三

その他内閣府令で定める場合

第二項

前払式支払手段発行者は、前項の規定により払戻しをしようとする場合には、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を公告するとともに、当該事項に関する情報を当該払戻しに係る前払式支払手段の保有者に提供しなければならない。

一

当該払戻しをする旨

二

当該払戻しに係る前払式支払手段の保有者は、六十日を下らない一定の期間内に債権の申出をすべきこと。

三

前号の期間内に債権の申出をしない前払式支払手段の保有者は、当該払戻しの手続から除斥されるべきこと。

四

その他内閣府令で定める事項

第三項

会社法(平成十七年法律第八十六号)第九百四十条第一項(第三号に係る部分に限る。)及び第三項の規定は、前払式支払手段発行者(会社に限る。)が電子公告(同法第二条第三十四号に規定する電子公告をいう。次項において同じ。)により前項の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第四項

会社法第九百四十条第一項(第三号に係る部分に限る。)及び第三項、第九百四十一条、第九百四十六条、第九百四十七条、第九百五十一条第二項、第九百五十三条並びに第九百五十五条の規定は、前払式支払手段発行者(外国会社に限る。)が電子公告により第二項の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第五項

前払式支払手段発行者は、第一項各号に掲げる場合を除き、その発行する前払式支払手段について、保有者に払戻しをしてはならない。ただし、払戻金額が少額である場合その他の前払式支払手段の発行の業務の健全な運営に支障が生ずるおそれがない場合として内閣府令で定める場合は、この限りでない。

第二十一条

(情報の安全管理)
第一項

前払式支払手段発行者は、内閣府令で定めるところにより、その発行の業務に係る情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の当該情報の安全管理のために必要な措置を講じなければならない。

第二十一条の二

(委託先に対する指導)
第一項

前払式支払手段発行者は、前払式支払手段の発行の業務の一部を第三者に委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)をした場合には、内閣府令で定めるところにより、当該委託に係る業務の委託先に対する指導その他の当該業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じなければならない。

第二十一条の三

(苦情処理に関する措置)
第一項

前払式支払手段発行者は、前払式支払手段の発行及び利用に関する利用者からの苦情の適切かつ迅速な処理のために必要な措置を講じなければならない。

第五節 監督

第二十二条

(帳簿書類)
第一項

前払式支払手段発行者は、内閣府令で定めるところにより、その前払式支払手段の発行の業務に関する帳簿書類を作成し、これを保存しなければならない。

第二十三条

(報告書)
第一項

前払式支払手段発行者は、基準日ごとに、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した前払式支払手段の発行の業務に関する報告書を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。

一

当該基準日を含む基準期間において発行した前払式支払手段の発行額

二

当該基準日における前払式支払手段の基準日未使用残高

三

当該基準日未使用残高に係る発行保証金の額

四

その他内閣府令で定める事項

第二項

前項の報告書には、財務に関する書類その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

第三項

自家型発行者については、基準日未使用残高が基準額以下となった基準日の翌日から当該基準日以後の基準日であって再び基準日未使用残高が基準額を超えることとなった基準日の前日までの間の基準日については、第一項の規定は、適用しない。

第二十四条

(立入検査等)
第一項

内閣総理大臣は、前払式支払手段発行者の発行の業務の健全かつ適切な運営を確保するために必要があると認めるときは、当該前払式支払手段発行者に対し当該前払式支払手段発行者の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該前払式支払手段発行者の営業所、事務所その他の施設に立ち入らせ、その業務若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

第二項

内閣総理大臣は、前払式支払手段発行者の発行の業務の健全かつ適切な運営を確保するため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、当該前払式支払手段発行者から業務の委託を受けた者(その者から委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者を含む。以下この条及び第三十二条において同じ。)に対し当該前払式支払手段発行者の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該前払式支払手段発行者から業務の委託を受けた者の施設に立ち入らせ、当該前払式支払手段発行者の業務若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

第三項

前項の前払式支払手段発行者から業務の委託を受けた者は、正当な理由があるときは、同項の規定による報告若しくは資料の提出又は質問若しくは検査を拒むことができる。