第四章 車両等の運転者及び使用者の義務
第一節 運転者の義務
何人も、自動車(道路運送法第二条第三項に規定する旅客自動車運送事業(以下単に「旅客自動車運送事業」という。)の用に供する自動車で当該業務に従事中のものその他の政令で定める自動車を除く。以下この項において同じ。)又は一般原動機付自転車の運転者が第八十四条第一項の規定による公安委員会の運転免許を受けていないこと(第九十条第五項、第百三条第一項若しくは第四項、第百三条の二第一項、第百四条の二の三第一項若しくは第三項又は同条第五項において準用する第百三条第四項の規定により運転免許の効力が停止されていることを含む。)を知りながら、当該運転者に対し、当該自動車又は一般原動機付自転車を運転して自己を運送することを要求し、又は依頼して、当該運転者が第一項の規定に違反して運転する自動車又は一般原動機付自転車に同乗してはならない。
十六歳未満の者は、特定小型原動機付自転車を運転してはならない。
何人も、前項の規定に違反して特定小型原動機付自転車を運転することとなるおそれがある者に対し、特定小型原動機付自転車を提供してはならない。
何人も、車両(トロリーバス及び旅客自動車運送事業の用に供する自動車で当該業務に従事中のものその他の政令で定める自動車を除く。以下この項、第百十七条の二の二第一項第六号及び第百十七条の三の二第三号において同じ。)の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、当該運転者に対し、当該車両を運転して自己を運送することを要求し、又は依頼して、当該運転者が第一項の規定に違反して運転する車両に同乗してはならない。
車両の運転者が前条の規定に違反して過労により正常な運転ができないおそれがある状態で車両を運転する行為(以下この条及び第七十五条の二第一項において「過労運転」という。)を当該車両の使用者(当該車両の運転者であるものを除く。以下この条において同じ。)の業務に関してした場合において、当該過労運転に係る車両の使用者が当該車両につき過労運転を防止するため必要な運行の管理を行つていると認められないときは、当該車両の使用の本拠の位置を管轄する公安委員会は、当該車両の使用者に対し、過労運転が行われることのないよう運転者に指導し又は助言することその他過労運転を防止するため必要な措置をとることを指示することができる。
第二十二条の二第二項の規定は、前項の規定による指示について準用する。
前項に定めるもののほか、警察官は、車両等の運転者が車両等の運転に関しこの法律(第六十四条第一項、第六十五条第一項、第六十六条、第七十一条の四第四項から第七項まで及び第八十五条第五項から第七項(第二号を除く。)までを除く。)若しくはこの法律に基づく命令の規定若しくはこの法律の規定に基づく処分に違反し、又は車両等の交通による人の死傷若しくは物の損壊(以下「交通事故」という。)を起こした場合において、当該車両等の運転者に引き続き当該車両等を運転させることができるかどうかを確認するため必要があると認めるときは、当該車両等の運転者に対し、第九十二条第一項の運転免許証又は第百七条の二の国際運転免許証若しくは外国運転免許証の提示を求めることができる。
前三項の場合において、当該車両等の運転者が第六十四条第一項、第六十四条の二第一項、第六十五条第一項、第六十六条、第七十一条の四第四項から第七項まで又は第八十五条第五項から第七項(第二号を除く。)までの規定に違反して車両等を運転するおそれがあるときは、警察官は、その者が正常な運転ができる状態になるまで車両等の運転をしてはならない旨を指示する等道路における交通の危険を防止するため必要な応急の措置をとることができる。
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ぬかるみ又は水たまりを通行するときは、泥よけ器を付け、又は徐行する等して、泥土、汚水等を飛散させて他人に迷惑を及ぼすことがないようにすること。
乗降口のドアを閉じ、貨物の積載を確実に行う等当該車両等に乗車している者の転落又は積載している物の転落若しくは飛散を防ぐため必要な措置を講ずること。
安全を確認しないで、ドアを開き、又は車両等から降りないようにし、及びその車両等に乗車している他の者がこれらの行為により交通の危険を生じさせないようにするため必要な措置を講ずること。
車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。
自動車を運転する場合において、第七十一条の五第一項から第四項まで若しくは第七十一条の六第一項から第三項までに規定する者又は第八十四条第二項に規定する仮運転免許を受けた者が表示自動車(第七十一条の五第一項、第七十一条の六第一項若しくは第八十七条第三項に規定する標識を付けた準中型自動車又は第七十一条の五第二項から第四項まで、第七十一条の六第二項若しくは第三項若しくは第八十七条第三項に規定する標識を付けた普通自動車をいう。以下この号において同じ。)を運転しているときは、危険防止のためやむを得ない場合を除き、進行している当該表示自動車の側方に幅寄せをし、又は当該自動車が進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる表示自動車が当該自動車との間に第二十六条に規定する必要な距離を保つことができないこととなるときは進路を変更しないこと。
自動車、原動機付自転車又は自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百十八条第一項第四号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。同号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第一項第十六号若しくは第十七号又は第四十四条第十一号に規定する装置であるものを除く。第百十八条第一項第四号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。
特定小型原動機付自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。
第八十四条第三項の大型自動二輪車免許を受けた者で、二十歳に満たないもの又は当該大型自動二輪車免許を受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して三年に達しないもの(同項の普通自動二輪車免許を現に受けており、かつ、当該普通自動二輪車免許を受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して三年以上である者その他の者で政令で定めるものを除く。)は、高速自動車国道及び自動車専用道路においては、運転者以外の者を乗車させて大型自動二輪車(側車付きのものを除く。以下この条において同じ。)又は普通自動二輪車(側車付きのものを除く。以下この条において同じ。)を運転してはならない。
自動運行装置を備えている自動車の運転者が当該自動運行装置を使用して当該自動車を運転する場合において、次の各号のいずれにも該当するときは、当該運転者については、第七十一条第五号の五の規定は、適用しない。
第八十四条第三項の準中型自動車免許又は普通自動車免許を受けた者で、当該準中型自動車免許又は普通自動車免許を受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して一年に達しないもの(当該免許を受けた日前六月以内に準中型自動車免許又は普通自動車免許を受けていたことがある者、現に受けている準中型自動車免許又は普通自動車免許を受けた日以後に当該免許に係る上位免許(第八十五条第二項の規定により一の種類の運転免許について同条第一項の表の区分に従い運転することができる自動車等(以下「免許自動車等」という。)を運転することができる他の種類の運転免許(第八十四条第二項の仮運転免許を除く。)をいう。第百条の二第一項第一号及び第三号において同じ。)を受けた者その他の者で政令で定めるものを除く。)は、内閣府令で定めるところにより普通自動車の前面及び後面に内閣府令で定める様式の標識を付けないで普通自動車を運転してはならない。
第二節 交通事故の場合の措置等
交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。同項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置(第七十五条の二十三第一項及び第三項において「交通事故発生日時等」という。)を報告しなければならない。
第五十一条第七項及び第九項から第二十一項まで並びに第五十一条の二の規定は、前二項の規定による措置に係る損壊物等について準用する。この場合において、第五十一条第七項中「使用者」とあるのは「所有者、占有者その他当該損壊物等について権原を有する者(以下この条及び次条において「所有者等」という。)」と、同条第九項中「前項」とあるのは「第七十二条の二第三項において読み替えて準用する第七項」と、「知ることができない」とあるのは「知ることができず、かつ、当該損壊物等の所有者以外の者に当該損壊物等を返還することが困難であると認められる」と、同条第十一項中「第七項から前項まで」とあるのは「第七十二条の二第三項において読み替えて準用する第七項及び前二項」と、同条第十二項中「第八項の規定による告知の日又は」とあるのは「腐敗し、若しくは変質するおそれがあるとき、又は第七十二条の二第三項において読み替えて準用する第七項の規定による当該損壊物等の所有者に対する告知の日若しくは」と、「費用」とあるのは「費用若しくは手数」と、同条第十五項中「運転者等又は使用者若しくは所有者(以下この条及び次条において「使用者等」という。)」とあるのは「所有者等」と、同条第十六項中「運転者等又は使用者等」とあるのは「所有者等」と、同条第二十項中「第八項の規定による」とあるのは「第七十二条の二第三項において読み替えて準用する第七項の規定による当該損壊物等の所有者に対する」と、第五十一条の二第一項中「同条第六項の規定により保管した車両の使用者等その他の関係者又は同条第二十二項において準用する同条第六項の規定により保管した積載物の所有者、占有者その他当該積載物について権原を有する者」とあるのは「第七十二条の二第二項後段の規定により保管した損壊物等の所有者等」と読み替えるものとする。
第三節 使用者の義務
消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車の使用者(第七十四条の三第一項の規定により安全運転管理者を選任したものを除く。)は、当該自動車の運転者に対し、当該自動車の安全な運転を確保するために必要な交通安全教育を行うように努めなければならない。
安全運転管理者は、自動車の安全な運転を確保するために必要な当該使用者の業務に従事する運転者に対して行う交通安全教育その他自動車の安全な運転に必要な業務(自動車の装置の整備に関する業務を除く。第七十五条の二の二第一項において同じ。)で内閣府令で定めるものを行わなければならない。
前項の交通安全教育は、第百八条の二十八第一項の交通安全教育指針に従つて行わなければならない。
自動車の使用者は、公安委員会からその選任に係る安全運転管理者等について第百八条の二第一項第一号に掲げる講習を行う旨の通知を受けたときは、当該安全運転管理者等に当該講習を受けさせなければならない。
公安委員会は、第二項の規定による命令をしようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
公安委員会は、前項の聴聞を行うに当たつては、その期日の一週間前までに、行政手続法第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
前項の通知を行政手続法第十五条第三項に規定する方法によつて行う場合においては、同条第一項の規定により聴聞の期日までにおくべき相当な期間は、二週間を下回つてはならない。
第四項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
第四項の聴聞の主宰者は、必要があると認めるときは、道路交通に関する事項に関し専門的知識を有する参考人又は当該事案の関係人の出頭を求め、これらの者からその意見又は事情を聴くことができる。
公安委員会が自動車の使用者に対し次の表の上欄に掲げる指示をした場合において、当該使用者に係る当該自動車につきその指示を受けた後一年以内にその指示の区分ごとに同表の下欄に掲げる違反行為が行われ、かつ、当該使用者が当該自動車を使用することについて著しく交通の危険を生じさせるおそれがあると認めるときは、当該自動車の使用の本拠の位置を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、当該使用者に対し、三月を超えない範囲内で期間を定めて、当該自動車を運転し、又は運転させてはならない旨を命ずることができる。
| 自動車の使用者に対する指示 | 違反行為 |
| 第二十二条の二第一項の規定による指示 | 最高速度違反行為 |
| 第五十八条の四の規定による指示 | 過積載をして自動車を運転する行為 |
| 第六十六条の二第一項の規定による指示 | 過労運転 |
前条第三項から第十一項までの規定は、前二項の規定による命令について準用する。