第五章の二 訪問購入
この章及び第五十八条の二十四第一項において「訪問購入」とは、物品の購入を業として営む者(以下「購入業者」という。)が営業所等以外の場所において、売買契約の申込みを受け、又は売買契約を締結して行う物品(当該売買契約の相手方の利益を損なうおそれがないと認められる物品又はこの章の規定の適用を受けることとされた場合に流通が著しく害されるおそれがあると認められる物品であつて、政令で定めるものを除く。以下この章、同項及び第六十七条第一項において同じ。)の購入をいう。
購入業者は、訪問購入をしようとするときは、その勧誘に先立つて、その相手方に対し、購入業者の氏名又は名称、売買契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る物品の種類を明らかにしなければならない。
物品の種類
物品の購入価格
物品の代金の支払の時期及び方法
物品の引渡時期及び引渡しの方法
第五十八条の十四第一項の規定による売買契約の申込みの撤回又は売買契約の解除に関する事項(同条第二項から第五項までの規定に関する事項を含む。)
第五十八条の十五の規定による物品の引渡しの拒絶に関する事項
前各号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項
購入業者は、訪問購入に係る売買契約の相手方から直接物品の引渡しを受ける時は、その売買契約の相手方に対し、第五十八条の十四第一項ただし書に規定する場合を除き、当該物品の引渡しを拒むことができる旨を告げなければならない。
購入業者は、訪問購入に係る売買契約の締結について勧誘をするに際し、又は訪問購入に係る売買契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、次の事項につき、不実のことを告げる行為をしてはならない。
物品の種類及びその性能又は品質その他これらに類するものとして主務省令で定める事項
物品の購入価格
物品の代金の支払の時期及び方法
物品の引渡時期及び引渡しの方法
当該売買契約の申込みの撤回又は当該売買契約の解除に関する事項(第五十八条の十四第一項から第五項までの規定に関する事項を含む。)
第五十八条の十五の規定による物品の引渡しの拒絶に関する事項
顧客が当該売買契約の締結を必要とする事情に関する事項
前各号に掲げるもののほか、当該売買契約に関する事項であつて、顧客又は売買契約の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの
購入業者は、訪問購入に係る売買契約の締結について勧誘をするに際し、前項第一号から第六号までに掲げる事項につき、故意に事実を告げない行為をしてはならない。
購入業者は、訪問購入に係る売買契約を締結させ、又は訪問購入に係る売買契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、人を威迫して困惑させてはならない。
購入業者は、訪問購入に係る物品の引渡しを受けるため、物品の引渡時期その他物品の引渡しに関する事項であつて、売買契約の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない。
購入業者は、訪問購入に係る物品の引渡しを受けるため、人を威迫して困惑させてはならない。
購入業者は、第五十八条の八第一項各号のいずれかに該当する売買契約の相手方から物品の引渡しを受けた後に、第三者に当該物品を引き渡したときは、第五十八条の十四第一項ただし書に規定する場合を除き、その旨及びその引渡しに関する事項として主務省令で定める事項を、遅滞なく、その売買契約の相手方に通知しなければならない。
購入業者は、第五十八条の八第一項各号のいずれかに該当する売買契約の相手方から物品の引渡しを受けた後に、第五十八条の十四第一項ただし書に規定する場合以外の場合において第三者に当該物品を引き渡すときは、主務省令で定めるところにより、同項の規定により当該物品の売買契約が解除された旨又は解除されることがある旨を、その第三者に通知しなければならない。
主務大臣は、購入業者が第五十八条の五、第五十八条の六、第五十八条の七第一項、第五十八条の八第一項若しくは第二項若しくは第五十八条の九から前条までの規定に違反し、又は次に掲げる行為をした場合において、訪問購入に係る取引の公正及び売買契約の相手方の利益が害されるおそれがあると認めるときは、その購入業者に対し、当該違反又は当該行為の是正のための措置、売買契約の相手方の利益の保護を図るための措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができる。
訪問購入に係る売買契約に基づく債務又は訪問購入に係る売買契約の解除によつて生ずる債務の全部又は一部の履行を拒否し、又は不当に遅延させること。
訪問購入に係る売買契約の締結について勧誘をするに際し、当該売買契約に関する事項であつて、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの(第五十八条の十第一項第一号から第六号までに掲げるものを除く。)につき、故意に事実を告げないこと。
訪問購入に係る売買契約の申込みの撤回又は解除を妨げるため、当該売買契約に関する事項であつて、顧客又は売買契約の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げないこと。
前三号に掲げるもののほか、訪問購入に関する行為であつて、訪問購入に係る取引の公正及び売買契約の相手方の利益を害するおそれがあるものとして主務省令で定めるもの
主務大臣は、前項の規定による指示をしたときは、その旨を公表しなければならない。
主務大臣は、購入業者が第五十八条の五、第五十八条の六、第五十八条の七第一項、第五十八条の八第一項若しくは第二項若しくは第五十八条の九から第五十八条の十一の二までの規定に違反し若しくは前条第一項各号に掲げる行為をした場合において訪問購入に係る取引の公正及び売買契約の相手方の利益が著しく害されるおそれがあると認めるとき、又は購入業者が同項の規定による指示に従わないときは、その購入業者に対し、二年以内の期間を限り、訪問購入に関する業務の全部又は一部を停止すべきことを命ずることができる。この場合において、主務大臣は、その購入業者が個人である場合にあつては、その者に対して、当該停止を命ずる期間と同一の期間を定めて、当該停止を命ずる範囲の業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることの禁止を併せて命ずることができる。
主務大臣は、前二項の規定による命令をしたときは、その旨を公表しなければならない。
購入業者が営業所等以外の場所において物品につき売買契約の申込みを受けた場合におけるその申込みをした者又は購入業者が営業所等以外の場所において物品につき売買契約を締結した場合(営業所等において申込みを受け、営業所等以外の場所において売買契約を締結した場合を除く。)におけるその売買契約の相手方(以下この条及び次条において「申込者等」という。)は、書面又は電磁的記録によりその売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除(以下この条において「申込みの撤回等」という。)を行うことができる。ただし、申込者等が第五十八条の八第一項又は第二項の書面を受領した日(その日前に第五十八条の七第一項の書面を受領した場合にあつては、その書面を受領した日)から起算して八日を経過した場合(申込者等が、購入業者が第五十八条の十第一項の規定に違反して申込みの撤回等に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより当該告げられた内容が事実であるとの誤認をし、又は購入業者が同条第三項の規定に違反して威迫したことにより困惑し、これらによつて当該期間を経過するまでに申込みの撤回等を行わなかつた場合には、当該申込者等が、当該購入業者が主務省令で定めるところにより当該売買契約の申込みの撤回等を行うことができる旨を記載して交付した書面を受領した日から起算して八日を経過した場合)においては、この限りでない。
購入業者は、第五十八条の八第一項各号のいずれかに該当する売買契約の締結をした場合において、その売買契約が解除されたときは、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにおいても、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払をその売買契約の相手方に対して請求することができない。
当該売買契約の解除が当該売買契約についての代金の支払後である場合 当該代金に相当する額及びその利息
当該売買契約の解除が当該売買契約についての代金の支払前である場合 契約の締結及び履行のために通常要する費用の額
購入業者は、第五十八条の八第一項各号のいずれかに該当する売買契約の締結をした場合において、その売買契約についての物品の引渡しの義務が履行されない場合(売買契約が解除された場合を除く。)には、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにおいても、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払をその売買契約の相手方に対して請求することができない。
履行期限後に当該物品が引き渡された場合 当該物品の通常の使用料の額(当該物品の購入価格に相当する額から当該物品の引渡しの時における価額を控除した額が通常の使用料の額を超えるときは、その額)
当該物品が引き渡されない場合 当該物品の購入価格に相当する額
この章の規定は、次の訪問購入については、適用しない。
売買契約で、第五十八条の四に規定する売買契約の申込みをした者が営業のために若しくは営業として締結するもの又はその売買契約の相手方が営業のために若しくは営業として締結するものに係る訪問購入
本邦外に在る者に対する訪問購入
国又は地方公共団体が行う訪問購入
次の団体がその直接又は間接の構成員に対して行う訪問購入(その団体が構成員以外の者にその事業又は施設を利用させることができる場合には、これらの者に対して行う訪問購入を含む。)
特別の法律に基づいて設立された組合並びにその連合会及び中央会
国家公務員法第百八条の二又は地方公務員法第五十二条の団体
労働組合
事業者がその従業者に対して行う訪問購入
第五十八条の六第一項及び第五十八条の七から前条までの規定は、次の訪問購入については、適用しない。
その住居において売買契約の申込みをし又は売買契約を締結することを請求した者に対して行う訪問購入