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犯罪による収益の移転防止に関する法律(はんざいによるしゅうえきのいてんぼうしにかんするほうりつ)

第四章の二 口座等犯罪利用防止措置(第十九条の二から第十九条の六まで)

犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第三十四号)による改正後の条文です。変わる言葉に印をつけています。

本則は章ごとのページで読みます。長い章は、さらに条のまとまりごとに分けています。本則の全条文と、この改正が変える附則・別表を示します。この改正が触れていない附則や別表は、いま施行されている条文のページでご覧ください。

第四章の二 口座等犯罪利用防止措置新設

第一節 口座等犯罪利用防止措置の実施新設

第十九条の二見出し新設

犯罪利用防止措置用口座等の開設等

この条に改正7か所
第十九条の二第一項(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)新設

警察官は、次条の規定による措置(以下「口座等犯罪利用防止措置」という。)を実施するため、その所属する都道府県警察の警察本部長の指揮を受けて、次に掲げる特定事業者に対し、その身分を証明する証票及び国家公安委員会規則で定める書面の提示(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法による措置であって、当該提示に相当するものとして国家公安委員会規則で定めるものを含む。)を行って、犯罪利用防止措置用口座等(警察本部長と次の各号に掲げる特定事業者との間における当該各号に定める契約により、当該契約に係る役務の提供を受けるために開設され、又は設定される口座又はこれに準ずるもの(以下「口座等」という。)であって、当該口座等に係る通帳、カードその他のものにおいて表示され、又は記録される当該口座等の名義人その他の事項について当該口座等が口座等犯罪利用防止措置のために用いられるものであることが当該口座等犯罪利用防止措置の相手方その他の者に推知されないようにするための措置が講じられるものをいう。以下同じ。)を開設し、又は設定するよう求めることができる。

第十九条の二第一項第一号(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)新設

第二条第二項第一号から第十五号まで及び第三十七号に掲げる特定事業者(第二十六条第一項及び第三十二条第四項第一号において「預貯金取扱事業者」という。) 別表第二条第二項第一号から第三十八号までに掲げる者の項の下欄に規定する預貯金契約(第二十六条第一項において単に「預貯金契約」という。)

第十九条の二第一項第二号(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)新設

第二条第二項第三十号の二に掲げる特定事業者(以下この号及び第二十七条第一項において「高額電子移転可能型前払式支払手段発行者」という。) 高額電子移転可能型前払式支払手段発行者が顧客に資金決済に関する法律第三条第八項に規定する高額電子移転可能型前払式支払手段を利用させることを内容とする契約(第二十七条第一項において「高額電子移転可能型前払式支払手段利用契約」という。)

第十九条の二第一項第三号(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)新設

第二条第二項第三十一号に掲げる特定事業者(以下この号及び第二十八条第一項において「資金移動業者」という。) 資金移動業者との間における為替取引による送金又はその受取に係る役務の提供を受けることを内容とする契約

第十九条の二第一項第四号(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)新設

電子決済手段等取引業者 資金決済に関する法律第二条第十項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約(第二十九条第一項において「電子決済手段等取引契約」という。)

第十九条の二第一項第五号(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)新設

第二条第二項第三十一号の三から第三十一号の五までに掲げる特定事業者(第三十条第一項において「電子決済等取扱業者等」という。) 銀行法第二条第十七項各号、信用金庫法第八十五条の三第二項各号又は協同組合による金融事業に関する法律第六条の四の三第二項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約(第三十条第一項において「電子決済等利用契約」という。)

第十九条の二第一項第六号(犯罪利用防止措置用口座等の開設等)新設

暗号資産交換業者 資金決済に関する法律第二条第十五項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約(第三十一条第一項において「暗号資産交換契約」という。)

第十九条の三見出し新設

口座等犯罪利用防止措置の実施

この条に改正3か所
第十九条の三第一項(口座等犯罪利用防止措置の実施)新設

警察官は、次に掲げる者を認めた場合において、預貯金口座等(前条各号に掲げる特定事業者との間における当該各号に定める契約に係る役務(以下この条及び第三十二条第四項において「預貯金契約等役務」という。)の提供を受けるために開設され、又は設定された口座等をいう。以下この条及び第十九条の十一第三号において同じ。)が犯罪に利用されることを防止するために必要があると認めるときは、その所属する都道府県警察の警察本部長の指揮を受けて、その者に対し、犯罪利用防止措置用口座等に係る通帳、カード、預貯金契約等役務の提供を受けるために必要な情報その他当該預貯金契約等役務の提供を受けるために必要なもの(以下「犯罪利用防止措置用通帳等」という。)を譲り渡し、交付し、又は提供すること、同項に規定する特定役務利用財産移転行為(第二号及び第十九条の六第四項第二号において単に「特定役務利用財産移転行為」という。)をすることを受託して犯罪利用防止措置用口座等において財産を受け取るために必要な情報(以下この条において「口座等関係情報」という。)を提供することその他の預貯金口座等が犯罪に利用されることを防止するための犯罪利用防止措置用口座等又は犯罪利用防止措置用通帳等を用いた措置を講ずることができる。この場合においては、警察官は、当該措置を的確に実施するために必要と認められる範囲内において、当該警察官の氏名、身分その他の事項、当該犯罪利用防止措置用通帳等又は当該口座等関係情報が犯罪利用防止措置用口座等に係るものであることその他当該措置に係る事実を隠し、又は偽ることができる。

第十九条の三第一項第一号(口座等犯罪利用防止措置の実施)新設

第二十六条第一項に規定する預貯金通帳等、第二十七条第一項に規定する高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報、第二十八条第一項に規定する為替取引カード等、第二十九条第一項に規定する電子決済手段等取引用情報、第三十条第一項に規定する電子決済等利用情報又は第三十一条第一項に規定する暗号資産交換用情報を譲り渡し、交付し、又は提供するよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引する者(通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由があると認められる者を除く。)

第十九条の三第一項第二号(口座等犯罪利用防止措置の実施)新設

有償で特定役務利用財産移転行為をするよう、人に依頼し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引する者(前号に規定する正当な理由があると認められる者を除く。)

第十九条の四見出し新設

特定事業者に対する協力の求め

この条に改正1か所
第十九条の四第一項(特定事業者に対する協力の求め)新設

警察官は、口座等犯罪利用防止措置を講じた場合において、必要があると認めるときは、第十九条の二各号に掲げる特定事業者に対し、犯罪利用防止措置用口座等に係る取引に関する情報の提供その他の必要な協力を求めることができる。

第十九条の五見出し新設

移転を受けた財産の保管

この条に改正4か所
第十九条の五第一項(移転を受けた財産の保管)新設

口座等犯罪利用防止措置が講じられた場合において、次の各号に掲げる財産の移転があったときは、当該口座等犯罪利用防止措置の指揮を行う警察本部長は、次条第一項の規定による返還を行うために当該各号に定める財産を保管しなければならない。

第十九条の五第一項第一号(移転を受けた財産の保管)新設

犯罪利用防止措置用口座等への財産の移転 当該移転に係る財産

第十九条の五第一項第二号(移転を受けた財産の保管)新設

前号に掲げるもののほか、犯罪利用防止措置用通帳等の譲渡し、交付又は提供の対価を受け取ることその他の事由による警察官への金銭その他の財産の移転 当該移転に係る財産

第十九条の五第二項(移転を受けた財産の保管)新設

警察本部長は、前項の規定により保管する財産が滅失し、若しくは毀損するおそれがあるとき、又はその保管若しくは返還に過大な費用若しくは手数を要するときは、当該財産を換価して当該換価により得られた金銭を保管することができる。

第十九条の六見出し新設

保管財産の返還

この条に改正10か所
第十九条の六第一項(保管財産の返還)新設

前条の規定により財産を保管した警察本部長は、速やかに、当該保管の原因となった同条第一項各号に掲げる財産の移転(以下「保管原因行為」という。)を行った者に対し、当該保管に係る財産(当該財産が金銭債権である場合にあっては、当該金銭債権の価額に相当する金銭)を返還するものとする。ただし、次の各号のいずれかに掲げる事情がある場合には、当該事情がやんだ後速やかに返還するものとする。

第十九条の六第一項第一号(保管財産の返還)新設

この節の規定の施行又は犯罪の捜査に支障を及ぼすおそれがあること。

第十九条の六第一項第二号(保管財産の返還)新設

保管原因行為が前条第一項第一号に掲げる財産の移転である場合において、当該保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等に係る財産の払戻しを求める訴えが提起されていること又は当該財産に係る債権について強制執行、仮差押え若しくは仮処分の手続が行われていること。

第十九条の六第一項第三号(保管財産の返還)新設

前二号に掲げるもののほか、国家公安委員会規則で定める事情

第十九条の六第二項(保管財産の返還)新設

前項の規定により返還する財産の価額又は数量(以下この項及び第四項において「価額等」という。)は、前条の規定による当該財産の保管が犯罪利用防止措置用口座等において行われた場合には、当該保管の開始の時の価額等によるものとする。

第十九条の六第三項(保管財産の返還)新設

第一項の規定による返還に要する費用は、当該返還を受ける者の負担とする。

第十九条の六第四項(保管財産の返還)新設

警察本部長は、次の各号のいずれかに掲げるときは、第二項の規定にかかわらず、第一項の規定による返還の相手方に対して引き渡す財産の価額等から、当該各号に規定する移転に係る財産に相当する財産の価額等を控除することができる。

第十九条の六第四項第一号(保管財産の返還)新設

当該保管原因行為の前又は後に当該保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等から財産の移転があった場合であって、当該返還の相手方が当該移転を行ったと認められるとき。

第十九条の六第四項第二号(保管財産の返還)新設

当該保管原因行為の前又は後に警察官が他人の依頼を受けて当該保管原因行為に係る犯罪利用防止措置用口座等から特定役務利用財産移転行為をして財産の移転を行った場合であって、当該返還の相手方が当該依頼を行ったと認められるとき。

第十九条の六第五項(保管財産の返還)新設

第一項の規定により返還する財産には、利息を付さない。

改正箇所 1 / 27