第七章の七 指定紛争解決機関
第一節 通則
内閣総理大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、紛争解決等業務を行う者として、指定することができる。
法人(人格のない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含み、外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体を除く。第四号ニにおいて同じ。)であること。
第五十二条の八十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であつて紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるものを取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者でないこと。
この法律若しくは弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者でないこと。
役員のうちに、次のいずれかに該当する者がないこと。
心身の故障のため紛争解決等業務に係る職務を適正に執行することができない者として内閣府令で定める者
破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
拘禁刑以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
第五十二条の八十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消された場合若しくはこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員(外国の法令上これと同様に取り扱われている者を含む。ニにおいて同じ。)であつた者でその取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であつて紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるもの若しくは当該他の法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該政令で定める指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であつた者でその取消しの日から五年を経過しない者
この法律若しくは弁護士法又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
紛争解決等業務を的確に実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すること。
役員又は職員の構成が紛争解決等業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
紛争解決等業務の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)が法令に適合し、かつ、この法律の定めるところにより紛争解決等業務を公正かつ的確に実施するために十分であると認められること。
内閣総理大臣は、第一項の規定による指定をしようとするときは、同項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあつては、第五十二条の六十七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。)に該当していることについて、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。
第一項の規定による指定は、紛争解決等業務の種別ごとに行うものとし、同項第八号の割合は、当該紛争解決等業務の種別ごとに算定するものとする。
内閣総理大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、指定紛争解決機関の商号又は名称及び主たる営業所又は事務所の所在地、当該指定に係る紛争解決等業務の種別並びに当該指定をした日を官報で告示しなければならない。
前条第一項の規定による指定を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した指定申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
指定を受けようとする紛争解決等業務の種別
商号又は名称
主たる営業所又は事務所その他紛争解決等業務を行う営業所又は事務所の名称及び所在地
役員の氏名又は商号若しくは名称
前項の指定申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
定款及び法人の登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
組織に関する事項を記載した書類
財産目録、貸借対照表その他の紛争解決等業務を行うために必要な経理的な基礎を有することを明らかにする書類であつて内閣府令で定めるもの
その他内閣府令で定める書類
指定紛争解決機関の紛争解決委員(第五十二条の七十三第二項の規定により選任された紛争解決委員をいう。次項、次条第二項並びに第五十二条の六十七第二項及び第四項において同じ。)若しくは役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、紛争解決等業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用してはならない。
指定紛争解決機関の紛争解決委員又は役員若しくは職員で紛争解決等業務に従事する者は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第二節 業務
手続実施基本契約の内容に関する事項
手続実施基本契約の締結に関する事項
紛争解決等業務の実施に関する事項
他の指定紛争解決機関その他相談、苦情の処理又は紛争の解決を実施する国の機関、地方公共団体、民間事業者その他の者との連携に関する事項
紛争解決等業務に関する苦情の処理に関する事項
指定紛争解決機関の実質的支配者等(指定紛争解決機関の株式の所有、指定紛争解決機関に対する融資その他の事由を通じて指定紛争解決機関の事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にあるものとして内閣府令で定める者をいう。)又は指定紛争解決機関の子会社等(指定紛争解決機関が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配する関係にあるものとして内閣府令で定める者をいう。)を銀行業務等関連紛争の当事者とする銀行業務等関連紛争について紛争解決手続の業務を行うこととしている指定紛争解決機関にあつては、当該実質的支配者等若しくは当該子会社等又は指定紛争解決機関が紛争解決委員に対して不当な影響を及ぼすことを排除するための措置が講じられていること。
紛争解決手続の実施に際して行う通知について相当な方法を定めていること。
紛争解決手続の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行について定めていること。
紛争解決手続において提出された帳簿書類その他の物件の保管、返還その他の取扱いの方法を定めていること。
紛争解決手続において陳述される意見又は提出され、若しくは提示される帳簿書類その他の物件に含まれる銀行業務等関連紛争の当事者又は第三者の秘密について、当該秘密の性質に応じてこれを適切に保持するための取扱いの方法を定めていること。第五十二条の七十三第九項に規定する手続実施記録に記載されているこれらの秘密についても、同様とする。
負担金額等が著しく不当なものでないこと。
業務規程の変更は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
指定紛争解決機関は、第五十二条の七十三第九項の規定によるもののほか、内閣府令で定めるところにより、紛争解決等業務に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。
弁護士であつてその職務に従事した期間が通算して五年以上である者
紛争解決等業務の種別が銀行業務である場合にあつては銀行業務、紛争解決等業務の種別が電子決済等取扱業務である場合にあつては電子決済等取扱業務に従事した期間が通算して十年以上である者
消費生活に関する消費者と事業者との間に生じた苦情に係る相談その他の消費生活に関する事項について専門的な知識経験を有する者として内閣府令で定める者
当該申立てが司法書士法第三条第一項第七号に規定する紛争に係るものである場合にあつては、同条第二項に規定する司法書士であつて同項に規定する簡裁訴訟代理等関係業務に従事した期間が通算して五年以上である者
前各号に掲げる者に準ずる者として内閣府令で定める者
指定紛争解決機関は、第一項の申立てを第二項の規定により選任した紛争解決委員(以下この条及び次条第一項において単に「紛争解決委員」という。)による紛争解決手続に付するものとする。ただし、紛争解決委員は、当該申立てに係る当事者である加入銀行業関係業者の顧客が当該銀行業務等関連紛争を適切に解決するに足りる能力を有する者と認められることその他の事由により紛争解決手続を行うのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに第一項の申立てをしたと認めるときは、紛争解決手続を実施しないものとし、紛争解決委員が当該申立てを受託紛争解決機関における紛争解決手続に相当する手続に付することが適当と認めるときは、指定紛争解決機関は、受託紛争解決機関に紛争解決手続の業務を委託するものとする。
紛争解決委員は、当事者若しくは参考人から意見を聴取し、若しくは報告書の提出を求め、又は当事者から参考となるべき帳簿書類その他の物件の提出を求め、和解案を作成して、その受諾を勧告し、又は特別調停(第五十二条の六十七第六項に規定する特別調停案を提示することをいう。)をすることができる。
当該顧客が支払う料金に関する事項
第五十二条の六十七第四項第六号に規定する紛争解決手続の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行
その他内閣府令で定める事項
紛争解決委員の氏名
紛争解決手続の実施の経緯
紛争解決手続の結果(紛争解決手続の終了の理由及びその年月日を含む。)
指定紛争解決機関の紛争解決等業務の廃止が第五十二条の八十三第一項の規定により認可され、又は第五十二条の六十二第一項の規定による指定が第五十二条の八十四第一項の規定により取り消され、かつ、その認可又は取消しの日に紛争解決手続が実施されていた銀行業務等関連紛争がある場合において、当該紛争解決手続の申立てをした当該銀行業務等関連紛争の当事者が第五十二条の八十三第三項若しくは第五十二条の八十四第三項の規定による通知を受けた日又は当該認可若しくは取消しを知つた日のいずれか早い日から一月以内に当該紛争解決手続の目的となつた請求について訴えを提起したときも、前項と同様とする。
受訴裁判所は、いつでも前項の決定を取り消すことができる。
指定紛争解決機関でない者(金融商品取引法第百五十六条の三十九第一項の規定による指定を受けた者その他これに類する者として政令で定めるものを除く。)は、その名称又は商号中に、指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を使用してはならない。
第三節 監督
指定紛争解決機関は、第五十二条の六十三第一項第二号から第四号までに掲げる事項に変更があつたときは、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第五十二条の六十二第一項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあつては、第五十二条の六十七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。以下この号において同じ。)に該当しないこととなつた場合又は第五十二条の六十二第一項第五号から第七号までに掲げる要件に該当しないこととなるおそれがあると認められる場合
第一項の規定による休止若しくは廃止の認可を受け、又は前項の休止をした指定紛争解決機関は、当該休止又は廃止の日から二週間以内に、当該休止又は廃止の日に苦情処理手続又は紛争解決手続(他の指定紛争解決機関又は他の法律の規定による指定であつて紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるものを受けた者(以下この項において「委託紛争解決機関」という。)から業務の委託を受けている場合における当該委託に係る当該委託紛争解決機関の苦情を処理する手続又は紛争の解決を図る手続を含む。次条第三項において同じ。)が実施されていた当事者、当該当事者以外の加入銀行業関係業者及び他の指定紛争解決機関に当該休止又は廃止をした旨を通知しなければならない。指定紛争解決機関が当該休止をした当該紛争解決等業務の全部又は一部を再開するときも、同様とする。
内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当するときは、第五十二条の六十二第一項の規定による指定を取り消し、又は六月以内の期間を定めて、その業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
第五十二条の六十二第一項第二号から第七号までに掲げる要件に該当しないこととなつたとき、又は指定を受けた時点において同項各号のいずれかに該当していなかつたことが判明したとき。
不正の手段により第五十二条の六十二第一項の規定による指定を受けたとき。
法令又は法令に基づく処分に違反したとき。
第五十二条の六十二第一項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあつては、第五十二条の六十七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。以下この号において同じ。)に該当しないこととなつた場合又は第五十二条の六十二第一項の規定による指定を受けた時点において同項第五号から第七号までに掲げる要件に該当していなかつたことが判明した場合