第二章 業務
銀行は、次に掲げる業務を営むことができる。
預金又は定期積金等の受入れ
資金の貸付け又は手形の割引
為替取引
債務の保証又は手形の引受け
有価証券の貸付け
国債、地方債若しくは政府保証債(以下この条において「国債等」という。)の引受け(売出しの目的をもつてするものを除く。)又は当該引受けに係る国債等の募集の取扱い
金銭債権(譲渡性預金証書その他の内閣府令で定める証書をもつて表示されるものを含む。)の取得又は譲渡
特定目的会社が発行する特定社債(特定短期社債を除き、資産流動化計画において当該特定社債の発行により得られる金銭をもつて金銭債権(民法(明治二十九年法律第八十九号)第三編第一章第七節第一款(指図証券)に規定する指図証券、同節第二款(記名式所持人払証券)に規定する記名式所持人払証券、同節第三款(その他の記名証券)に規定するその他の記名証券及び同節第四款(無記名証券)に規定する無記名証券に係る債権並びに電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項(定義)に規定する電子記録債権を除く。以下この号において同じ。)又は金銭債権を信託する信託の受益権のみを取得するものに限る。以下この号において同じ。)その他特定社債に準ずる有価証券として内閣府令で定めるもの(以下この号において「特定社債等」という。)の引受け(売出しの目的をもつてするものを除く。)又は当該引受けに係る特定社債等の募集の取扱い
短期社債等の取得又は譲渡
地方債又は社債その他の債券の募集又は管理の受託
国、地方公共団体、会社等の金銭の収納その他金銭に係る事務の取扱い
有価証券、貴金属その他の物品の保護預り
両替
デリバティブ取引(内閣府令で定めるものに限る。)の媒介、取次ぎ又は代理
金利、通貨の価格、商品の価格、国際協力排出削減量(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成十年法律第百十七号)第二条第八項(定義)に規定する国際協力排出削減量その他これに類似するものをいう。次条第四号において同じ。)の価格その他の指標の数値としてあらかじめ当事者間で約定された数値と将来の一定の時期における現実の当該指標の数値の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引であつて内閣府令で定めるもの(次号において「金融等デリバティブ取引」という。)のうち銀行の経営の健全性を損なうおそれがないと認められる取引として内閣府令で定めるもの(第五号及び第十二号に掲げる業務に該当するものを除く。)
金融等デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理(第十三号に掲げる業務に該当するもの及び内閣府令で定めるものを除く。)
有価証券関連店頭デリバティブ取引(当該有価証券関連店頭デリバティブ取引に係る有価証券が第五号に規定する証書をもつて表示される金銭債権に該当するもの及び短期社債等以外のものである場合には、差金の授受によつて決済されるものに限る。次号において同じ。)(第二号に掲げる業務に該当するものを除く。)
有価証券関連店頭デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理
機械類その他の物件を使用させる契約であつて次に掲げる要件の全てを満たすものに基づき、当該物件を使用させる業務
前号に掲げる業務の代理又は媒介
社債、株式等の振替に関する法律第六十六条第一号(権利の帰属)に規定する短期社債
削除
投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第百三十九条の十二第一項(短期投資法人債に係る特例)に規定する短期投資法人債
信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項(短期債の発行)に規定する短期債
保険業法(平成七年法律第百五号)第六十一条の十第一項(短期社債に係る特例)に規定する短期社債
資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第八項(定義)に規定する特定短期社債
農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項(短期農林債の発行)に規定する短期農林債
その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの
各権利の金額が一億円を下回らないこと。
元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。
利息の支払期限を、ロの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。
第二項第四号の「政府保証債」とは、政府が元本の償還及び利息の支払について保証している社債その他の債券をいう。
第二項第五号の二の「特定目的会社」、「資産流動化計画」、「特定社債」又は「特定短期社債」とは、それぞれ資産の流動化に関する法律第二条第三項、第四項、第七項又は第八項に規定する特定目的会社、資産流動化計画、特定社債又は特定短期社債をいう。
第二項第六号の「有価証券の私募の取扱い」とは、有価証券の私募(金融商品取引法第二条第三項に規定する有価証券の私募をいう。)の取扱いをいう。
第二項第十号の二の「振替業」とは、社債、株式等の振替に関する法律第二条第四項(定義)の口座管理機関として行う振替業をいう。
金融商品取引法第二十八条第六項(通則)に規定する投資助言業務
金融商品取引法第三十三条第二項各号(金融機関の有価証券関連業の禁止等)に掲げる有価証券又は取引について、同項各号に定める行為を行う業務(前条第二項の規定により営む業務を除く。)
信託法(平成十八年法律第百八号)第三条第三号(信託の方法)に掲げる方法によつてする信託に係る事務に関する業務
銀行持株会社グループ(銀行持株会社及びその子会社の集団をいう。以下この項、第五十二条の二十一及び第五十二条の二十一の二第一項において同じ。)に属する二以上の会社(銀行を含む場合に限る。)が当該銀行持株会社グループに属する他の会社に当該二以上の会社に共通する業務を委託する場合(当該銀行持株会社グループに属する銀行持株会社(当該銀行持株会社グループの経営管理(第五十二条の二十一第四項に規定する経営管理をいう。)を行うものに限る。次号において同じ。)が、内閣府令で定めるところにより、当該業務の的確な遂行を確保するための措置を講ずる場合に限る。)
銀行持株会社グループに属する二以上の会社(銀行を含む場合に限る。)が当該銀行持株会社グループに属する銀行持株会社に当該二以上の会社に共通する業務を委託する場合
銀行は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める措置を講じなければならない。
指定銀行業務紛争解決機関(指定紛争解決機関であつてその紛争解決等業務の種別が銀行業務であるものをいう。以下この条において同じ。)が存在する場合 一の指定銀行業務紛争解決機関との間で手続実施基本契約を締結する措置
指定銀行業務紛争解決機関が存在しない場合 銀行業務に関する苦情処理措置(顧客からの苦情の処理の業務に従事する使用人その他の従業者に対する助言若しくは指導を第五十二条の七十三第三項第三号に掲げる者に行わせること又はこれに準ずるものとして内閣府令で定める措置をいう。)及び紛争解決措置(顧客との紛争の解決を認証紛争解決手続(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成十六年法律第百五十一号)第二条第三号(定義)に規定する認証紛争解決手続をいう。)により図ること又はこれに準ずるものとして内閣府令で定める措置をいう。)
銀行は、前項の規定により手続実施基本契約を締結する措置を講じた場合には、当該手続実施基本契約の相手方である指定銀行業務紛争解決機関の商号又は名称を公表しなければならない。
第一項の規定は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間においては、適用しない。
第一項第一号に掲げる場合に該当していた場合において、同項第二号に掲げる場合に該当することとなつたとき 第五十二条の八十三第一項の規定による紛争解決等業務の廃止の認可又は第五十二条の八十四第一項の規定による指定の取消しの時に、同号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
第一項第一号に掲げる場合に該当していた場合において、同号の一の指定銀行業務紛争解決機関の紛争解決等業務の廃止が第五十二条の八十三第一項の規定により認可されたとき、又は同号の一の指定銀行業務紛争解決機関の第五十二条の六十二第一項の規定による指定が第五十二条の八十四第一項の規定により取り消されたとき(前号に掲げる場合を除く。) その認可又は取消しの時に、第一項第一号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
第一項第二号に掲げる場合に該当していた場合において、同項第一号に掲げる場合に該当することとなつたとき 第五十二条の六十二第一項の規定による指定の時に、同号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
銀行は、持分会社の無限責任社員又は業務を執行する社員となることができない。
銀行の同一人(当該同一人と政令で定める特殊の関係のある者を含む。以下この条において同じ。)に対する信用の供与等(信用の供与又は出資(信用の供与又は出資に相当するものを含む。)として政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)の額は、政令で定める区分ごとに、当該銀行の自己資本の額に政令で定める率を乗じて得た額(以下この条において「信用供与等限度額」という。)を超えてはならない。ただし、信用の供与等を受けている者が合併をし、共同新設分割(二以上の株式会社又は合同会社が共同してする新設分割をいう。第十六条の四第四項第四号及び第五十二条の二十二第一項において同じ。)若しくは吸収分割をし、又は事業を譲り受けたことにより銀行の同一人に対する信用の供与等の額が信用供与等限度額を超えることとなる場合その他政令で定めるやむを得ない理由がある場合において、内閣総理大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
国及び地方公共団体に対する信用の供与、政府が元本の返済及び利息の支払について保証している信用の供与その他これらに準ずるものとして政令で定める信用の供与等
第二項の場合において、銀行及びその子会社等又はその子会社等の同一人に対する信用の供与等の合計額が合算信用供与等限度額を超えることとなつたときは、その超える部分の信用の供与等の額は、当該銀行の信用の供与等の額とみなす。
銀行は、その特定関係者(当該銀行の子会社、当該銀行の銀行主要株主、当該銀行を子会社とする銀行持株会社、当該銀行持株会社の子会社(当該銀行を除く。)、当該銀行を所属銀行とする銀行代理業者その他の当該銀行と政令で定める特殊の関係のある者をいう。以下この条及び次条において同じ。)又はその特定関係者の顧客との間で、次に掲げる取引又は行為をしてはならない。ただし、当該取引若しくは行為をすることにつき内閣府令で定めるやむを得ない理由がある場合において、内閣総理大臣の承認を受けたとき、又は当該銀行を子会社とする銀行持株会社(他の銀行又は銀行持株会社の子会社でないものに限る。)の子会社(当該銀行以外の銀行に限る。)との間で当該取引若しくは行為を行う場合において、当該銀行の経営の健全性を損なうおそれがないことその他の内閣府令で定める要件を満たすものとして内閣総理大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
顧客に対し、虚偽のことを告げる行為
顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為
前三号に掲げるもののほか、顧客の保護に欠けるおそれがあるものとして内閣府令で定める行為
金融商品取引法第三章第一節第五款(第三十四条の二第六項から第八項まで(特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合)並びに第三十四条の三第五項及び第六項(特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合)を除く。)(特定投資家)、同章第二節第一款(第三十五条から第三十六条の四まで(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲、第二種金融商品取引業又は投資助言・代理業のみを行う者の兼業の範囲、業務管理体制の整備、顧客の利益の保護のための体制整備、標識の掲示等、名義貸しの禁止、社債の管理の禁止等)、第三十七条第一項第二号(広告等の規制)、第三十七条の二(取引態様の事前明示義務)、第三十七条の三第一項第二号及び第六号並びに第三項(契約締結前の情報の提供等)、第三十七条の五(保証金の受領に係る書面の交付)、第三十七条の七(指定紛争解決機関との契約締結義務等)、第三十八条第一号、第二号、第七号及び第八号並びに第三十八条の二(禁止行為)、第三十九条第三項ただし書、第四項、第六項及び第七項(損失補塡等の禁止)並びに第四十条の二から第四十条の七まで(最良執行方針等、分別管理が確保されていない場合の売買等の禁止、金銭の流用が行われている場合の募集等の禁止、出資対象事業の状況に係る情報の提供が確保されていない場合の売買等の禁止、出資対象事業の状況に係る情報が提供されていない場合の募集等の禁止、特定投資家向け有価証券の売買等の制限、特定投資家向け有価証券に関する告知義務、のみ行為の禁止、店頭デリバティブ取引に関する電子情報処理組織の使用義務等)を除く。)(通則)及び第四十五条(第三号及び第四号を除く。)(雑則)の規定は、銀行が行う特定預金等契約(特定預金等(金利、通貨の価格、同法第二条第十四項に規定する金融商品市場における相場その他の指標に係る変動によりその元本について損失が生ずるおそれがある預金又は定期積金等として内閣府令で定めるものをいう。)の受入れを内容とする契約をいう。以下同じ。)の締結について準用する。この場合において、これらの規定中「金融商品取引契約」とあるのは「特定預金等契約」と、「金融商品取引業」とあるのは「特定預金等契約の締結の業務」と、これらの規定(同法第三十四条の規定を除く。)中「金融商品取引行為」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、同法第三十四条中「顧客を相手方とし、又は顧客のために金融商品取引行為(第二条第八項各号に掲げる行為をいう。以下同じ。)を行うことを内容とする契約」とあるのは「銀行法第十三条の四に規定する特定預金等契約」と、同法第三十七条の三第一項中「掲げる事項」とあるのは「掲げる事項及び預金者等(銀行法第二条第五項に規定する預金者等をいう。以下この項において同じ。)の保護に資するための当該特定預金等契約の内容その他預金者等に参考となるべき事項(次項において「参考事項等」という。)」と、同条第二項中「除く。)」とあるのは「除く。)及び参考事項等」と、同項ただし書中「当該事項」とあるのは「これらの事項」と、同法第三十九条第一項第一号中「有価証券の売買その他の取引(買戻価格があらかじめ定められている買戻条件付売買その他の政令で定める取引を除く。)又はデリバティブ取引(以下この条において「有価証券売買取引等」という。)」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、「有価証券又はデリバティブ取引(以下この条において「有価証券等」という。)」とあるのは「特定預金等契約」と、「顧客(信託会社等(信託会社又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。以下同じ。)が、信託契約に基づいて信託をする者の計算において、有価証券の売買又はデリバティブ取引を行う場合にあつては、当該信託をする者を含む。以下この条において同じ。)」とあるのは「顧客」と、「補足するため」とあるのは「補足するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同項第二号中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、「有価証券等」とあるのは「特定預金等契約」と、「追加するため」とあるのは「追加するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同項第三号中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、「有価証券等」とあるのは「特定預金等契約」と、「追加するため、」とあるのは「追加するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同条第二項中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、同条第三項中「原因となるものとして内閣府令で定めるもの」とあるのは「原因となるもの」と、同法第四十五条第二号中「第三十七条の二から第三十七条の六まで、第四十条の二第四項及び第四十三条の四」とあるのは「第三十七条の三(第一項第一号、第三号から第五号まで及び第七号に係る部分に限り、第三項を除く。)、第三十七条の四及び第三十七条の六」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
銀行の取締役又は執行役が当該銀行から受ける信用の供与については、その条件が、当該銀行の信用の供与の通常の条件に照らして、当該銀行に不利益を与えるものであつてはならない。
銀行の取締役又は執行役が当該銀行から信用の供与を受ける場合における会社法第三百六十五条第一項(競業及び取締役会設置会社との取引等の制限)の規定により読み替えて適用する同法第三百五十六条第一項(競業及び利益相反取引の制限)の規定及び同法第四百十九条第二項(執行役の監査委員に対する報告義務等)において準用する同法第三百五十六条第一項の規定による取締役会の承認に対する同法第三百六十九条第一項(取締役会の決議)の規定の適用については、同項中「その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)」とあるのは、「その三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数」とする。
銀行は、内閣府令で定める場合を除き、天災その他のやむを得ない理由によりその営業所において臨時にその業務の全部又は一部を休止するときは、直ちにその旨を、理由を付して内閣総理大臣に届け出るとともに、公告し、かつ、内閣府令で定めるところにより、当該営業所の店頭に掲示しなければならない。銀行が臨時にその業務の全部又は一部を休止した営業所においてその業務の全部又は一部を再開するときも、同様とする。