警察本部長は、前条第一項の規定による返還を行うため、必要な調査を行うものとする。
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第四章の二 口座等犯罪利用防止措置(第十九条の七から第十九条の十四まで)
犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第三十四号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。
本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。
警察本部長は、前項の規定による調査のため必要があると認めるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
警察本部長は、第一項の規定による調査の結果その他の事由により前条第一項の規定により返還を受けるべき者を認めたときは、速やかに(同項各号のいずれかに掲げる事情がある場合にあっては、当該事情がやんだ後速やかに)、その者に対し、当該返還を受けるために必要な手続を通知しなければならない。
警察本部長は、第十九条の五の規定により保管する財産(第十九条の六第四項各号に規定する移転があった場合における当該移転に係る財産を含む。以下「保管財産」という。)について、前条第一項の規定による調査を行ってもなおその返還を受けるべき者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、警察庁長官に対し、次項の規定による公告を行うことを求めなければならない。
警察庁長官は、前項の求めがあったときは、速やかに、次に掲げる事項を公告しなければならない。
当該警察本部長が置かれる都道府県警察の名称
当該保管財産の保管原因行為があった日時
当該保管財産の保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等に係る特定事業者の名称並びに口座等の番号その他の符号及び名義人の氏名又は名称その他の当該保管原因行為に係る事項(前号に掲げる事項を除く。)
当該保管財産の内容
前各号に掲げるもののほか、国家公安委員会規則で定める事項
警察本部長は、第十九条の六第一項の規定による返還を行うときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その者が当該返還を受けるべき者であることを確認し、かつ、受領書と引換えに返還しなければならない。
警察本部長は、第十九条の六第一項の規定による返還のため必要があると認めるときは、当該返還を受けようとする者に対し、報告若しくは資料の提出を求め、又は警察官に質問させることができる。
前項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第十九条の八第二項の規定による公告の日から起算して六月(第十九条の六第一項各号に掲げる事情があった期間を除く。)を経過してもなお第十九条の六第一項の規定により保管財産の返還を受けるべき者を知ることができず、若しくはその所在を知ることができないとき、又は当該返還を受けるべき者が保管財産について返還を受ける権利(以下「返還請求権」という。)を放棄したときは、当該保管財産に係る返還請求権は消滅する。この場合において、当該保管財産が金銭以外の財産であるときは、警察本部長は、速やかに、その換価をしなければならない。
第二節 特定被害回復給付金の支給新設
第一款 通則新設
この節において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
特定被害回復給付金 給付資金から支給される金銭であって、支給対象犯罪行為により失われた財産の価額を基礎として次款及び第三款の規定によりその金額が算出されるものをいう。
給付資金 第十九条の十四第四項又は第十九条の二十第三項の規定により公安委員会が保管する金銭をいう。
支給対象犯罪行為 詐欺その他の人の財産を害する罪の犯罪行為であって、人に、移転元預貯金口座等(預貯金口座等を移転元として第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転が行われた場合における当該移転元の預貯金口座等をいう。第十九条の十四及び第十九条の十五第二項第三号において同じ。)に対する財産の移転を行わせることにより、当該財産を害したものをいう。
費用 この節の規定による通知に要する費用その他の給付資金から支弁すべきものとして国家公安委員会規則で定める費用をいう。
公安委員会は、この節の定めるところにより、支給対象犯罪行為により害を被った者(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。)であってこれにより財産を失ったものに対し、特定被害回復給付金を支給する。
公安委員会は、前項に規定する者(以下「対象被害者」という。)について、相続その他の一般承継があったときは、この節の定めるところにより、その相続人その他の一般承継人に対し、特定被害回復給付金を支給する。
前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者は、特定被害回復給付金の支給を受けることができない。
支給対象犯罪行為により失われた財産(当該財産が二人以上の者の共有に属するときは、その持分。以下この条において同じ。)の価額に相当する損害の全部について、その塡補又は賠償がされた場合(当該支給対象犯罪行為により当該財産を失った対象被害者又はその一般承継人以外の者により当該塡補又は賠償がされた場合に限る。)における当該支給対象犯罪行為により当該財産を失った対象被害者又はその一般承継人
支給対象犯罪行為を実行した者若しくはこれに共犯として加功した者、支給対象犯罪行為に関連して不正な利益を得た者、支給対象犯罪行為により財産を失ったことについて自己に不法な原因がある者その他特定被害回復給付金の支給を受けることが社会通念上適切でない者又は対象被害者がこれらの者のいずれかに該当する場合におけるその一般承継人
第二款 特定被害回復給付金支給手続新設
警察本部長は、第十九条の十の規定によりその保管原因行為が第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転である保管財産について返還請求権が消滅した場合(当該保管財産について第十九条の十の規定による換価を行うべき場合にあっては、当該換価が終了した場合に限る。第五項において同じ。)であって、当該財産の移転について移転元預貯金口座等があるときは、当該都道府県警察を管理する公安委員会に対し、当該保管財産に係る給付資金から特定被害回復給付金を支給するための手続(以下「特定被害回復給付金支給手続」という。)を開始することを求めなければならない。ただし、当該保管財産(当該保管財産が第十九条の十の規定により換価された場合にあっては、当該換価により得られた金銭。第四項及び第十九条の二十四第一項において同じ。)の価額が特定被害回復給付金支給手続に要することが見込まれる費用の額として国家公安委員会規則で定める額を超えないときは、この限りでない。
公安委員会は、前項の求めがあったときは、遅滞なく、特定被害回復給付金支給手続を開始する旨の決定をするものとする。
前項の決定は、第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転に係る犯罪利用防止措置用口座等ごとにするものとする。
公安委員会は、第二項の規定により特定被害回復給付金支給手続を開始する旨の決定をしたときは、当該決定に係る保管財産を給付資金として保管するものとする。
警察本部長は、第十九条の十の規定によりその保管原因行為が第十九条の五第一項第一号に掲げる財産の移転である保管財産について返還請求権が消滅した場合であって、当該財産の移転について移転元預貯金口座等がないとき、又は第一項ただし書に規定する場合に該当するときは、警察庁長官に対し、次項の規定による公告を行うことを求めなければならない。
警察庁長官は、前項の求めがあったときは、速やかに、当該返還請求権が消滅した保管財産について特定被害回復給付金支給手続が行われない旨を公告しなければならない。